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Women in Agile Tokyo 参加レポ

Women in Agileに参加しました。
総字数が7390文字とボリューミーなため、太字だけ読む、目次から興味のある部分のみ拾い読みするなどがいいかもしれません。

Women in Agile Tokyoの概要

  • 午前:Women in Agileの説明と基調講演

  • 午後:OST

午前:Women in Agileの説明と基調講演

Women in Agile

なぜやるのか
女性のリーダーを増やすことをやって行きたい
男性の皆さんもいらしていただいていることが嬉しい
多様性を尊重できる健全な職場づくりのためのディスカッションしていきましょう!

カンファレンスに込めたいメッセージ
始めなければ、なにも始まらない
私たちの一歩は私たちが作り出す

Code of Conduct

隣にいる他者、ご自身を大切にして行動してほしい
誰にどんな行動で、今日の学びを生かしていくかを考えるきっかけにしてほしい

Why Women in Agile? 川口さんのおはなし

女性が全くいないプロジェクトもある
アジャイルコミュニティでは女性が結構いるが、他の領域となにが違うのだろう
SNSで女性に気持ち悪いレスがつきがち
なにが原因で、どう対応していいかわからない
問題が見えずに時間がかかるかもしれない
アメリカだと、ジェンダーの学生の時点で入試時点でイーブンにした。40〜50代以上のアカデミアは男性多い、それより若い世代はイーブン
日本も10年20年は余裕でかかるかもだが、何かできることあるのでは
一歩一歩やっていくのがだいじ
基調講演は、(ITとは)全然違う話だが、そこから学べる人たちだと思う

基調講演 瀬谷ルミ子さん
「争いを防ぐ」取り組みの最前線

はじめに
忖度なしで、ITの話に寄せず話します
数年前、私はアジャイルという言葉を知らなかったが、魚のアジのことを家で調べていたら予測変換で「アジャイル」出てくるようになりました

REALs:争い予防の選択肢を、もっと。
争いが起こる前に「予防」

  • 争い予防:根本を予防する

  • 共存

  • ジェンダー

  • 心のケア

  • 緊急支援

瀬谷さんについて

群馬出身
海外とは無縁の幼少期
アフリカのルワンダの内戦の写真を見たのがきっかけだった
が、慈悲深い気持ちで志したわけではない。
周りに優秀な人がいることに劣等感を覚える子供だった。
「敵わない…」
先生「進路が決まっていないのはお前だけだ」
自分の人生のレールは自分で決めなければいけないことに気づいた
得意なものは英語だけだが、英語+αで自分にしかできないことってなんだろうと考えていた際に、この写真を見た

紛争や平和を教えてくれる大学が当時なかった。それをチャンスと捉えた
これからニーズが出てきている分野であれば、チャンスだと感じた

武装解除を専門とした
武装解除:兵士以外の仕事をさせるプログラム
戦争が終わるのは、兵士がリストラされるということである
戦わなくてもいい世の中にするために、社会復帰させる必要がある

自腹で武装解除の現場に行って論文を書いて、それを機に国連で働いたり
30歳になった際に、「このまま武装解除で働けない」と感じた

戦闘員は、加害者である
紛争時は被害者の数のほうが圧倒的に多い
被害者への支援は圧倒的に足りない

元戦闘員は、自分たちに価値があると思ってしまう
「もう一度支援してくれるよね」間違った道徳感やモラルを植え付けてしまっているのではと感じた

そもそも、風邪とかは予防が大事。紛争は予防の取り組みがされない
誰かがやらねばと感じた
死んだ人はどれだけ復興しても生き返らない
憎しみの連鎖は何世代かけても完全に解消することはできず、政治的プロパガンダに使われる

日本では「平和」という言葉がお花畑的に使われてしまう。
平和のプロセスは血と汗と涙でつくられている
被害者は、身を削っている

争い「予防」のための活動の必要性

場合によっては緊急的な支援が必要な場合がある
ウクライナ以外にも、記憶から無くなっている紛争がある
シリア。難民キャンプに移ってきて、子供達が自分にできることは何なのかもだくして暮らしている
このような、戦争や災害で生きていけないときに「平和」を語ってもそれどころではない

まずは命を守るための緊急支援を行う
1年後、2年後も生きていけそうがと感じたら、ようやく平和について考えていけるようになる

緊急支援を悪い意味で飛び越える必要が出てきたのは、アフガニスタンの政権の崩壊
かつてはタリバンが支配していたが、同時多発テロでアフガニスタンに侵攻し、20年
中東での活動をアメリカでは切り上げていく必要があった
タリバンが首都に。全都を支配。
テレビで流してくれる時にテロを起こそうとしがち
空港にアフガン人を立ち入らせなくなってしまった
多くの人が取り残されてしまった
日本は3機、自衛隊機を派遣したが、1人だけしか退避させることしかできなかった
失敗から学んで活かすプロセス
「アフガニスタンの危機をウクライナに」
「家族単位で退避させる為のパッケージ」

現地からのSOSの声
処罰リスト。タリバンはアート、音楽に関わる人はみんなここに罪名として書かれる。女性アスリートも

アフガニスタン退避・保護支援
女性として運動することはタリバンでは禁止されている

世界の注目が他のところに移ると、活動が過激になる
包囲網を抜けて、安全なところに逃していた

自分たちが声を上げなければ、世界が私たちのことを忘れてしまうから、声を上げるのをやめない

途方もない取り組みとメディアで言われることもある
退避させてくれたことを、孫の代まで語り継いだりする

退避支援はイレギュラーだがニーズがあった
紛争地でのノウハウをフル以上に使ってやっている
ノウハウの蓄積ができたのが、紛争地で取り組みをしてきたからである
争いによる死者は15万人ほどという統計が出ているが、実際はもっと多い
争いによる経済損失、14.3万ドル
憎しみの連鎖を防ぐ、壊れてたか立て直すよりも予防したほうがコスト低い
ノウハウを集約して行っている

一見、民族対立に見えても、要は権力対立のケースも多い

テロ。暴力的過激主義。この20年ほどで増えている
たった一人で国家や社会に脅威を与える
テロは人の移動と共にやってくる
その国に行ったことがなくても、感化されたり勧誘されたりする ケースがある
実例もある。ネットワーク型の紛争

子供達は、「いつか平和になる」というのを心の拠り所にしていることも多い
避難民キャンプ内でも争いが起きたりする

REALsのアプローチの特徴

①争いの予兆に関するデータの蓄積と分析
争いの予兆は、異なる民族同士の若者の口論、叫び声
テロにも予兆がある
行動が過激に、羽振りが良くなった、交友関係が変わった、など
学校の先生や友人が気づいている可能性が高いのに、行政などから要注意人物扱いされるかも、という思いから、様子見してしまう
思想の過激化は半年から一年で進む
過去の事例や実際の事例で、予兆や争いや虐待、人々が定点観測する指標を作る  
紛争の予防解決率が90%
(感想:予防解決ができたというデータの蓄積は興味深い。プロダクト開発でいう「シフトレフト」と通ずる何かがある気がした。解決できた、できなかったをどのように蓄積していったか詳細も気になる。ここの仕組み化をどうやっているんだろう。誰が、いつ、どのように、どんな形式で何をどの程度記入して蓄積していくことにしているのだろう)
コミュニティの中で育成した人たちが連携しながら予防解決している
「あのときに介入していれば」「どう関わっていいかわからない」「どんな選択肢があるのかわからない」「どこまで介入していいか、包括的に洗い出せていない」

②人を変える。しくみを変える。社会を変える。
「私たちは、いつかいなくなります」と伝えている
サポートする役割というスタンス
何とかしようとしたが、スキルがないので無力感に苛まれている人
この地域を何とかしたいがスキルがない人。スキルがあれば鬼に金棒
自分たちを変えるのは自分だ、という意思がだいじ
自己肯定感を失っている人が紛争下では多い
「あなたたちだからこそできることがある」というのを伝えている
相談しやすい窓口となりうる人に集中して研修を行なっている
具体的な解決の方法を実践できるようになっている
例:15歳の子が学校を辞めようとしている
コミュニティワーカーが話を聞きにいった
辞めようとしているのは、一つの予兆
「家が貧しいから学校を辞めようとしている」
「金持ちの男性と結婚。君の妹や弟が楽になる。」
テロ組織は貧しい男性にまず勧誘する。貧しい女の子を騙してマッチングさせる。気づいたら逃げられず、望まない妊娠をする。というケースが増えていることが、分析で分かった
そのことを伝え、テロ組織に加わることを辞めさせることができた
コミュニティワーカーは、半数は女性。自身の経験を語ってもらう
もらえる奨学金があることを知り、学校を続けることができることに
ファミリーセラピーで、お母さんも収入が得られ、妹や弟の教育費も出せるようになった
テロ組織に参加することを防ぐ、やめられずに困っている人の相談に乗り、穏便にやめさせる支援
警察が信頼されていない。
警察にも研修をしている。信頼できる警察官5人と住民5人で会ってもらう。「あんな警察官もいるんだ。」ダメもとで相談したら対処してくれた。
口コミで評判。行政も動いたりなど波及効果が生まれている
「ちゃんとしたルートで関係を築けば、自分たちで変えられるんだ」と感じてもらう
関係修復
持続的に地域の関係が続くように女性が会議に参加することすら認めない地域もある
普段はボトムアップを意識しているが、場合によってはトップダウンで力を使ったりもする
女性のセレモニーに大使や大臣もきてもらって、長老を呼ぶ
大臣や大使が来る場は長老行きたい。徐々に感化されて、自分がそれに取り組むことにメリットを感じてくれる
求心力がなくなっていることに悩んでいる長老が多い。若者に頼られることで、自分ができることを取り戻せることを実感したりする

拡声器が権力の象徴。長老が女性に渡したり。
ロールモデルが生まれる

起業家支援、就業支援
スケボー
民族共存事業
地域の紛争を解決できるリーダーの育成
本当に巻き込まないといけないのは「そんな言葉なんて聞きたくないわ」と思っている層
民族同士で協力し合わないと進まないしくみで実行
初めは文句を言うが、徐々に成功体験、共通の話題が生まれ、結婚する人も
我々は最初のゴールを低く設定している
ゴールを高くすると到達できない、参加しない
小さく始める
争い合っていた頃よりも食糧事情が良くなった
関係が進んで、村の頭文字をとって新たな村を住民自らつくったり

女性が主体的に参加した和平合意の成功率は35%
しかし、実際に女性が参加した和平プロセスは全体の9%のみ

社会が不安定になったときに切り捨てられるのが女性、不安定に敏感
和平合意の中身を見て「これが本当に弱い立場、次の世代を進むか」を考えることができる
が、見届け人はほぼ男性。中身が国民から支持されず和平合意が頓挫したりする
女性育成
しかし、女性の参画がお飾り、数合わせの場合はむしろ成功率が下がる
表面だけだと、女性ならではのものが反映されず、期待値とのギャップが生まれる
であればクォーター性が良くないか?そうではない。半分がお飾りという前提でないという前提で確保

何の後ろ盾もない中命の危機を犯して立ち上がる女性
サクセスストーリーで終わらせず、仕組みにしていかなければならない
社会を変えるために、誰が、何が変わるべきか

インターセクショナリティ。複数の括りがあるので、女性というだけで連帯は生まれない
実行の時は、人を変える。しくみを変える。社会を変える。の順であることで波及効果が生まれる
計画時は、目指す社会、そのために誰が変わるべきか、その実現に必要な取り組み。の順で、共通の目指す社会や変えたい層のレベルでの連携を

③(すぐにスライドスキップ)
そして、次の世代へ
暴力でない選択肢を提供していく

午後:OST

OSTの説明↓

4つの時間帯を設け、参加者が話題を持ち寄って色々を話した
私は以下の趣旨のものに参加した
①育休とキャリア
②今日の基調講演、自分たちの現場にどう持ち帰る?:ぐんちゃ掲げたテーマ
③「それ、やる意味なくない?」というスタンスの上司とどう上手くやっていく?
④「変わらない」と諦めずに乗り越える方法

①育休とキャリア

この話聞いたの学び多かった!
ライフイベント真っ最中、または直近で迎えるメンバーなどが入社した際、どう接するとお互いハッピーなのか予習がしたくて参加した。

マミーブレイン

出産後から症状が出ることもある。個人差が大きそうだが、覚えておこうと思った。
また、マミーブレインでなくても、出産前後で本人のキャリアに対する志向がどのような方向にも変化しうることも知った。

最近、産休・育休中のリスキリングの話題がホットだ。
実際は、その時期の学習意欲は本当に人それぞれで、むしろ闘争本能から資格試験にチャレンジし合格する場合などもあることを知った。

『18時に帰る』

時間のメリハリが重要になる、という趣旨の話の際に紹介していただいた本

お子さんが産まれたあとの転職活動で重視した点

  • ワークタイム

  • リモートワークできるか

  • 家からの距離

  • (あともうひとつ何かあったような)

ナレッジワークではすべての定例をコアタイム(11:00〜15:00)に必ずおさめるようにしている。情報格差が生まれないような仕組みとして機能していることを感じた

「ライフイベント真っ最中、または直近で迎えるメンバーなどが入社した際、どう接するとお互いハッピーなのか」
という自分が当初掲げた問いについては、
「〜〜だから、〇〇ですかね」という決めつけベースではなく、「目の前のこの人は、いまご自身でどう感じているのだろう」というところをまず知るところから始めよう。アンコンシャス・バイアスに注意していこう。
ということで自分の中ではまとまった。

②今日の基調講演、自分たちの現場にどう持ち帰る?

(あとでもう少し追記予定)

ぐんちゃが掲げたテーマ。
「明日の開発の現場に役に立つことを目指した勉強会やイベントを開催」しているDevLOVEのメンバーとしては、「今日の瀬谷さんの異種の現場での具体」を「何かしらの抽象」にし、「自分たちの何らかの具体」にして持ち帰りたいと感じた。
記憶が消えないうちにそれらをOSTのひとつのテーマとして進めることにした。

はじめに自己紹介、付箋に基調講演で印象に残ったワードを記載する時間を5分、グルーピングしてみる時間をしばらく、それらを見ながら自分たちの具体に落とし込める何かがあるかをしばらく、という流れで進んだ。

予兆と予防、横のつながり、などのテーマについての深掘りの時間が割と多めだった気がする。

予兆と予防

  • そもそも予兆についてあまり意識を向けたことがなかったという声

  • 転職の予兆あるある

  • プロジェクト失敗の予兆を感じたときにどうするか

    • 例:進捗が常に80%や晴れだが、現場はそう思っていない

    • 定量的に測りにいかない、またはいけない領域を見ていくプロセスが重要かもしれない

    • ネジのサビ。割れ窓理論。違和感を放置しない。というところに集約されていくのかもということでタイムアップ

横とのつながり

  • お菓子神社

  • Slackチャンネル

  • 飲み会

③「それ、やる意味なくない?」というスタンスの上司とどう上手くやっていく?

前提として、このテーマを掲げたかたも私もそのようなスタンスの上司がいて悩んでいるわけでは全くない。
価値観が異なる人と一緒に何かを進めることになった際にどう進めていくか、自分に後輩や部下ができた場合にどんなコミュニケーションをとっていくといいか、ということに関心があり参加した。

聞く側が意識するといいこと=Whyではなく、Whatを聞くこと。
子供時代にみんな「なんでそんなことするの!?」と叱られがちで、そこからWhyに対して責められている気持ちになり「うっ」と感じてしまうことがある

話す側が意識するといいこと=Whyを伝えること
なぜやるか、それによりなにがどう嬉しいか、などを伝えていく

社内勉強会

  • 主催側が、Whyを伝えるといい

  • みんながメリットを感じられる場にしていくといい

  • まずは小さく、業務時間外から始めて、「これいいね」となったら時間内でやるといいかも

  • メリットの積み上げ、根回し、長老の話

④「変わらない」と諦めずに乗り越える方法

(あとでもう少し追記予定)
さすおだ(さすがおだなかさん)だった

16名ほどだったため、4名1グループに分かれて実施した

予兆を掴めても予防に繋げるのが難しい(そもそも予防できるタイミングな場に呼ばれない、情報が降りてこない)という課題は難しいと感じた

まずは小さく始めて、成功体験を積み上げたり軌道修正していったりしよう、という話に収束した気がする(写真撮り忘れた)

おわりに

PR TIME

DevLOVE

DevLOVEとは、開発(Develop)を愛する人たちの集まりです。
この集まりでは、開発の楽しさを再発見し、広げるために、下記3つのコンセプトのもと、明日の開発の現場に役に立つことを目指した勉強会やイベントを開催しています。

  1. 開発の楽しさを発見しよう。広げよう。

  2. 開発の現場を前進させよう。

  3. 自分から越境しよう。

不定期にイベントを開催しています


ナレッジワーク

「できる喜びが巡る日々を届ける」というミッションのもと、セールスイネーブルメント事業、エンジニアイネーブルメント事業を展開しています。

社外活動に対する支援制度があり、実際に活用しています。

社内のナレッジも全メンバーで積極的に追加・メンテしていくカルチャーがあり、
私自身も議事録を毎日ミーティング直後にシュッとあげたりしています。

DevLOVEの運営やナレッジワークでの働き方に興味を持っていただいたかたがいらっしゃいましたら、気軽にTwitter等で連絡ください!

Women in Agile

運営のみなさん、素敵な会をありがとうございました!
OSTで関わってくださったみなさん、あの場でないと生まれない気付きを一緒に作れて楽しかったです!
また今後どこかのオフラインイベントでお会いしましょう!

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