【ORS】アギル入りアンリミAF
いぴりぃです。
オーダーシフト期(アディ前)のアンリミAFについて解説する記事となっております。
最高17連勝です。
なお現在リストが揺れていますが、構築については17連勝当時のもので解説していこうと思います。
今期のアンリミテッド(ランクマッチ)は葬送、狂乱、秘術、超越(次点でホズミ、骸、ハンドレス)が流行しているように感じます。
特に葬送と狂乱はそこそこの再現率で早期から強い動きをするので、多くのデッキにとって非常に苦しい環境といえます。
AFにとっても、楽な環境ではありません。
前期にデッキの核であった機構の解放を禁止カードに指定され、何もないところから突然爆発を起こすことは不可能になりました。
そのうえ他のアーキタイプに変革を起こすカードが登場、苦しい展開です。
しかし、アーティファクトスキャンは未だ健在です。
このカードが持つ屈指の爆発力は、葬送や狂乱を相手にしても遅れをとりません。
また1枚しか入れることができませんが、加速装置も残っています。
引くことができればデッキとしての格は二段階ほど上がります。
要するに、AFというアーキタイプはまだ強いということです。
新しい仲間である至純の原型・アギルも加えて、勝利をつかみましょう。
アギルに関しては後程詳しく説明します。
なお本記事では、以下のカードに対して略称を使うことがあります。
だいたい伝わると思いますが念のため細かく書いてます。
生命の量産:量産
遺物の同調:同調
アーティファクトスキャン:スキャン
加速装置:加速
虚数物体:虚数
アストロウィング・ララミア:ララミア
至純の原型・アギル:アギル
(融合変身後は略しません)
アーティファクトインパルス:インパルス
人造の代弁者・ヴァーミディア:ヴァーミディア
ゲートリベレーター・ラズリ:ラズリ
ジェネシスアーティファクト:ジェネ
終末の番人・スピネ:スピネ
(スピネのアーティファクトはスピネAFと書きます)
マーキュリーイージス・シオン:シオン
セレスティアルアーティファクト:セレス
ギガスファクトリー:ギガス
レディアントアーティファクト:レディアント
キャノンアーティファクト:キャノン
エッジアーティファクト:エッジ
デッキの魅力
6種類破壊という条件を達成した後、突き抜けるようにアドバンテージを稼げる点は非常に魅力的です。特にアーティファクトスキャンは運が絡むものの、たった1コストで大きなアドバンテージを生むことができます。
ギガスファクトリーも「置くためだけに5コスト」というアンリミテッドとは思えないほど多大なコストを払うことにはなりますが、置く事さえできればその後は多くのカードを動かすことができます。
pp回復にものを言わせてキャノンアーティファクトを連打することが、勝ちパターンのひとつとなっております。
もちろんゴールはキャノン連打以外にも複数存在し、毎回違うゴールへ無数のルートを通って向かうという点がAF特有の楽しさだと考えています。
アンリミテッド特有の理不尽な上振れに対しても、制限カードである加速装置を引けば、スキャンと合わせることで逆転の可能性を作る事ができます。運が良ければ以下のような事も現実になります。これもAFの魅力です。
デッキの大雑把な方針
種類を稼ぎつつ、スキャンを引く
最初にやるべきことは各カードのパワーを上げる条件である6種類の破壊を達成することと、6種類達成後の起爆剤となりうるスキャンを引くことです。
6種類破壊に関しては、最近になって増えてきた小さいAFや、3コストで最大3種類を破壊することが可能なヴァーミディアを使い達成します。
スキャンは素で引くことに加え、ゲートリベレーター・ラズリの能力によって手札に持ってきます。
これを達成するまでは、他のアーキタイプと比べて明らかにパワーが劣っている状態です。なるべく早く達成したいところです。
スキャンを使う
無事に6種類を達成し、スキャンを手札に持ってきたならば、早速スキャンを開きましょう。このスキャンで回収したアーティファクトに応じてその後の動きを変えていきます。例えば……
ジェネ:キャノンを生命の量産で増やしてかき集める。ギガスファクトリーと合わせて使い進化で3pp戻す。
ラズリ:もう一度スキャンを回収しつつ、元の分と合わせて4枚埋めた(デッキに加えた)レディアントを探すことを視野に入れる
ヴァーミディア:ギガスと合わせてpp回復に使うか、そのまま多面展開して盤面で押す。
等です。回収する組み合わせは無数に存在するのでアドリブ力が求められることもありますが、当たりを引いた場合(特にセレス)は何も考えずに勝てることもあります。
ゴールを決める
スキャンを開いて状況を整理したら、ゲームを決めにいきましょう。
上述の通りこのデッキは毎回違うゴールへたどり着きますが、大きく分けると以下の3パターンになります。
1.スキャンからジェネやセレスといった直接的なリーサル手段を回収し、インパルスをはじめとする飛び道具と合わせて勝利。
2.ギガスのドローとPP回復を活かしてレディアント、キャノン、インパルスといった打点札を引き込んで使用し勝利。
3.ヴァーミディアの能力で中スタッツの守護を多面展開し、盤面からの打点と飛び道具を組み合わせて勝利。
主に2を狙うことが多いですが、ギガスを引けなかった場合は1と3に頼ることになります。
リーサル計算については後ほど説明します。
至純の原型・アギルの価値
デッキの方針を説明したうえで、今回のパックで追加された至純の原型・アギルというカードに注目してみようと思います。
ひとことでいうと「縁の下の力持ち」です。
使う前は「これ微妙じゃね……?」と思っていたのですが、いざ使ってみるととても優秀なカードでした。
一番評価できるポイントは弱くなりがちだった2ターン目に使える優秀な初動札という点です。
実はアギル本人が融合変身の有無に関わらずアーティファクトというタイプを持っているので、2コストで盤面に1種類AFを置きつつ後続に欲しいヴァーミディア等をサーチできるという、一石二鳥なカードとなっています。
2ターン目に置くことができると、その後の動きが良くなることが多いです。アギル本人はサーチ対象に含まれないこともかなり大きいです。
また融合というシステムを利用し、ギガスで大量ドローを行っている最中で手札管理が大変になった場合、いらないカードをアギルに融合させることで手札を減らしてドローを燃やさないようにすることができます。初動札としての活躍にとどまらず、ゴミ箱としても活躍できるすごいカードです。
ついつい融合変身後の効果(中途半端なドローとPP回復)に注目されがちですが、彼の真価は融合変身前にあったということです。
一応、融合変身後の純真の模範・アギルも使うタイミングはたまにあります。
ギガスが引けず、手札もあまり整っていないが、デッキに埋めたアーティファクトの枚数はそれなりに進んでいるという限られた状況ならば、アギルを融合変身させ進化を切ることもあるでしょう。
例えば下の画像。
スキャンが残っているとはいえ、打点も十分ではない上ギガスもないという結構微妙な状況です。
こういう時はアギルを融合変身させたいところです。
スキャンから回収したラズリをプレイするとデッキに加えたアーティファクトが4枚になります。
もう1枚スキャンをプレイしてそこからもラズリを回収することができれば、ラズリプレイから残り3ppでアギル融合変身から進化ができます。
できなかったとしても、生命の量産を使えば条件を達成し融合変身が可能です。
こうすることでこのターンは1~2ドロー、次のターンは最大3ドローを行い打点を探すことができます。
正直心もとないですが、無いよりマシです。
以上アギルについてのお話でした。
初動、ゴミ箱、ギガスの代用という大小3つの役割を兼ねることができるアギルは優秀だと思います。
採用カード解説
1枚ずつ見ていきましょう
生命の量産
最狂のカードです。これがないとこのデッキは半壊します。
キャノンを増やすほかにも、ギガスファクトリープレイ直後に1コストのAFに使用して1pp起こす使い方もあります。
被ると弱いこともありますが、無いと勝てない状況も少なくないゆえに3確定だと思います(特にランクマは)
遺物の同調
ちょっと前に出てきた激つよカード。3確定です。
初動として最強なスピネAFを作る事ができます。
しかも手札に加える過程を挟むので生命の量産を打つことができます。
ギガスとの噛み合いを考えると大事な長所です。
神秘の遺物・スピネ&ルチルは骸の王の盤面を返すときに役立ちます。
キャノンやインパルスを通したいけど盤面が邪魔だという時にも使えます。
メカニカルドッグ
能動的にAFを割って1ドローする1コストのAF。
あまりにも強すぎます。3確定です。
アーティファクトスキャン
これがないと今のAFは全壊します。3確定です。
この構築はこのカードから当たりを拾いやすくすることを考えて作られている部分もあります。
6種類未満の状態で使うことはほぼありません。スピネとメカニカルドッグのみ破壊されていて後続が本当に何もない場合や、ララミアを回収して疾走打点を出したい場合、加えて加速+ギガス+量産を持っているが1コストAFがない状態で4tを迎えたときぐらいです。
加速装置
昔はそこまで強く無いと思っていましたが、ラズリのおかげでカードが繋がりやすくなり価値が急上昇している1枚です。
ギガスと合わせて使い、2pp回復する芸当もできます。
とはいえ脳死で置くと盤面を狭くして首を締めることになるのでインパルスメインで打点を出す時に置くのがいいと思います。
これがないと葬送や狂乱に後手を取った瞬間きつめになります。
虚数物体
ラズリのおかげでリソース問題がちょっと改善されたことで採用しやすくなりました。
これがあると禁約やホズミのOTKを貰いにくくなります。
加えて葬送ネクロのリッチやデスタイラントの打点を下げることができる点も強いです。
とはいえ自分の手を進めるカードではないので気休めのピン採用。
アストロウィング・ララミア
4点AOEをバラ撒きながら進化で疾走する機械の娘。
これを使うとインパルスやキャノンを通しやすくなるので採用したいです。
遺物の同調でも同じことはできますが、向こうに比べるとコストが軽いことや疾走4点が攻めるうえでは大きいと考えます。
6種類未満の状況で疾走させて早期決着を狙うこともあります。
いろいろ使い道がある1枚。
至純の原型・アギル
先程解説したので説明は割愛。2枚に落としてもいい気がします。わからないよ(攻撃)
多分アンリミのために作られたカード。
ローテのために作ったとは思えない。
こいつをローテの軸にしてくださいって言われたら流石にヴォルカニックヴァイパー。
アーティファクトインパルス
2コス6点。
6種類達成したもののギガスが来ない状況でこれがあると心強いです。リーサルを決めやすくなります。
一応エンシェントで序盤攻めながら1種類稼ぐこともできます……がスキャンからエンシェントアーティファクトを引くと萎えます。
邪魔になることも多いですが、複数枚必要なタイミングも多いため3枚としました。シオンと枠を分け合う感じです。
人造の代弁者・ヴァーミディア
種類を稼ぐことと、盤面を展開する性能はトップクラスのカードです。
このカードから強いAFを葬送し、スキャンで回収する可能性を作ることが重要です。
自身を回収した場合もギガスと合わせることで0コストから2〜3pp回復させることができます。
ジェネ進化の横に置いて守護5面展開も狙えたりするので、これが破壊されているかどうかはかなり重要です。
つまりこれ引けないとちょっと苦しいです。
ゲートリベレーター・ラズリ
スキャンをサーチしてくれるありがたい存在です。しかもAFなので種類が増えます。
スキャンから回収するともう一度スキャンが打てます。
レディアントを埋める効果は最初はあまり期待できませんが、スキャンから回収したりして効果を重ねていくと機能することが多いです。あの866OTKを狙えることもあります。
後攻だと置くターンにちょっと重く感じる点だけが気になりますが、置ければ最高です。3投推奨です。
ジェネシスアーティファクト
人によって評価が揺れている1枚ですが、私は2~3投を推しています。
正直に言うと、4コストとしてのこのカードはあまり強くないです。特にギガス(もしくは加速)が無いときにこれを出す行為はあまりにも悠長に感じられます。
しかし、0コストのこのカードは最強です。
1コスト追加で払うだけで6〜7点期待できるようになります。
またギガスから0コストジェネ進化でヴァーミディア同様3pp戻せます。
つまりヴァーミディアでこれを葬送するだけで、ギガス下のスキャンから2pp以上回復できるカードが2種類増えるということです。
こいつが強いのかスキャンが強いのか。
そう考えるとヴァーミディアと一緒に使いたいこのカードは2投以上したいところ。
レディアントを埋めるリーサルパターンが出てきた現在、3いらない説あります。
終末の番人・スピネ
アクセラレートが本体です。
遺物の同調と並んで最強の初動ですが、こちらは量産と合わせることができないので被った場合は先に切りたいです。
繰り返しますが最強の初動なので3確定です。
マーキュリーイージス・シオン
1枚あることで相手のケアを破壊できます。
虚数物体同様自分の動きを直接サポートするわけではないので多く積むと困ることが増えます。
しかし序盤中盤のケア破壊だけでなく、普通にリーサルを取る時にも活躍できるので枚数を増やしてもいいでしょう。
役割がちょっと似ているインパルスと相談か。
セレスティアルアーティファクト
序盤はアギル、ヴァーミディア等の初動AFを探すほか、ヴァーミディアの葬送の弾になります。
それ以降は6種類達成後の2枚サーチを活かし、量産で埋めたキャノンやラズリで加えたレディアントを回収しに行く使い方が多いです。
これだけでも十分ですが、ここまでは建前のような使い方です。
本音はスキャンから回収してぶっぱなします。狂気です。
いろんな役割があってどれも強力ゆえ3推奨。
ギガスファクトリー
弱いですが代わりがいないため仕方なく使ってます。
基本的にはスキャンで回収した0コストAFと合わせて使います。そうしないと信仰の一撃等を食らって致命的なディスアドバンテージを背負う可能性があります。
こいつは勘違いしているかもしれませんが、強いのはこいつではなくスキャンや量産をはじめとする周りのカードです。そう考えないと騙されて正常なプレイができません。テラワロスファクトリー
その他採用候補カード(一部)
上記のリストには入っていないものの採用圏内にいるカードを一部紹介します。
紡ぎ繋ぐ糸・エヴァミア
アギルが来たことで2ターン目の動きとしての価値が落ちたため外していましたが、それ以外の役割(ダメージカットや4点突進)は今も強いため採用したいです(というか現在採用しています)
ミスティックアーティファクトを埋める効果も弱いかと思いきや1コストのAFが埋まって後述のギガス量産スキャンが狙いやすくなったり、アギルの融合変身カウントが進んだりするのでちゃんと強いです。
素でデッキに入るAFを増やすとスピネAF、アギル、セレスのサーチがブレるというちょっとしたデバフがかかりますが、そこを我慢すれば十分採用できます。
無情の侵食
私は採用をしないことが多いですがちゃんと強いです。
3ターン目の侵食は種類とテンポを同時に出せます。
後半になると使いにくくなりますがアギルに融合すればOK。
スキャンの回収候補に弱いAFが混ざってしまうのが難点です。
採用しなかったのは私がスキャン信者だからです。
インテレクトサプライヤー
今弾で登場した、ミリアム、ジルクに続くアクセラ自壊カードです。
正直どれが良いのか分かりません。
盤面に4ダメージ飛ばせるのでリッチや煉獄のダークナイトを倒せる可能性がある点は評価できます。
リーダーにも2点飛ばせるので、レディアント+キャノン+インパルスのような微妙に20に届かない組み合わせで活躍してくれそうです。
挙動は面白いしなんか強そうに見えるんだけど、具体的にどう強いのかうまく説明できない謎のカード。
他、採用候補として
カイザーインサイト(デッキに埋めたキャノンやレディアントを探せる)
反逆の命・ミリアム(アクセラ本体共にトリッキーな自壊カード)
ドミネートデバイス・ジルク(受け身よりの自壊カード)
アブソリュート・モデスト(アクセラレートで盤面に触り、本体で継続バーン)
等があります。
土台さえ整っていれば、仮想敵や自分のやりたいことに合わせて好きなように組んで良いと思います。
マリガン
単キープ
メカニカルドッグ(1枚まで)
スピネ(同調と合わせて1枚まで、同調よりも優先)
同調(スピネと合わせて1枚まで)
ヴァーミディア (1枚まで)
アギル(1枚まで、V対面後手のみ持たない)
加速
虚数(E対面のみ)
セットキープ
ラズリ(アギルorスピネor同調とセット、VやNc対面は先攻のみ)
セレス(ヴァーミディアに加えてスピネorアギルがあるとき)
ギガス(スピネorヴァーミディアと、W対面かつ先攻限定)
基本的に立ち上がり重視のマリガンです。
スキャンや量産などの中盤強いカードは後からくっつけるイメージです。
1tスピネ、2tアギル、3tヴァーミディアorラズリというスタートが理想形です。
リーサル計算
無数にあるリーサルパターンですが、計算しやすくする方法があります。
特にキャノン絡みのリーサルは計算が若干面倒になりがちですが、キャノン複数枚の打点をまとめて覚えるだけでとても楽になります。
盤面の空きが3つの時(加速とギガスが同時に出ている時)のキャノンキャノンは9点、4つ(加速とギガスのどちらかが出ている)だと11点、5つだと13点になります。
これを覚えるだけでかなり楽になります。
あとはまとめたキャノンの打点にインパルス等の飛び道具や盤面からの打点を加えてリーサルに届くかを計算します。
足りなければとりあえず別の選択肢を考え直せばいいし、足りるならばppの範疇で相手の盤面をどかしつつAFをキャノンの横に置けるかを考えます。
これがリーサル計算の基盤です。
1個別の観点でのリーサルを付け加えると、スキャンで回収したセレス本体とインパルスを組み合わせただけで20点出てしまうことがあります。
(7種類セレス2体+インパルス、8種類セレス+インパルス2枚など)
ギガスファクトリーの使い方
ギガスを使うときの注意点などを示します。悔しいですがこのカードと向き合わないと勝ち越すことは難しそうです。
ギガスの横を作る
ギガスを使う時は、何かとくっつけて使うことを強くおすすめします。というか何もくっつけないと死にます。
ただただこれを結晶で置いてターンを返す行為は「さあ私のことを潰してください」と言っているように見えることが多いです。
たまに「やれるものならやってみろ!!」という勝利への叫びになることもありますが、基本は前者で無様です。甘い考えは捨てた方がいいです。
ギガスの横にくっつけるものは(くどいかもしれませんが)0コストのAFです。
生成手段としては(これもくどいですが)量産とスキャンです。
6ターン目にギガスを置く場合はスキャンをそのまま一緒に使えば良いです。ヴァーミディアやジェネが破壊されているかにもよりますが、大抵そこから伸びていきます。
5ターン目にスキャンを使っておけば1pp余った状態から安全にギガスを起動することが可能です。
なので5ターン目に無理してギガスを置くより、一度盤面に付き合いながら6ターン目で安全に起動する方が良いこともあります。楽ですし。
問題となるのは5ターン目の起動を求められた場合です。
よくあるのは先攻の葬送ネクロに対してなんとか後攻5ターン目を迎えることができそうなシチュエーションです。
相手に6ターン目が渡ってしまうと高確率でリーサルが出てしまうので、その前にリーサルをとるか虚数物体で相手のリーサルを弾きたいところ。
しかしスキャンだけで5にギガスを置こうとした場合、4ターン目には6種類を達成した上でさらに1コスト追加で払ってスキャンを使わなければなりません。割と高難度です。
となると、基本的には4ターン目に置いたAFが返しのターンで破壊され迎えた5ターン目で、量産とスキャンを絡めて以下のような動きを狙うことになります。
5pp払ってギガスを置く
↓
1コストのAFに量産を使い0コストでプレイ
↓
回復した1ppでスキャンをプレイ
↓
スキャンで回収した0コストAFをプレイ
この動きをするために意識したいことは、1コストのAFが必要ということです。
具体的な例を挙げると、下の画像のような状況です。
破壊されたAFをアギル、ラズリ、ジェネの3種類とします。
ここで手札にある唯一の1コストAFであるメカニカルドッグを切ると、次のターンに量産を打つ1コストAFがおらずギガスからスキャンへ繋げることができません。
よってここはメカニカルドッグを温存し、次のターンに量産を打つことを狙ったほうがいいでしょう。
なお、似たようなケースで4ターン中に量産メカニカルドッグで6種類を達成できるならば、このターンに量産メカニカルドッグからスキャンを打って4ターン目に0コストのAF達を回収してしまってもいいと思います。
残ppとできることを相談
スキャンを開いてギガスを置いてからは、大量のカードをプレイすることができます。
しかし、このターンでどこまで行けるかはスキャンや量産で増やした使用可能ppに依存しています。残りのppと相談して着地点を決めると、リーサルを逃した上に回復や守護も不十分で負ける……という事態を減らせます。
残りppの数値ごとにできることを見てみましょう。
1pp:スピネ、メカニカルドッグ、スキャンしか使えません。スキャンがあるなら開いて伸ばしていきたいですが、手札が9枚の状況だと厳しいです。アギルに要らないカードを融合しましょう。
スキャンがない場合でも、スピネとメカニカルドッグでドローを重ねてスキャンを引くまで粘ることはできます。
しかしそこまでに時間を消費していることもあって仮にスキャンを引いたとしてもよほど運が良くなければリーサルを取ることは難しいです。
キャノンを量産できていないなら、あまり無理せず盤面を埋めずにターンを返すことなどを考えたほうがいいでしょう。
一応、レディアントを連続で引いて勝つことがあったり。
2pp:1ppに比べてララミアとアギルが使えるだけ……と思いきや、実は大きな違いがあります。
それは量産を使うことで3ppに導けるという点です。ヴァーミディアもしくは1コストAFのコストを下げることで、3ppまで回復することができます。
3ppになるとヴァーミディアを複数回出しての大量ドローおよびドレインを狙うことが出来たり、シオンのアクセラレートを使うことができるようになるので、VやW対面では特に3ppへの上昇を狙っていきたいです。
なお、1コスレディアント3体+インパルスで20点を出す事ができます。ラズリを2回プレイできたら狙うのもいいでしょう。
アギル(ララミアも)を使うと1pp減ってしまうので、闇雲に使うのは避けたほうが良いです。
3pp:上述の通りヴァーミディア連打等ができます。
スキャンもしくは量産を引けば確定で4ppに伸ばせます。
あの866OTK(レディアント3体+シオン+進化)が狙えるのはこのppからです。
4pp:ジェネを置けます。
アーティファクトスキャンからジェネを回収できなかった場合、4ppまで戻してからジェネをプレイするルートを取ることがあります。
4コストでジェネを出すと残り1ppまで落ちますが、キャノンを量産すればその0コストキャノンで2ppまで戻せるのでインパルス1発分のppは確保できます。
分からなくなったらとりあえずここまでppを戻してジェネを素で出す事を目指すといいでしょう。スキャンからヴァーミディアを回収できれば即ここまでたどり着くことができます。
また、1コストレディアント2体からインパルス2発で20点という強引なリーサルがとれるのもこのppからです。
とりあえず3ppあればいろいろできます。
4ppあるとリーサルが見えやすくなります。
この線引きが大事です。
アギルに融合させてサーチを拾う
キャノンやレディアントといったリーサルに関わるAFを埋めた後は、スピネAFやセレスのアクセラによるAFサーチを拾えるようにしたいので、アギルの融合を使って手札を減らそうという話です。
スピネAFやセレスは使うとラストワード込みで手札が増えます。
ということは手札が9枚の状況でそれらを使った場合、サーチしたAFが溢れます。
折角キャノンやレディアントをデッキに埋めたのにサーチ効果から溢れてしまってはもったいないです。
量産やラズリ連打でリーサルウェポンを埋めたならば、アギルの融合で手札を減らしてしっかりサーチできるようにしましょう。
埋める効果を使った後ならばアギルの融合時のアナライズアーティファクトを加える効果は発動しにくいので助かります。
引けなかったら諦めてもいい
当然ですが、毎回ギガスが手札にあるとは限りません。
ここまではギガスが手札にある前提で話を進めてきましたが、実戦では肝心な時に手札に来ないことも多々あります。
そんな時はギガスをトップで引くこと前提で動くのもいいですが、あえてそれを諦めるのも良いでしょう。
例えばスキャンからジェネもしくはヴァーミディアを回収した場合、ギガスの事を考えるなら温存します。
しかしあえて温存せずに出して盤面展開に使うという手があります。
ジェネとヴァーミディアのうち回収しなかった方を素で出し、ジェネを進化させればそれなりに強い盤面が出来上がります。
返しのターンで残ったフォロワーと飛び道具を組み合わせてリーサルを取りに行きましょう。
またスピネAFとヴァーミディアを組み合わせると、相手は処理に回りがちなのでスピネAFのラストワードによるドローを期待できます。
最悪アギルを融合変身させて戦う選択肢も残っていることも。
ちなみに4面埋めてからヴァーミディアを出すと葬送せずにヴァーミディアを出す事ができます。カードを捨てたくない時のちょっとした小技。
その他の小技
その他ちょっと細かい部分を箇条書きしていきます。割と大事かも。
序盤のセレスは他に使うものがなければアクセラで切る(軽めのAFが欲しいです。もちろんスピネAFやアギルを基本優先して出しましょう)
2ターン目、スピネAFを当ててからアギルを出す(アギル以外が来やすくなります)
スキャンはより多く破壊されているAFを回収しやすい”らしい”(1回目のスキャンで回収したジェネを破壊してから2回目のスキャンを打つとジェネを回収しやすくなるということです)
遺物の同調とスピネが両方ある場合、基本スピネを優先して使う(同調は量産とのシナジーがあるため持っておきたいです)
守護が無ければ疾走+メカニカルドッグで盤面を使わずにダメージを与えることができる(レディアント攻撃→メカニカルドッグで破壊→メカニカルドッグでフォロワーに当たるという感じです)
先置きの加速と5ターン目ギガスの組み合わせが強い(1コストAFと量産がある場合、6種類未満やスキャンがない場合でも5ターン目にppを回復しながら走り出すことが可能)
各対面との相性
こちらの先攻、後攻ごとに体感のダイアグラム形式(5:5みたいなやつ)で書きます。
分からないのは省いてます。
(略称バンバン使いますが伝わるはず)
ホズミエルフ
先攻4:6、後攻3:7ぐらいで不利よりです。
明らかに向こうの方がリーサルが早いうえ、アグロを仕掛けようにも腐食の絶命1枚で終了します。
一応、相手の型にもよりますが虚数物体を引けばOTKを避けることが可能です。
しかしホズミの進化効果によって種類を稼ぐことを妨害されがちで、6種類いっても強いAFが軒並み変身させられたせいでスキャンが超弱いみたいなパターンもあります。
一応相手側がコケたり、腐食の絶命を利用してヴァーミディアを自壊させスキャンから引っ張り守護展開して耐えられる展開もあるので全く勝てない訳ではないです。
理論上勝てないけど実戦だとちょっとだけ勝てる的な相手です。
守護展開をする時は4体以上並べましょう。
超越ウィッチ
先攻5:5、後攻3:7です。
後攻を握ってしまうと基本的に先6で次元の超越を打たれて死にます。
序盤の横展開も虹に加え最近採用されている土ギミックのせいでまともに通りません。
スキャンで爆発を起こして勝つか、ヴァーミディアによる守護で耐えて勝つパターンはありますが、そこまで期待はできません。
やるしかないけど。
先攻は5ターン目のギガス置きエンドが可能だという主張ができるのでギリギリ五分ぐらいありそうです。
とはいえ最近後5超越の確率が上がっている(オカルトとかではなくガチで上がってる)ので置くなら覚悟して置きましょう。
ヴァーミディアで耐える時はすべてのフォロワーを攻撃力3以上にすることをオススメします。グリモアソーサラーによる一方的な除去を拒めます。
秘術ウィッチ
先攻7:3、後攻6:4。間違いなく有利です。
パメラによる展開、アストロジカルソーサラーおよび禁約によるダメージカット、スペリオルコントラクター等を使った分割リーサルのすべてに対応できます。
早期の4スタック消費マギサや、オリハルコンの上振れ(2点バーン多め)がきついですが、反対に言うとそれさえなければ押さえやすいです。
中盤からは遺物の同調を切りすぎない方がパメラに対して楽になります。
エクステンドマジックのことはあまり考えなくてもよかったりします。
素直に自分の手を進めましょう。
ディスカードドラゴン
先攻6:4、後攻4:6。
AFから見たときのデッキ性質は超越に似ていますが、超越に比べると序盤の横展開が通じやすいです。
なので2ターン目にインパルスを切ることに躊躇いを感じません。
タイムオーバーまでに攻めましょう。
狂乱ヴァンパイア
先攻5.5:4.5、後攻3:7。
先攻3ターン目にフラ煉されたらもうきついです。
1、2ターン目に置いたフォロワーで対処しようにもバイオレントスクリームや笛吹きが一緒にくると吹っ飛んで終わります。
じゃあ先攻をとれば何とかなるのかというと微妙にそうでもなく、普通に4から5ターン目にヴァンピィをはじめとする疾走打点で死んでしまうこともあります。
とはいえ狂乱は序盤に自傷をするデッキゆえ、意外と体力が減っていることがあります。言い換えれば自然とリーサルが近づいてくるということです。
ラズリで埋めたレディアントを突然引いてきて相手が死ぬ打点が揃うことがあるので、相手の体力は常に注視しましょう。
後攻を取った場合、2ターン目加速装置置きを真面目に検討する対面です。
遺物の同調、スピネ、メカニカルドッグを抱えているならば置いてしまっていいでしょう。もったいぶってフラ煉獄を返せず負けるのはもったいないです。
ハンドレスヴァンパイア
先攻6:4、後攻5:5。微有利マッチ。
3ターン目以内にきついことをされなければなんとかなります。
そのままヴァーミディアを引ければ流れを作れます。ギガスとスキャンでゲームを終わらせに行きましょう。
パラセリゼが2枚以上増えなければパラセリゼが消えるまでギガスなしで耐えて勝つこともできます。
ちなみに1ターン目のスピネAFはルームサービスデビルのことを考えたとしても投げていいと考えています。
2ターン目以内にハンドレス状態になるためには眷属への贈り物が絡んでくるパターンが多く、眷属への贈り物がある場合はスピネAFを出そうが関係なくルームサービスデビルを打たれてしまうからです。
素直に展開してドローと種類を進めた方がよいでしょう。たぶん。
ただし、メカニカルドッグを持っているなら2ターン目に一緒に使う選択肢を選んだ方が良いでしょう。(先攻2ターン目の4/3スカルを倒せたりするし)
骸ネクロ
先攻5:5、後攻4:6?正直よくわかりません。
どこからが上振れなのかを把握していないのです。
骸の王を引いていると仮定した場合、神秘の遺物・スピネ&ルチルを間に合わせる必要があります。スピリットイーターも深淵の大佐も体力6なので、あのカードの6点AOEは刺さります。
4ターン目に骸が飛んで来たら間に合いませんが、ジェネ進化も有効です。スピリットイーターの破壊をガードアーティファクトが吸ってくれる上、深淵の大佐の疾走が通りにくくなります。
葬送ネクロ
先攻4.5:5.5、後攻3:7です。
まずは3ターン目に来るリッチ+悪辣の残滓をなんとかしなければなりませんが、大抵の場合リッチは倒せません。リーズがくっつこうものならもう終わりです。
そうなれば頼るものは5ターン目のギガス量産スキャンによる逆転ですが、後攻の場合はそもそも5ターン目を迎えること自体が困難だったりします。
ヴァーミディアから出てくるエッジアーティファクトに進化を切るだけでは、悪辣の残滓やカースドソーサラー・リーズを越えられずリッチに触る事ができない点が相当辛いです。
悪辣の残滓に対して誰も下当たりすることができず、4ターン目に6種類を達成することが困難なのも辛さに拍車をかけています。
先攻をとったとしても要求値が明らかに向こうより上なので、有利とは言い難いでしょう。ラズリが置けるだけまだマシですが。
虚数物体でリッチの打点を抑えて延命することも考えたりします。
ギリギリ耐えることができたりできなかったり。
魔海コルネリウス(であってる?)
先攻3:7、後攻2:8あります。終わってます。
ダメカはほぼ意味ありません。
揃ったら負けるので祈って攻めましょう。
回復ビショップ
先攻4.5:5.5、後攻4:6。ちょっと不利かなーって感じです。
べレロフォンからの安息の領域とクルトというお決まりのパターンが普通に苦しいです。
大事なことは、4コスト使ってもいいからジェネを出してキャノンを回収することです。1コスト5点を抱えることが安息貫通への布石になります。
エッジアーティファクトを棒立ちさせておくと、中盤のべレロフォン効果によるダメージを抑える効果が期待できます。
4回の回復(進化を切れば6回要求)で倒れてしまいますが、それはそれでカードを使わせているのでOKと言えるでしょう。
AFネメシス
先攻6:4、後攻4:6の先攻有利です。
順当にいけば先攻の方が先に動ける(ギガスを置ける)ので、後攻側は何とかして先攻の5ターン目以降に圧をかける必要があります。
ジェネ進化はかなり圧があります。
次のターン、横にララミア(もしくはレディ)とシオンがくっつくと20点出てしまうからです(6+3+5+6)
一応、盤面を空にして返せば6種類たまっていたとしてもキャノン連打のリーサルは取りにくいです(スピネAFを当てられないため)
ただしインパルスは全部通るようになってしまうので賭けです。
まとめ
色々と書きましたが「とにかく手なりで並べてギガスと一緒にスキャンを使う」流れを守れば最低限回せるデッキです。
あとはその最低限から自分の脳内回路を組み立てて高みへ登っていきましょう。
馴染めばきっと楽しいデッキになるはずです。
どんなに不慣れでもスキャンからセレスとラズリ連続で引けば最強だからね。自信もってね。
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