見出し画像

Apple TV+の「SEE 暗闇の世界」を観た感想。ジェイソン・モモアが最高にかっこいい!

今更ながら「SEE 暗闇の世界」を鑑賞したので感想を。
確かApple TV+がサービス開始して一番最初にリリースされたドラマシリーズの一つだったはず。2話ぐらいまで観て、なんとなく他に観なきゃいけないアニメなどを優先してたら、いつの間にかシーズン3までやってて完結してた。

改めてイッキ観して、もうめちゃくちゃ面白かった。
ディストピア感も好きな感じだし、ほぼ全員に視覚がないと、
こういう生活や文化になるのか!っていうのがすごく良く考えられていて楽しかった。

結構全編通して暗い雰囲気なので、元気な時に見るのがおすすめ。


視覚がないからこそ、家族や周囲の人達との絆が深い

視覚がないから、聴覚、触覚、嗅覚、味覚で生活するしか無い。だからコミュニケーションを取る時も、音を鳴らして近くに人を呼び寄せたり、話をする時も親しい間なら結構距離感が近い。ハグしたりおでこ同士をくっつけたり手を繋いだり。そういう視覚以外を駆使して相手の思ってること、感情などを伝え合ったりする。

というか、支え合わないと生きていけないっていう状況っていうのがそうさせてるんだと思う。移動する時も誰かが先導して、杖で安全確認しながらお互いの手や体に触れながら移動したり、もっと大きい集団になると、匂いの出る煙を炊いて嗅覚もつかってそれを追うように移動したりする。そういう発想もめっちゃ面白いなと思った。

視界がないからこそ、いろんな生活の知恵がある

手紙の変わりに結紐を使ってるのも面白い。これは実際に古代インカ帝国の"キープ"を元にしているっぽい。その紐を鷹にくくりつけて情報伝達をしていたりするのがなるほどって感じ。

あと、街中を歩く時に、道路の上に電線のようにロープが張ってあって、杖の先をそのロープに沿わせて歩くことで目的地に行けるっていうのも工夫だなと思った。結構な密集地でもそれがあるから街でも人々が生活できてる。まぁドラマだからなっていう部分はありつつも、実際に人間の四感が研ぎ澄まされて、同じような人が集まった場合、同じような動きができるんだろうか?っていうのは気になるところ。

あとは音。旅の途中で音を頼りにする場面がある。道の途中にガラクタをぶら下げて風で音がなるようにしてあって、それがある特定の人への目印だったり、道路の交差点だったりする。こういう工夫も面白い。

視覚がないからこそ、眼の前で何が起きていても分からない

怖いのが、視覚がないから眼の前で何をされていても分からないところ。音もなく、匂いも消して近づけば相手に悟られることがない。だからそういう動きに長けた人は「シャドー」と呼ばれて隠密行動をしたりする。

シャドー以外でも、秘密の会話をしていても、気配を消していればその場にいることがバレないから盗み聞きもできる。真っ昼間なのに忍者のように近づき、音もなく殺して敵陣に乗り込んでいくこともできる。そしてその戦闘能力を極限まで高めたのがジェイソン・モモアが演じるババ・ヴォス。

ジェイソン・モモア演じるババ・ヴォスの戦闘シーン。シーズン1の3話がまず衝撃。

SEEの世界では、基本的には物理攻撃が戦闘の手段。視覚がないから基本的には飛び道具は使わない。剣とか槍とかで戦う。いわゆるそういう戦闘シーンって、相手を一刀両断したり突き刺したりして終わりなことが多いけど、SEEの世界では相手を確実に葬るために、かなりエグいぐらいの攻撃をする。(だからそういうのが苦手な人は観ないほうがいいかも。)ただ、その攻撃も視覚がないからこそ、より確実に勝つために必要なんだなっていう感じがした。

そして1対多数であってもババ・ヴォスは果敢に立ちむかって勝利する。聴覚と触覚を巧みに使い、例えば砂利をばらまいて、相手がその砂利を分だら「ジャリッ」って音がするので、それをめがけて攻撃を仕掛ける。あとは敵をおびき寄せるためにわざと剣先で地面を叩いて音を出し、低い位置から攻撃したりする。この巧みな攻撃方法と、ババ・ヴォスのでっかい身体から繰り出されるパワフルな攻撃で敵を一掃するシーンは鳥肌がたった。

他にもシーズン3までの間に眼を見張るようなシーンが何度もあって、かっこよすぎてジェイソン・モモア愛が更に高まった。特にラストは号泣必至。

あと、ババの使ってる剣や剣さばきとか、鎧とかが日本刀や戦国時代の鎧っぽかったりする。あと子供の名前も「ハニワ」と「コフン」だったり、制作者は日本好きなんだろうなっていうのが随所に感じられる。座頭市とかも影響あたえてるのかな。ちょっと調べてみたい。

女王のシベス・ケインが邪悪すぎてやばすぎる

まじでこの女王がやばすぎる。自分が女王であり続けるために、平気であんなことやこんなことをやる。人を騙すことに躊躇がないし、人を殺すことにも躊躇がない。それでも人心掌握術に長けているから、謎のカリスマを発揮して人を操ることができる。ここまで卑劣で私利私欲に走った女王キャラは見たこと無い。鑑賞しながら腹が立ちすぎてイライラしてくる。

そんなクソ女王でも、心が揺れるシーンがある。そのシベス・ケインを演じきったシルヴィア・フークスさんはまじですごいと思う。鑑賞中は憎悪の対象でしかないものの、ご本人をちゃんと知るとめちゃくちゃ美人。他の作品でどんな演技をしてるのか気になる。

まとめ。ディストピアが好きでパワフルな戦闘ものが好きな人は見るべし

苦境に立たされても、そこから生き残るパワーをすごく感じるし、家族の絆もすごく強くて感動する。そしてもうジェイソン・モモアがかっこよすぎる。好き。Apple TV+が見れる人はぜひ観てみて。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?