見出し画像

ATP500テニス バルセロナ大会の決勝  アルカラス 対 チチパス

バルセロナ大会の決勝では、アルカラス対チチパスとなった。ここのところあまり冴えないチチパスが、どこまでアルカラスに対抗できるかというところが見どころだろう。

カルロス・アルカラスは、スペイン出身で19歳、183cm、ATPのランキングは2位、この大会では第1シード。今季22勝2敗。フォアもバックもグランドストロークは、トップスピン系で安定していて、ボールは速く、重く、伸びがある。そのため、ドロップショットも得意でよく決まる。サーブもレシーブもフットワークも素晴らしいものがある。強打のショットの持ち主なのに、あまり1打で決めようとせずに相手の体制を崩してから確実に決めるショットを打つところが凄い。テニスをよく知っている、たぶんコーチのフェレーロの指示なのだろうが、、、。特に弱点は見当たらない。精神的にも安定している。

ステファノ・チチパスは、ギリシャ出身で24歳、193cm、ATPのランキングは5位、この大会では第2シードで、今季は20勝5敗。フォアもバックもグランドストロークはトップスピン系で速く、強い。バックは珍しいシングルハンドで、最近はそこを狙われている。サーブが特に強く、速く、大きな武器になっている。フットワークは良い。ボレーが得意で、素晴らしいオールラウンダー。コーチが父親なのが気になる。もっと色々な人から学んだほうがいいと思う。特に気になるのは、たった一打で決めようとするところがあり、それが無理につながる。

両者の対戦成績は、アルカラスの3−0で、クレーでは1−0となる。

第1セットの第1ゲームは、アルカラスのサーブではじまるが、キープ。第2ゲームはチチパスのサーブで、キープした。アルカラスのサーブで第3ゲームとなる。アルカラスのミスが多く、ブレーク。

第4ゲームはチチパスのサーブだったがジュースになり、アルカラスのドロップショットが効き、最後はダブルフォールトでブレークとなった。第5ゲームはアルカラスの2−2でサーブだったが、楽にキープした。第6ゲームは、チチパスのサーブで、キープした。第7ゲームは、アルカラスの3−3でサーブで、楽にキープした。

第8ゲームは、チチパスのサーブで、ジュースまで追い込まれる。アルカラスのドロップショットで後がなくなり、サーブ&ボレーに出たが、フォアクロスボールがサイドラインアウトととなり、ブレークされる。第9ゲームは、アルカラスの5−3のサーブで、キープした。結局、第1セットは、アルカラスが6−3でとった。第1セットを見る限りは、アルカラスの方が有利に見えた。

第2セットの第1ゲームは、チチパスのサーブで始まったが、サーブが良くキープした。第2ゲームは、アルカラスのサーブで、40−0でキープした。第3、4ゲームは、お互いにキープ。第5ゲームは、チチパスの2−2でサーブだった。ここでは、アルカラスのロブ、ドロップショット、バックのクロスショットが素晴らしく、ブレークとなった。第6ゲームは、アルカラスの3−2でサーブで、キープした。

第7ゲームは、チチパスの2−4でサーブで、キープする。第8ゲームは、アルカラスの4−3でサーブ。アルカラスのキープ。第9ゲームは、チチパスの2−5のサーブで、キープする。明らかに、アルカラスは次のサーブに備えて、真面目に受けていない。。第10ゲームは、アルカラスの5−4でサーブ。40−0のストレートで、キープ。第2セットは、アルカラスの6−4で終わる。

結局、アルカラスは、6−3、6−4で、チチパスを破った。この試合は盛り上がりに欠けた、つまらない試合であった。チチパスは、割と楽にブレークするのに、簡単にブレークバックされるのには興醒めのところがあった。あるいは、アルカラスは、楽にブレークできるから、気楽にやっていたのかもしれない。

チチパスは、やはり自分のフォアの強打、一発で決めようとしすぎる。もっと色々な方法で、相手のバランスを崩して、最後に楽に決めるような方法を取らないと肩や肘に負担がかかりすぎて、短命に終わってしまう。レンドルみたいなコーチが必要ではないだろうか。親父ではダメだと思う。

他にもATP500,1000の面白い試合の観戦記を載せています。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?