「バカになってしまったので」

しばらく物書きから遠ざかっていた。『物書き』とは聞こえが良いが、ただの殴り書きだ。それすら出来ずにいた。

双極性障害からくる大量の薬で日常会話が困難になっている。酷い時は漢字、ひらがなも読めない時がある。

頭が良いほうではないのに、更にバカになってしまった。自覚はしていたが他人にバカにされてハッキリと「相当酷い」現状に悔しさを覚える。悔しさを覚えたところで病気が治る訳ではないのだが、私は図々しい人間で現状打破したくて気持ちだけが先走る。

必死に気持ちが足掻こうとしているのに、追いつきもしなくて情けなくなってくる。元々会話も下手なのに、薬でボーッとしている頭ではロクに気の遣う会話なんぞ皆無。

頭が悪い、会話下手、なクセに完璧に一度にしようとするから尚更タチが悪い。完璧など私の世界には存在しない。亀の歩みが歯痒く、しかし亀の歩みにも覚束ない。

『アルジャーノンに花束を』という昔のドラマのセリフに「ぼくはまたバカになってしまったので、みんなと一緒に笑いました」という箇所に今、激しく共感している。

 

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