15年苦しんだ腹痛の原因がまさかのアレだった話
思えばこの15年、お腹の痛みにどれだけ悩まされてきたことか。
お腹が痛い、といってもみんなが思っているような痛さの、「きりきり…いてて…刺すような痛み…お腹壊したかな…」というのはあまりなく、お腹が張りすぎて、いたぐるしい、といった具合の症状。一言で言うと腹部膨満感。オナラをしたら治る。でも出るまでが長く、痛く、苦しい。
そんな症状に私は15年以上悩まされてきました。
しかし、最近その闘いがようやく一段落したので、ここに経過をまとめておきます。
同じような症状に悩まされている方がいたら、ぜひ参考になれば幸いです。
・15歳~18歳。思春期真っ只中受験生期
中学生から集団塾に通い始め、思えばその頃からオナラやゲップ、体を空気が通るときの音が鳴らないようにと我慢する癖がついてたなあと思う。そういう音を他人に聴かれるのってすごい嫌じゃない?私は何よりも嫌でした。
高校生になると、制服で履くタイツが苦しくなってきました。単純に体重が増えてきたのもあったけど、お腹が張って苦しくなる感じ。だからタイツのゴムには切り込みを入れて、ゆるめて過ごしていました。塾の前にパスタを早食いする習慣ができたり、ペットボトルの甘いカフェオレをがぶ飲みしたりもしていた頃で、このころは肌荒れもひどかった。かなり太った時期でもあります。164cmで50kgないぐらいだったのが、58kgまでいったかな。
・19歳~20歳。人生上り調子イケイケ期
浪人生になってから朝ご飯をお米に変えて、カフェオレがぶ飲みもやめました。それからかなり調子がよくなった。あまり食べ過ぎない・お腹が空いたらチキンとヨーグルトと野菜ジュース・たくさん歩く、を心がけていたら一年で5kg痩せました。人生で一番ぐらいに楽しかった時期。この頃は体も元気で、お腹も痛くならず。
・21歳~23歳。とにかく辛く悲しいどんぞこ期
恋人に浮気されて大学に居場所がなくなったり、家族が大病を患い突然亡くなる、という出来事が立て続けにあったせいか、かなりストレスがかかった時期。親戚と揉めたりもして、今ではこの頃の記憶がないほど辛かった。よくお酒を飲んでいて、貧血気味になって倒れたりとかよくありました。お腹が張るなあ…というのもこの頃からまたあった印象。でも病院に行くほどではなかった。体重は51~53kgをうろうろ。51kgのときはよく貧血になってました。
・24歳~26歳。ブラック企業繁忙期
この頃から病院通いが始まります。
新卒で入社した会社は一日に8時間以上デスクワークという出版系の会社だったので、ずーーっと座りっぱなしに。お昼ご飯のあと、歩いてられないぐらいにお腹がふくれて痛くなったり、帰りにお腹が痛くなって歩けなくなったり、というのが頻繁に起こるようになる。あまりにも痛いので救急で病院に行っても、特にはっきりとしたことはわからず…。お腹にガスが溜まってそれがなかなか引っ込まず、とにかく内臓が圧迫されて息苦しくなり、とにかく痛い、苦しい。それがこの頃から続きます。
内科・胃腸科で診断されたのは【過敏性腸症候群(IBS)】。
MRIを撮るも、所見なし。原因不明の痛みが続きます。
ガスピタンを飲んだりするも、あまり効果はなく…。
さらにこの時期、かなり太ります。また56~58kgまで戻る。
・27歳~30歳。自分の身体に向き合い期
超絶ブラックだった会社を辞め(クビになる)、身体の不調は治るもお腹の張りは以前続く。我が家のごはんのすべてを担っていた祖母を亡くし、ストレスも外食も増えた時期。一時期64kgまで太りました。
食べすぎたり飲みすぎたりすると、とにかく動けなくなる。自分の体に向き合う余裕ができ、自分なりに法則を考えだしたのもこの時期。いろいろ病院にも通い始めます。
「ビールを飲むと痛くなる」→「ビールアレルギー?ビールやめよう」
「小麦系を食べると痛くなる」→「グルテン不耐性?小麦やめよう」
「グルテンに弱い?」→「セリアック病?」
「特定の食べ物が原因?」→「SIBO(シーボ、小腸内細菌異常増殖)の疑い?FODMAPを取り入れる?」
アレルギー検査をいろいろしてみるも、食品には特になし。
セリアック病も日本人にはほぼ見られないし、皮膚などに症状は現れないので可能性無し。(ジョコビッチ選手が公表し、有名になったそう)
FODMAP食を厳格に取り入れてみるも、それも効果のほどはわからず。(このころ、何の食べ物が原因かわからなかったので、周りの人にめちゃくちゃ気を遣わせてしまった…。)
いろいろ試すも、これだ!という解決策は見つからず…。
そしてついに、ある事件が起こるのです。
・30歳冬。ノロウイルスで腸レギュラーメンバー総入れ替え
それは30歳の大晦日前日。(晦日っていうんだっけ?)
海無し県の奈良にある居酒屋でなぜか食べた生牡蠣に当たり、元旦の0時ぴったりに上から下からナイアガラ。40度の高熱を出し、3日間ほぼ立ち上がれず、人生で一番、ぐらいに苦しむ正月でした。それまでは生ものやホルモン系が大好物だったのに、1月いっぱいは魚と肉を見たくなくなり、グラタンやサンドイッチばかり食べてたっけ…。
そして腸内メンバーが入れ替わったかの如く、向こう一年は不調が続くように。お腹はより張るようになり、少しでもきつく締める服を着られず、外食も不安が常に付きまとうし、かなり辛かった。何を食べても痛くなってしばらく動けないので、食べるのが楽しくなくなりました。好きなお酒も飲めないし、おなかが張って痛いときは寝るしかなく、仕事も進まないのでストレスに…。
原因はわからないままだし、エビオス錠を飲むくらいしか対症療法がなく、気持ちは不安なまま、不調な一年を過ごしました。
しかし…
・31歳。灯台下暗し、家の目の前でいい病院と出会う
ある日、ふと思い立ち、家のごくごく近所にリニューアルオープンしたT医院に行ってみることに。すると、衝撃の一言を告げられます。
「きみ、腸全体に便が詰まってるよ!」
こんなシンプルなのに、今までの病院では言われなかった一言でした。しかも、比較的お腹がぺたんこのときに行ったので、余計に衝撃。じゃあ張ってるときは一体どうなっているんだ。
中学の時の塾の先生に似てフランクなT先生は、私のお腹を触診し、レントゲン写真を見ながらこう言いました。
「便も詰まってるし空気もすごいね!普通こんなに胃の形くっきり見えないよ!便と空気でパンパンだ!」
胃のカメラ写りが良くても嬉しくありません。そして先生は告げました。
「空気を呑む癖があるのかな。呑気症だね。あとは便秘。」
この診断が、私にはとてもしっくりきました。確かに、中学生の頃から静かな環境で勉強したり、働くことの多かった私は、人よりオナラやゲップを我慢する癖がついていました。その結果、空気をうまく出せず、胃腸に溜まってしまっていた。慢性鼻炎による口呼吸のせいもあるかもしれません。
残念ながら治療法は特にないものの、その日はとてもスッキリして帰路につくことができたのでした。家の目の前にあったのに、早く行けばよかった。
便秘については、いろいろ薬をもらい、試してみることにしました。
確かに、今まで一日に一度出ればいい方で、2日3日出ないこともザラ。出てもうさぎのようなコロコロ便がほとんどでした。ここでようやく自分はそもそもが便秘気味だと気付いたのです。
・そして今。胃カメラと大腸内視鏡検査を経て…
それからT先生の紹介で胃カメラ検査をすると、異常なし。
その後血便が出たので念のため大腸内視鏡検査もすると、これも異常なし。(血便は一時的な虚血性腸炎でした。すぐ治った。)
「ほかの人より大腸の奥が狭く、また、便を送り出す力が少し弱い」というようなことを言われましたが、病気は見当たりませんでした。
現在はモビコールという薬がよく合ったため、毎日これのみ服用しています。
「いったんこれで解決やね」とT先生が言ってくださったのが、しみじみと嬉しかったです。
こうやって振り返ってみて、素人ながらに考えてみると、
・もともと便秘になりやすい体質
・学生時代からの大きなストレスで、腸に影響?
・環境由来の吞気症
これらが原因で、
・消化にいいものをゆっくり食べる
・運動不足になりがちなので、身体を動かす
・モビコールを飲む
これらが、これから主に気を付けることかなあ、と思っています。
他人より便秘になりやすいのはちょっとしんどいですが、まあそんな人いっぱいいるよね。女性には特に多いそうですね。
気を付けていたってお腹が張ることはあるし、痛くもなるけれど、「病気じゃなく、そういう体質」とわかっているのでぜんぜん平気です。気持ちの面ですっごく楽になりました。
これからの人生、自分の身体と付き合う心構えがわかったことが本当に良かったなあと思っています。
これを読んでくれた皆さんも、身体の不調は放置せずに!
みんなで健康に生きようね!!!!!
次回、腰痛・肩こり編!!!!!!!
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