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プルチックの感情の輪

「感情リテラシー」という言葉があります。
これは、「感情を認識して言葉として表現できる能力」のことで、単純な感情から複雑な感情までを認識したり、解釈したりする力とも言えます。
自分の感情を十分に認識できていないと、「自分が今、何を感じているのか」「何をしているのか」「何をしようとしているのか」が曖昧になり、対処法もわからなくなります。

人間の感情を体系的に整理したものとして、心理学者ロバート・プルチックの「感情の輪」というものがあります。
この「プルチックの感情の輪」は、人間の感情を8方向の花びらに例えて表現されています。
まず、8つの花びらはそれぞれ、8つの基本感情を表しています。怒り、恐れ、期待、驚き、喜び、悲しみ、信頼、嫌悪です。
そして、外へ伸びる花びらの3層はそれぞれの感情の強度を表しています。感情の強さは花びらの中央に近いほど強くなります。
それぞれの花びらの反対側は、反対の感情を表しています。悲しみの反対は喜び、信頼の反対は嫌悪というような感じです。
花びらと花びらの間に位置する感情語は、二つの基礎感情の交わった感情を表しています。予期と喜びで楽観、喜びと信頼で愛、などです。
この感情の組み合わせは、隣り合ったものだけなく、1つ飛び2つ飛びでの組み合わせもありえます。
1つ飛びだと、喜び+恐れ=罪悪感、恐れ+悲しみ=絶望、など。
2つ飛びなら、喜び+驚き=感動、予測+恐れ=不安、などですね。

感情を表現する言葉を知り、「自分は今どのような感情を抱いているのか」「どうして自分はこう感じるのか」を知ることができれば、感情の渦に飲み込まれるのを防ぎ、自分の精神的な状態を客観的に見ることが可能になるかもしれません。

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