徳田秋聲句碑除幕式in西福寺(長野県塩尻)
徳田秋聲記念館さんのブログ(2024.7.1)で秋聲の奥さんの家系に連なるお寺に句碑が建つ事、そしてその除幕式が行われるというビッグニュースが。
今年の始めから金沢建築館さんで碑に関わるアレコレを学んで知識を深めていたところにまさかの令和の時代に秋聲の碑が建つとかこれはちょっともう特別とかそういうの通り越してスゴイ!!絶対行きたい!!
なんとかならんもんかとスケジュールを練り練りしていたところ、ちょうど当日入っていた先約がキャンセルされて予定が空いたこともあり晴れて式典の末席の末席に参加させていただいた備忘録です。
西福寺までの行き方
塩尻までのアクセスは新幹線、特急、高速バス(昼夜)と選択肢が多いので予算や他に周る観光先に合わせて選ぶとよいかと思われます。ただ昼便の高速バスはルートや時間帯によっては渋滞で大幅に時間がズレる可能性があるのでタイトなスケジュールは避けた方が無難。
駅構内にはコンビニと面白いくらい入口が狭い(ぜひ見てほしい)立ち食いそば屋、駅を出てすぐにいくつか飲食店と観光案内所(こちらにもトイレ、レストラン、お土産屋あり)があるので腹ごしらえや飲み物購入はこちらで。
自販機は道中なかったです。
西福寺まで直行できる公共交通機関は基本的になし。
ただ塩尻は決まったルートを巡るAI活用型オンデマンドバス「のるーと塩尻」なるものがあり、電話やアプリなどで事前予約すると駅から最寄りの停留所まで乗車できる模様。詳しい利用方法はこちらの動画からどうぞ。
私は歩きたかったので今回利用を見送りましたがグループで見学予定だったり、他の観光スポットも周る予定ならこちらを利用するのも有りだと思います。
ちなみにタクシーは私が到着した時は駅ロータリーに常駐していなかったかな…たまたまかもなので参考までに。
(※この日はちょうど地域の神社のお祭りと重なってタクシーが出払っていたそうで普段は常駐しているそうです!)
それでは準備を整えて塩尻駅前からスタート!
グーグルマップでは徒歩27分の表示。
30℃越えの真夏日では危険な時間ですが式典当日の7月13日はぎりぎり20℃台で帽子が飛ばされそうな程度に風も強かったので一安心。
日陰は少なめなので日焼けや日除け対策はしっかりと!
駅を出てロータリー右側を道なりに進んで横断歩道を渡ると石畳と街灯がかわいい通りに出るのでまっすぐ進みます。
駐車場があり一瞬「敷地内では?」というほど道に突入してひたすら道なりに進みます。
若宮八幡宮跡地を抜けて線路沿いを歩きます。左側はぶどう畑や住宅が続くのどかな道。
夜ではないものの現在も確かに残るこんな風景!これよこれ舞台になっている土地を訪れる醍醐味!
(とはいえ昼間や農作業シーズンは人の気配があるからいいけど写真でわかる通り照明も人通りも殆ど無いので日没後は避けましょう)
徳田秋聲句碑除幕式&講演会
門をくぐって見えてきたのは、
幕がかかった碑!
かなり早く到着してしまったのでばしばし撮影。
この状態こそ今日しか見られないしね!
境内も。
到着した時は人の声がかき消されそうな音量でヒグラシが鳴いていて、人里といって差し支えない場所にあるお寺なんですけど山の一部のような立地だからなのか随分山奥まで来たような錯覚に陥ります。
13:50になった頃にアナウンスがかかったので除幕式会場に戻ります。
来賓として徳田家ご親族と記念館関係者一同から奥さんはま側のご親族に塩尻の教育機関の方々が出席されていました。
私は一般参加者なので椅子が足りないと急遽用意いただいたベンチの端っこで(わあ~SNSや論文で名前見たことある人がいっぱいいるすっごい…)と呑気に思いながら祝辞や秋聲の作品の一節を聴いておりました。
そしてメインセレモニー除幕式!
代表者失念!!ばかばか!きっと記念館さんのブログで書いていただけるでしょう。奥さんの親戚筋にあたる男の子がかわいくてそれ以外すっぽ抜けました。
記念館一味こと学芸員の薮田さんはおそらく写真撮影で手一杯だろうと思ったので野次馬の私はそそくさと他の一般参加のおじいちゃん達に混じって席を離れて動画撮影です。
残したい記念の瞬間。
ジャ~~~ン!!お目見え!!表面がツヤツヤなのでどうにもこうにも色々と写り込むので後日撮影しに行かれる方は創意工夫してくださいね!
除幕式を終えた後は記念講演「明治の文豪・徳田秋聲と西福寺」のために本堂へ移動。
PCにつないだプロジェクターが動作不良で写らなかったりパワポアカウントのポップアップに阻まれるトラブルに心の中で(が、がんばれーーッ!!)と激励を送りながらのスタート。
秋聲の経歴をざっくり紹介されてから秋聲の作品「足跡」のと記念館で去年開催された「足跡」展を絡めながら、用意していただいた家系図とにらめっこしつつモデルとなっている登場人物をあてはめていき、彼らが登場する話や西福寺が舞台になっている話を紹介してくれました。
レジュメで文章を抜き出ししてくれてもいるのだけれど全集のどれに載っているかも書いてくれていてありがたい…そして意外といっぱいある…
西福寺に行く前に読むなら先に引用した「陰鬱な山寺で」と「花咲く頃」(八木書店版全集12巻)が情景とリンクしやすくて良さそうと個人的に思いました。
全国の秋聲ファンの皆様、ぜひ句碑を見に長野県塩尻に一度お越しくださいませ。
塩尻の図書館とかで秋聲のミニ展示とかこれからされるようになったりしたらいいなあと思いながら帰路につきました。