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ジャッジフリー思考

人は、「あの同僚に負けた。」「友達は充実した生活を送ってる。」「あの人のSNSはフォロワーが多い。」など、ついつい他人との勝ち負けや比較をしてしまう生き物です。
人類が長い生存競争の中で生き残ってきたことを考えると、遺伝的には解決が難しいかもしれません。
ただ、人には「考え方」つまり思考法のようなものがあり、それを工夫することによって自分の考える道筋を変えることができます。
今回紹介するのは「ジャッジフリー」という考え方です。
ジャッジとは判断を下すという意味の言葉ですが、さらには「何が正しいのかを決める」という意味合いを含んでいます。
つまりジャッジフリー思考は、ジャッジすることを意識的にやめるという考え方です。
この考え方は、古くは古代中国の老子も言っています。
「琭琭(ろくろく)として玉のごとく、珞珞(らくらく)として石のごときを欲せず。」
意味は、
「ダイヤモンドのような存在になったらなったで、それもいい。石ころのような存在になったのなら、それもまたいい。それが自然の姿なら、受け入れて、ただ生きていくだけ。」
ダイヤモンドと石ころに優劣をつけて、ジャッジしたりはしない。世の中にある物事について、いちいち「よい、悪い」「偉い、偉くない」「すごい、すごくない」というジャッジをすること自体がおかしいということですね。

私たちは日常生活の中で、無意識にジャッジをしてしまっています。
お金持ちは幸せ、ない人は不幸。
仕事で評価されている人は偉い、されてない人はダメ。
友だちが多い人は素敵、少ない人は寂しい。
など。
もちろん、比較から原動力を得ることも効果があるかもしれませんが、比較を続ける限り、そのループからは逃げ出せず、継続的に幸福を感じることはできません。

すべての物事に対してジャッジしないということは難しいと思います。
でもこの考え方を知り、思い出し、定期的にそう考えてみることで、ジャッジしないことに成功することもあるでしょう。
考え方は習慣です。同じ考え方を繰り返すことで、自然と自分の考えとして定着してくるのではないでしょうか。
人生に上下も勝ち負けもありません。勝ち負けの世界から軸足を抜き、自分が進みたい道を楽しく幸せに歩んでいけたらいいですね。

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