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Interview for DJ Dx (Soi Production)

来たる2020年3月21日、GUMを行います。(渋谷Shiftyにて、17:00-23:00、詳細はこちら)

今回ゲストとしてご出演いただくDJ Dxさん(Soi Production)に、これまでのキャリアや日本のドラムンベースシーン草創期の思い出話や裏話、そして故・DSZ飯島さんとの思い出や、ベースミュージックコレクティブBS0の今後についてもお伺いしました。

現行のDnBシーンで活躍されている方でも、当時の盛り上がりについて知っている方はそう多くはないのではないでしょうか?日本の低音音楽の歴史に触れるという観点からも一読の価値があるショートインタビューかと思います。是非ご一読ください!


Q1.GUMにご参加頂きありがとうございます。Dxさんは元々はレアグルーヴのDJだったとのことですが、どのようなきっかけでジャングル、ドラムンベースにハマりましたか?

- 元々はヒップホップが好きで(実は初期はMCもやっていた)、そのネタものを掘るうちにレアグルーヴにたどり着きました。が、周りの猛者ほどコレクター体質もレア盤信仰もなかったので、ジャズ、ファンク、ワールドミュージック、ヒップホップ、UKブレイクビーツ、レゲエなどを混ぜこぜでかけているうちに(というか、純粋な意味でのレアグルーヴしかかけない人も少なかった)、94、95年にジャングルに出会いました。確か渋谷のCISCOで買った、「Original Nuttah」が入ったSOURのコンピが最初に買ったジャングルかも。
当時はジャンルが今ほど細分化されてなくて、大雑把にいうとヒップホップ、レゲエ、ジャズ、ハウス、テクノぐらいだったので、ダビーなUKブレイクビーツが好きだった自分としては、すんなりと「自分が好きかつ新しい音楽」としてジャングルに飛びつきました。元々Smith&MightyやRebel MCなど後にジャングルに発展するプロデューサーの楽曲はレパートリーだったりもしたので。
最初はジャングル〜ドラム&ベースオンリーではなく、自分のDJセットの中に取り入れるような感じでしたが、96年末〜97年初頭に当時remixで働いていたDJ INZAとSoiというパーティーを始めました。


Q2.日本のジャングル、ドラムンベースシーンのかなり早い時期からシーンに関わっていらっしゃると思います。漠然とした質問で恐縮ですが、当時のシーンはどのようなものだったのでしょうか?楽曲などの情報や、UK本国の雰囲気などを伝えるメディアはありましたか?

- 自分は正確にいうと「第二世代」で、第一世代としてはDAZZLE-T、DJ FORCE、KAJI、HUTCH、MOOCHY、DJ CHINA、SPASM、神波さん、朝本さん、その他MOODMANやLKO、EYEさんなんかもジャングルをかけたり、ジャングル専門パーティーを開いてました。
90年代半ばから面白い音好きの間ではジャングルがキテましたが、90年代後半の国内でのドラム&ベースの盛り上がりを牽引したのは、間違いなくDrum&Bass Sessions@新宿リキッドルームでした。今考えても末恐ろしいことに、毎月UKから3、4人のトップDJを呼んでましたからね。Drum&Bass Sessions以外では、Rhythm Freaks、Earth People、Holidaze、Junglissimoなどがそれぞれパーティーを仕掛けていて、昔の芸人話じゃないけど、仲はいいけどそれぞれのクルーが緊張感を持ってパーティーを運営していましたね。僕らSoiもあえてDrum&Bass Sessionsと同じ日にパーティーを開いたり。


Q3.Soi Productionを立ち上げたキッカケは何でしょうか?また、今後の目標などはございますか?

- 単純に自分たちならではのドラム&ベースパーティーを開きたかったからですね。DJ INZAも僕もファンクやジャズ、レゲエをルーツとして持ちつつ、現在進行形のBRISTOLミュージックが大好きだったので、似たような匂いを感じていたFull Cycleクルーに憧れつつ、いずれ国産Full Cycleクルーを組みたいとも思ってました(その後、自分たちの中では実現)。
Soi自体は実はもろもろあって、去年6月から充電に入ってます。ちょうどというと不謹慎ですが、世の中自体がいったん内にこもる時期でもあるので、とことん充電した後にパーティーを復活させて放電したいと思ってます。


Q4.DJを続けてきた中で、今までで最も心に残っている思い出やイベントは何でしょうか?また、その理由は?

- 例えば、ジャングル〜ドラム&ベースだけでもRoni Size率いるReprazentの初来日やBukemのDJプレイ初体験など、オーディエンスとしての思い出は数えきれないぐらいありますが、自分がプレーヤーとして関わったパーティーとしては、やはりSoi 20周年(2017.08.25)ですね。Soiクルーや僕らが信頼してきた仲間と築いた一つの到達点でした。
もう一つ挙げるすると、まさに2000年を迎える前の1999年の大晦日に、DAZZLE-Tとの共同オーガナイズで東京のありとあらゆるジャングリストを召喚したドラム&ベース・カウントダウンパーティー@新宿LOFT(1999.12.31)ですかね。それまでジャングル〜ドラム&ベースクルーが一堂に会したこともなければ、カウントダウンパーティーを開いたこともなかったので、当日夜までドキドキで最悪ガラガラだったときのことを想定して、DAZZLE-Tとそれぞれ30万円ずつキャッシングして会場に向かったのを覚えてます(笑)。


Q5.最も好きな楽曲をお教えください。(複数ございましたら好きなだけご記載ください。)

- 最も好きな楽曲とい言われてもなかなか選べないので、下記の質問にからめて、飯島さんとの思い出の一曲にしましょう。この曲はまだ江古田時代のDisc Shop Zeroに行って、多分飯島さんと最初に会話をして買ったレコードだったような気がします。今となっては確かめる術もありませんが。

Rockers Hi-Fi - Going Under (Kruder&Dorfmeister Version)
https://www.youtube.com/watch?v=4czS1ybv6a0


Q6.Disc Shop Zeroを経営されていた、故・飯島さんともご懇意にされていたかと存じます。どのようなきっかけでお知り合いになられたのでしょうか?また、飯島さんとの思い出の中で心に残っているものはございますか?

- 知り合ったきっかけと言われても、誰かに紹介されたわけでもないので、Disc Shop Zeroの客としてレコードを買ったり、フライヤーを持って行って自分や自分のパーティーを自己紹介したり、しているうちに自然と???
飯島さんとの思い出というか今でも覚えているのは、しばらく曲制作が止まっていてDJしかしていなかった自分に対して、Disc Shop Zeroが今おすすめするDJ MixシリーズZEROcastのトップバッターとして依頼を受け、「この企画はDxさんのDJを聴いて思いつきました」って言われたこと。その分プレッシャーも感じたけど、嬉しかったですね。
ちなみにZEROcastはこんなラインナップでした。
http://discshopzero.com/zerocast/


Q7.前回のGUMにゲストとしておよびした1TAさんをはじめ、多数の実力派アーティストの皆さんと「BS0」を組織していらっしゃいますが、そもそもBS0はどのような経緯で結成されたのでしょうか?また、今後はどのような動きを取っていきたいか、お考えはございますか?

- BS0結成の経緯やどんなことを考えてやってきたか、ということについては、ここで僕一人が語るよりも、このインタビューを読んでいただいた方が空気感も含めてわかるかなと。
https://newdubhall.com/interview/bs0/

BS0の今後については、飯島さんがいなくなってしまった今、正直未定ではありますが、これからもBS0ラジオは続けたいと思っているし、パーティーなのか、BRISTOLツアーなのかまだ分かりませんが、飯島さんの意志だけでなく、僕らが集った意志をこれからも形にしていきたいと思ってます。
それと、BS0xtraというBS0の若手版サブパーティーは引き続き偶数月第二水曜にContact Tokyoで開催しているので、そちらも4649お願いします!


Q8.最後に何か一言!

- Just Drum&Bass!!!
3/21にGUM Vol.51@Shiftyで会いましょう!!!


Dxさん、ご回答頂きありがとうございました!下記のDxさんのSNSも要チェック!

twitter(DJ Dx)

Soi Production(Twitter)

Soi Production(Face book)

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