サードプレイスを成り立たせる磁場

RPK(関西フランス語研究会)の年次大会が近づいてきた。

https://rpkansai.com/

今回はメインのラウンドテーブル(発音について)と、科研費のプロジェクト「フランス語大学」の活動報告の二本に登壇する。どちらもチーム戦であり、僕はメインで発表をする役割ではないのだが、フランス語大学の方は自分で総括をしたかったこともあり、朝からスライドを作成してこれまでの活動をまとめていた。

フランス語大学はネット上に学習者のサードプレイスを作ろうとする試みだ。

この活動をしてきて思うのは、サードプレイスはやはり「場」であるということ、そして「場」を作るには何らかの力が必要だということだ。

たとえば何もないところに人は集まらない。そして何も起こらない現象は話題にはならない。話題になるためには何らかの言動がなければいけないし、それについてのリアクションが集まることでようやく空間が機能していく。

毎日研究・教育の実践内容が異なるような日々だが、行動すればその分だけ「ツッコミ」が誘発される。ここで僕らは「ツッコミ」が先行しないことに注意せねばならない。あくまでも「ボケ」があることで「ツッコミ」が成立する。むろんその「ボケ」は何でもいいわけではなく、連日世界で話題に上るのは迷惑千万で「人を何か言わずにいられなくする」ような「ボケ」である(ボケと呼ぶことすら躊躇われるが)

大国の独裁者ならぬ我々凡人が行動したところで、さほど大きな波紋は生まれない。それゆえ僕は様々なプロジェクトに身を乗り出しては、疲れたと嘆き、人の「ツッコミ」を誘発する。

ところでサードプレイスもまた具体的な空間があり、人物がいて成立する。そこにどのようなものを投げればいいのか。学習者の気楽な「ツッコミ」が集まることで、サードプレイスが成立するような気がする。そのための実践方法はまだ模索中であり、来週の研究会ではまず自分たちが参加者の「ツッコミ」を誘発することで、新たな知見の獲得を目指そうと思う。

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