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地域資本主義

面白法人カヤック社長の柳澤大輔さんが提唱している「地域資本主義」という考え方が面白かったので紹介したいと思います。

前提として、既存の資本主義を否定してはいません。お金を稼ぐことも、物質的な豊かさも幸せのファクターだとしています。
ただ、現代においては、お金の「稼ぎ方」つまり「何をするか?」が大切にされつつあります。
加えて、人生の中で仕事をしている時間は相当な割合になることを考えれば、「誰と働くか?」も重要です。
そしてさらに、「どこで働くか?」も大切です。好きなところに住んで、好きな地域、好きな場所で働くことが幸せにつながります。

そしてこの3つ「何をするか」「誰とするか」「どこでするか」はバラバラの価値観ではなく、それぞれリンクしているといいます。
面白法人カヤックの例では、「誰とするか?」にまずこだわり、職種をクリエイターに絞った結果、「何をするか」は、Webクリエイターが生み出す事業がメインになって、「どこでするか」は、多くのクリエイターに人気の湘南エリアを選んだという形になっているそうです。
つまり、「何をするか」「誰とするか」「どこでするか」を三位一体としてリンクしている状態の会社、組織であったら、そこで働く人は幸せになれるのではないか?という話ですね。

例として、「とにかく秋葉原に住んで、秋葉原で働きたい」という人ばかりを集めた会社、というものがありました。
アイドル好きとか、メイド喫茶にいくのが楽しみというオタクが集まり、話しても趣味が合う楽しい職場になる。
→オタク向け事業中心の会社になる。
→そんな会社が増えていくと、まちもどんどん変わっていく。
※保育園には毎年アイドルが遊びにくる。
※電脳空間バリバリの小学校がある。
みたいな感じで、どんどん楽しい街になっていきます。

このように地域ならではの特性を活かして、経済を活性化し、人を幸せにしていく。その方法論が、地域資本主義だといいます。
この地域資本主義を推進するためには、根底となるフォーマットを会社が取り組みやすいものに変換する必要があります。
「何をするか」=経済資本
「誰とするか」=社会資本
「どこでするか」=環境資本

です。
まずは、経済資本をしっかり増やし、次に社内外のつながり(社会資本)を増やす、そして地域に根差す企業として、行政や各種民間団体と協力して、地域の環境資本を増やす、という流れです。

これが日本の各地域で進めば、それぞれ楽しいまちになりそうですよね。
人は自分の個性に合った街に住めるし、世界から見ても、観光地として魅力的です。
そして何より、そこに住む人たちが楽しく幸せに暮らせる。
素敵な考え方だと思います。

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