オキナワンロックドリフターvol.29

まさか、清正さんの奥様だとは。
私は、ニッと微笑むボブカットの女性を凝視した。
「改めまして、こんばんは。奥様」と、私が会釈すると、奥様は少ししらけた顔になり、「リナでいいわよ。奥様なんて言わないの」とぴしゃりとダメ出しされた。
「で、では。リナママさんで」と恐る恐る呼ぶと、「よろしい」と微笑み、もやしを冷蔵庫に仕舞い始めた。
もやしを仕舞い終えたリナママさんは私の隣に座られ、「今日は平日だし、お客さんくるまで何か話でもしようか」と、問わず語りしてくださった。

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