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母の話

こんにちは。

さて。私の人となりをわかって頂こうと始めた【てれんぱれん】まずは私達姉弟の源、母 恵美子の話を致しましょう。

母は十数年前に他界しておりますので個人情報などというものは関係ございません。

恵美子は本名です。
峯恵美子。峰不二子を彷彿とさせる素敵な名前ですね✨
離婚したので旧姓になっております。

母は無口でいつもニコニコしている人でした。
好きなテレビはスポーツ観戦。
サッカー、駅伝、中でも好きだったのがF1です。

私は詳しくないし興味もないのに
「昨日は4時まで見とったばい。みた?F1。〇〇と〇〇のワンツーフィニッシュやったね。」

いや、見てないし。朝4時まで起きてないし。

そして、あなた〘ワンツーフィニッシュ〙ってフレーズ言いたいだけやろ?

そんな恵美子が私の一番下の弟。

末っ子の心配をしたときの話。

今は40過ぎている弟ですが当時は20代。
彼はまだ生きているので個人情報保護のため〇〇君と表記します。

うちの家族は各々の事をベラベラ話す家族ではありません。

秘密主義というほどではありませんが、事、恋愛事情は全くといっていいほど、話しません。

なので、弟に彼女がいるのか、いないのか情報皆無なわけですね。

そんな中、恵美子は末っ子のある行動に気づきました。

それは暫くの間続いたらしく、恵美子の中で疑惑から確信へと変わっていったのです。

『この子、彼女できたわね。しかも夜にお勤めの女の子ね💅』

普段から自らのことを勘が強いと自慢していた恵美子の確信。

【息子に。しかもあんなに小さかった末っ子に彼女がいる!!】

確信を持った恵美子は自慢げに末っ子以外の子どもたちに話し始めます。
 
【気づいた勘の良い母としての私をみて!】

が恵美子の本心ではありますが、ここは母親らしく物憂げに心配を装い話し始めるのがこの人のズルいところ。

ゴシップ的に話すと相手にされないと思ったのか、私にはいつもよりワントーン声を落として話し始めます。

「〇〇、彼女のおるごたるとよ。」

「へぇ。なんで?」

私は不覚にも恵美子の投げた餌に食い付いてしまったのです。

「それがさー。毎日深夜に〇〇の携帯がなるとさ。そしたら〇〇携帯持ってトイレに入ってコソコソするけんさ。
彼女、そのくらいに仕事の終わるとじゃないかな。夜働いてるのかな?」

「へぇ。(⁠ ⁠ꈍ⁠ᴗ⁠ꈍ⁠)」

でもまぁ、夜のキレイ系のオネェさんとお付き合いしている末っ子の画は想像してもなかなか面白い。

恵美子の心配(のフリ)は続く。

「騙されよらんよね?」

いや、知らんし。
「心配なら聞いてみればいいやん。」

ニコニコ。
恵美子は困ったときによく笑顔になります、
ニコニコニコニコ。

「あんた、聞いてみてくれんね。」
「え?!なんで?嫌だ。」

ニコニコ。

それから何も起こらないまましばらくが経ちました。

すると恵美子が水を得た魚となり私の元へとやってきて言いました。
もちろん、このときも心配を装っています。

「あんた、〇〇の彼女。外人やったとよ。」

なんと!!

それはちょっと興味深い。

「なんで?見たと?ダンサー?」

ニコニコ。
「いや、見てはないとけど、携帯を見た。」

いや、見てるやん!
そんで?

「この前、なんか携帯なった時にたまたま〇〇がトイレに入っとって、着信の名前みてしまったっさ。」

ほぇ~末っ子やっちまったな!

「そしたらね。名前が外人やったと。」

「マジか。なんて名前やった?」

ドヤ顔の恵美子が自慢げに彼女の名前を言いました。

【アラーム】(⁠ ⁠´⁠◡⁠‿⁠ゝ⁠◡⁠`⁠)

「う、嘘でしょ?(⁠゜⁠o⁠゜⁠;」

「本当、本当。」

いや、そうじゃなくて。


とにかくまずその心配顔止めろし。
なに人かなとか国を心配してんじゃねーよ。

その後の5分間は息ができないほど笑いました。

事の真相を話すと、恵美子は恥ずかしそうに笑いました。


【アラーム】
もし、外国人だったとしてもアラブ系の男性だけどな。
イメージだけど。

そりゃあ、同じ時間に携帯なるわっ!


私は弟が4人いますが、末っ子の恋物語はあとにも先にもこの1回しか知りません。

そんな意味ではありがとう、お母さん。


ではまた。









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