見出し画像

アラサー男性、宝塚を観る

私の2023はじめて、それは、宝塚観劇である。
関西生まれ関西育ちなので、宝塚歌劇は割と身近な存在だったが、一度も観劇する機会がなかった。
そんな私と宝塚の馴れ初めは、偶然YouTubeのリコメンドで出てきたこの動画。

ジュエル・ド・パリ〜♪ル・パリ〜♪愛の〜愛の〜宝石〜〜〜♪

『ジュエル・ド・パリ!!』のこのほんの十数秒のメロディに私はたいへん心惹かれたのである。しかし、チケットを取ろうと思った頃には既に宝塚大劇場での公演は終了、東京宝塚劇場での公演もチケットは売り切れ。一時は涙を呑んだ私であったが……。

なんと、引き続き行われる全国ツアーでも『ジュエル・ド・パリ!!』の上演があるではないか!生憎劇場のチケットは取れなかったので、ライブビューイングで参戦することに。

9月2日、会場のTOHOシネマズなんばへ。ほぼ満員で、男性客は3割くらいだったかな?思いの外多かった。私のとなりには西川ヘレンさんのような浪速マダム(以下、ヘレンという)が座る。ヘレンは難波に来るのが10年ぶりらしい。ヘレンに宝塚を初めて観ることを伝えると、宝塚はお芝居とショーの二本立てが基本であること(『ベルサイユのばら』など、併演のショーがないものもあるらしい)、ショーの最後には出演者全員が階段を下りてくるパレードがあることなどを教えてくれた。

さて、雪組トップスター彩風咲奈さんによるイケボなアナウンスの後、いよいよ開演。
1幕のお芝居『愛するには短すぎる』は豪華客船を舞台にした甘くてほろ苦い恋物語で、大人に刺さる作品だった。ヘレンは泣いてた。 

劇中、この方のビジュが良すぎて気が気でなかった。作画が矢沢あいの人間ってこの世に存在したんだ……。

ーーーそして2幕、一番楽しみにしていた『ジュエル・ド・パリ‼︎』へ。
タイトル通り、パリがテーマのレヴュー・ショーなのだが、いや、もう、すごい。かの街の名所を背景に、見目麗しい男女(?)の歌、ラインダンス、そして羽根を背負って階段を降りてくるスターたち……。めくるめくキラキラの突風に圧倒されて、あっという間に1時間が過ぎていた。こんなにも高揚感と幸福感のあるものだとは……。フィナーレで感極まって少し涙ぐんでしまった。やっぱりヘレンも泣いていた。

「宝塚を観た」という満足感のある公演だった。これが初宝塚で良かったと心から思う。なんだかまっすぐ家には帰りたくなくて、千日前の丸福珈琲でぽやぽやと冷コーを啜って余韻に浸る。
次は大劇場にも行きたいのう。朝美絢さんも生で拝みたいしね。

何より、宝塚の生徒さんたちが健やかに舞台に立てますように。
𝑻𝑨𝑲𝑨𝑹𝑨𝒁𝑼𝑲𝑨 𝑭𝑶𝑹𝑬𝑽𝑬𝑹…


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?