いわゆるアマリング問題・2
たびたび話題になるアマリング問題。
クラシックスタイルのモトグッチV7iiiからレーサースタイルのMVアグスタF3-800に乗り換えて、気付くことがあったのでパート2として追記します。
1.検証コース
ただ走ってガソリンを消費することがツーリングと言えるのかという問題はありますが、私の場合は様々な事情から短時間で「バイクに乗っている楽しさ」を味わう必要があり、ツーリングコースはほぼ固定です。
具体的には往復で3時間ぐらいの山岳地帯の国道で、関東の方にイメージしやすいように言うならば、ビーナスラインのような感じの回り込んだコーナーが続くところです。
コーナリングスピードとしては40~60ぐらいになります(単位を書くと色々問題があるので単位は皆さんで考えてください)。
2.V7iiiの場合
以前の記事にも書きましたが、いつものコースを走った場合には後輪の左右ともに1cmぐらいのアマリングができました。
前輪はアマリングができにくい感じでした(ブリジストンBT-46)。
その前に履いていたスポーツデーモンの場合は後輪に左右5mmぐらい、前輪はアマリングナシでした。
V7iiiでネックになったのはバンク角です。
コーナーで安定して曲がるために前後ブレーキングしてから曲がろうとすると、特に後輪ブレーキの影響が大きいのですが、車高が下がってしまって容易に車体が擦ってしまいます。
そのため、アマリングを消す場合にはそのギリギリのバンク角の時にアクセルをガバ開けして後輪に荷重をかける必要がありました。
そうなると適切なギヤ選びも必要になり、高いギヤでは後ろに荷重がかからず低いギヤではドンと飛び出して大回りになってしまうという現象が起き、それを身体操作でなんとかするのは私には難しいと感じました。
3.F3-800の場合
冒頭画像では、タイヤの端まで2~3mmのところまで変色しています。
左は
1cmの幅で変色が凸凹しています。
私自身、いつものコースをいつものように走っただけでV7iiiとは大きく変わらない走りをしていました。
変わったことといえば、前傾姿勢やハングオフスタイル向けの車体であるため、ダラダラとコーナーを曲がるのではなくて、減速~加速~減速~加速と後ろの人にちょっと迷惑なアクセルワークをしてコーナーをアクセルオンで脱出するようにしたことです。
タイヤやサスペンションがV7iiiよりも高コストなので、その影響でそのような走り方が容易になったという面もあります。
その結果、V7iiiに乗っていた時よりもアマリングが大幅に狭くなりました。
4.ジムカーナ練習会
ジムカーナ練習会参加直後の後輪も撮影してあります。
ジムカーナ練習会直後は後輪右端がもっと変色していますね。
初めてのジムカーナ練習会だったのでそんなにアクセルガバ開けはできていませんが、それでも一所懸命小回りに努めようとしたところほぼ端まで使えていました。
この練習会は納車の次の日に参加したもので、V7iiiに乗っていた時から大きな技術向上は考えられず、違いがあるとすればバイクが違うということが最も大きな差異と考えられます。
5.アマリングに最も影響するもの
以上の実験結果から、アマリングに最も影響するのは「バイク本体である」と私は考えています。
技量が同じなのにV7iiiではアマリングが大きくF3ではアマリングがほぼないことや、ジムカーナ練習会では私が回れなかった小回りを回っている人が多くいたことから私に高度な技量があるとは思えませんでした。
小さく速く回る人が上手でアマリングがないというのは真ですが、アマリングが小さいからと言って小さく速く回る技量があるかというとそれは真ではありませんでした。
F3の場合、3000rpmぐらいまでは発進はできるもののレスポンスが鈍く、そこでアクセルガバ開けしても怖くありません。
3気筒で一発一発の爆発トルクが今まで乗ってきたツインよりも穏やかかつ連続的であることも恐怖を減らしているでしょう。
一方、一緒に走った友人はビッグツインモデルに乗っていますがかつての私と同様にガバ開けに躊躇があります。
F3-800を購入し、その車体構成のお陰でアマリングがほぼ消えたこと。
それはそれである種の達成感はありましたが、それが上手さの保証書にはならないということを知り、これからも技法向上に頑張りたいと思いました。
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