敵国の王子様と協力系マンガ4選

あけましておめでとうございます。

さっそくですが漫画のお話です。
わりとネタバレしてると思うので未読の方はお気をつけて。



こちらの4作品はわたしが今読んでいる内で似たジャンルの中の、特にお気に入りの作品です。(画像はまんが王国より)

王の獣は若干はずれますが…大きく括ると敵(国)の王族に協力し国に巣食う悪習を変えよう、自国を守ろう!と頑張る系です。


人の命に関する残酷度で言うとやはり和泉かねよし作品のコールドゲームが頭抜けています。1巻から既にあぁそっか…ほんとに死んじゃうのか…という場面があり、その後もそれなりに。女王の花ほど心抉られるシーンはまだありませんが、続けばやむなしなのは手に取るようにわかります。現在6巻まで配信されています。

恋愛的な残酷度では僅差でリカチ先生の星降る王国のニナです。自分を見つけ姫にすげ替えお世話をしてくれたアズと、自分が見つけた感情を知らない悲しい王子様セト。両者の視点からだとどちらにとってもニナはなくてはならない存在です。ニナも、初めはアズのために頑張っていたのにいつの間にかセトも大事になってしまっていて…という感じで、どちらが選ばれても苦しいこと間違いなし。
わたし的にはセトの国に来てからの方が話数が長いこともあり、セトを応援したくもなりますがアズはアズでニナといてほしいので、ニナが2人いたら良かったですね。
一応1話冒頭でアズがニナに刑執行をしているようなシーンがあるのでなんとなく道筋は想像してますが…。アリシャ姫も本当に死んだかはわからないですしね、波乱はいくらでもありそうです。こちらも現在6巻まで。2月に7巻が出るようなので、楽しみです。

さて、僅差と言いましたが、石原ケイコ先生の偽りのフレイヤ。こちらもどう転んでもつらいところなのです。
幼馴染のアレクは兄アーロンに敵わないと思いながらフレイヤと過ごしてきました。アーロンが亡くなってしまって、そうしたら白騎士ユリウスがフレイヤを思うようになります。多分アレクはそのうち、ユリウスに負けらんねえと発起するでしょうけど、どうにも事情が出来てしまって平穏無事にフレイヤの隣にいることができない様子。
そのもどかしさを応援してあげたいところなんですがわたしはユリウスがとても好みなので、ユリウスに頑張れと言いたい。ただユリウスもユリウスで、亡き王子に忠臣を尽くしているのでフレイヤの存在は戸惑いにもなります。時間をかければフレイヤが大事だと認めるでしょうけども、大事だからこそ、王子を守りきれなかったことを悔いて死を急がないか、それがわたしは心配です。みんな生きて。
こちらは現在7巻まで配信中。ユリウスは本当にかっこいいです。体も最高。白騎士とかいうのも最高。

さて、少し毛色が違うのが藤間麗先生の王の獣です。
亜人というゴリゴリファンタジーと中華系皇宮の王位争奪バトルを組み合わせたものです。話の主軸は亜人の主人公・蘭月が弟の仇のため奔走する感じです。
現在8巻まで配信されていていよいよ佳境なところです。謎や伏線が回収され始め、弟の事件についてかなり明らかになってきました。
わたしは決して嫌いではないです、藤間作品のファンなのですが、一応言っておくと8巻まで何してたんだっけ?って感じです。蘭月がゆっくりと天燿様に懐いていく過程、太博様と打ち解けていく姿は微笑ましいのですが、弟・蘇月の情報に繋がるまで8巻もあったのかと、表紙を眺めていて思いました。割と大ゴマが多く、表情の微妙な変化で行間を読ませてくる作者さんなので配信を追いかけてる分には良いのですが、完結してから買う派の人には途中で飽きられちゃうかもという勝手な懸念。
ストーリーよりはキャラクターの成長を楽しむ感じかなあと思います。


そうだ、それで思い出したんですけど、
星降る王国のニナ6巻にて、セトが「ニナ」と読ぶのをアズが見ていた場面があるんですね。
その時のアズの表情が、もう、なんっっとも言えなくて…!!心臓グッてなります。
そうだよね、ニナが「(アリシャじゃなくて)ニナと呼ぶのはアズだけでいい」「だから死ぬな」って言ったんだもんね!その言葉に救われて、王位簒奪を決心したアズにそれはえぐいて〜〜!
そう、なります。お気に入り漫画は新刊がでると読み返したりするんですけど、このシーンのあの表情を見た時ばかりはこりゃ1、2巻読み返せないわって思いました。1、2巻がアズと過ごす期間で、そこにアズとニナのほとんどが詰まっているので。それを読み返してなおあの顔ってなったら泣いちゃいそう。

それでもね、セトもセトで色々あったのよ。だからこそ感情がないのだけどそこにニナがいてくれるようになってから可愛らしさが溢れ出してしまってて、そこはそこで2人でいてほしくなるの。だからニナが2人ほしい。

感情がないとは言っても有能なので、小さなコマですがセトが騎馬隊の雨具の心配をするところ、見逃しません。その気配りはできるってのが有能さの証なのよ。

コールドゲームについてはねえ、考えすぎるとまた頭痛くなるからよそうかな。
飛び抜けてストーリーがしっかりしてるんです。嫌なやつは本当に嫌なやつ。実はこういう背景があってなんて明かされたりもするけど、やってることはマジの極悪非道。存在に意味を持つキャラが多くて、それぞれ背景があって今の行動があってって感じなので今回の4作品の中では1番深みが強いかな。

3作品を貶す意図は全くないです。
フレイヤもあの時のあれがこうなってしまったのか!っていう因果があったり、ニナはみんなの立場のままならなさが心臓痛かったりします。例えキャラの見た目の魅力が半分になっても、面白いですとおすすめできる漫画でございます。ストーリーとしてはコールドゲームがちょっと頭抜けてるかなって感じなんです。

王の獣は先述の通り。
ただ、蘇月の話に繋がってきた8巻からは怒涛の展開になること間違いなして、ここからが本番ここからが大盛り上がりになると期待してますしまあ本当になるでしょうよ。助走がちょっと長くてもキャラの見目が麗しいからついてってる。


そんな感じで。

新年からベラベラとねえ。
でも好きなものの話を気兼ねなくできるのがいいよね。


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