見出し画像

◆6月◆ 設定6の鬼武者で大敗を喫す

 6月の前半は、はっきり言って勝敗を度外視したスロに甘んじていた。その最たる原因は『パチスロ必勝ガイド』8月号で大々的に行った「みなし機バトル」にある。すでにご覧になった読者さんも多かろうが、この企画は6月20日までに世の中の全ての「みなし機」が完全撤去されることに伴い、全スタッフが自らの思い入れの深い機種に「最後のお別れ」をしようというコンセプトで立ち上がった。そして、自分が選んだ対戦機種はサミーの名機・キャッツアイだったが、困ったことに台を確保するのに一苦労。インターネットで検索したところ、都内にはグリンピース系列の上野・池袋・新宿歌舞伎町の各店舗にそれぞれ1台ずつしか設置されておらず、それでも早く並べば台を取れるだろうとタカをくくっていると、何と朝イチの入場順はシャッフル抽選ときたもんだ。

 この日、新宿歌舞伎町店に並んだ自分の整理券は27番。目指すキャッツアイはトップで入場したどこぞの兄ちゃんが座っており、せっかく並んだんだからと空台待ちをしてみたが結局は打てず。そんなわけで、半ば意地になってこの店に通い続け、ようやく「1番」の入場券を引き当てた時には、空台待ちの時間潰しに打った鉄拳とファイヤードリフトでこさえた負債が数万円にまで膨らんでいた。

【6月20日(火) 曇り】

 静まり返った食卓で、一人わびしく朝食にカップ麺をすするのは哀しい。

 昨日の夕方、秘宝伝のデータ取りから帰宅したところ、妻と娘が外出の支度を整えていた。オイオイ、いったいこんな時間に何処に行くつもりなの?

「実家の母から東京ディズニーランドのチケットを3枚貰ったのよ。明日の朝から観に行くつもりなんで、今日は実家に泊めてもらおうと思ってね」

 へぇ…お義母さんも随分と粋なプレゼントをくれるね。だったら、自分もすぐに今日の実戦データをまとめて支度をするから、ちょっと待っててよ。

「何を言ってんのよ、パパにはパチスロで百万円勝つという大事な目標があるじゃない。ディズニーランドには私と娘と婆ちゃんの3人で行くから、パパは頑張って勝ちなさい。それと、しばらく実家で親孝行してくるから、帰りは週末になると思うよ。娘の保育園にはもう届けを出してるからご心配なく」

 パチスロで百万円勝つも何も、もはや今年の年間収支はマイナスに転落するギリギリの線まで来ちゃってるんですが…。そうは思っても面と向かって妻に言えるはずもなく、傍らで「ねぇパパ、私ね、明日ミッキーさんとオーロラ姫に会いに行くんだよ」と無邪気にはしゃぐ娘に微笑むしかなかった。

 さて、そんなわけでカップ麺を流し込んだ後は朝からN店に直行。今日のイベントは「全機種&全パネルに設定6を投入」という例のアレで、座ったのは数日前から客側がずっとマイナスを叩いていた『鬼武者3』のカド台である。イベント内容から察するに、今日あたり設定を上げる絶好のタイミングだと考えたわけだが、朝イチにリセットの挙動が見て取れたので続行すると投資5Kでビッグを放出。更に天国のゾーン内で2回のビッグを頂戴し、これだけで千5百枚を越える持ちコインができた。しかも、特定役解除にこそ繋がらないもののスイカ&チェリーの出現率は極めて良好で、加えて高設定の可能性が高まる481~736Gのゾーンで2回もビッグを放出したとくれば、設定6であることに疑いの余地はなかろう。

 しかし、BR振り分けに恵まれないと設定不問で大負けを叩くケースがあるから鬼武者は侮れない。そこから先はハマってはバケを繰り返し(ノーマルモード滞在中は次回REG時のSTゲーム数テーブルが全設定共通)、朝イチに得たアドバンテージなど一瞬で呑まれて買い足しに突入。そして、心が折れそうなのを見透かしたかのように、最初の設定発表で「金」と書かれた札がぶっすりと刺さったのである。もはや何が何でも打ち切るしかなくなった。

 結局、総投資は10万1千円。設定6にここまで突っ込むハメになろうとは思いもしなかったが、考えてみれば鬼武者の6の機械割は約108・68%。この出玉率で万枚オーバーしたことがあるのだから、その逆もあって当然なのだろう。…てゆーか、そう考えて納得しなければ死にたくなってしまう。

本日の収支
マイナス8万9千円

【6月21日(水) 雨/曇り】

 今日も朝からN店へ。もしかして6を据え置くんじゃないかと思い、それだけを目当てに脇目も振らずに昨日の鬼武者を押さえたのだけれど…どうやらN店はそんなに甘い店ではなかったようである。でもって、3Kの投資でリセットっぽく放出されたのはお約束のバケ。この時点で昨日の負債を回収する望みはほぼ断たれたわけだけど、即ヤメするわけにもいかないからゾーンを回したところ、ギリギリで再びバケが出てきて次はゾーン抜け。開店からほんの1時間かそこらで22Kもの大枚をはたいて、午前中に家にUターンするハメとなった。それにしても、あれだけ喰らい込んだのに翌日いきなり設定を下げるかねぇ…。確かにホールは慈善事業ではないけれど、この店の店長さんは客の顔が見えてないな。

 ええ、負け犬の遠吠えです(涙)。

本日の収支
マイナス2万2千円

【6月23日(金) 曇り】

 昨日はガイドの原稿を書くために家でカンヅメになっていた。それゆえ、シマの状況は全くわからないのだけど、このまま負け犬で終わっては妻と娘に会わせる顔がない。そんなわけで、気持ちを切り替えて朝イチからN店へ。

 今日のイベントは『パチスロ北斗の拳』。鬼武者はいい加減に左馬介の顔を見るのも嫌になっていたので、いつもなら打つ・打たないにかかわらず鬼武者のシマを通って目当てのシマを目指したのに、今日だけは意識的に他の通路を通って北斗のシマに辿り着いた。イベント特有の慌ただしい雰囲気の中、とりあえず目に付いた空台にタバコを放り込んでデータカウンタをチェックすると、どうやら設定上げ狙いには適した環境であることだけはわかる(総BB回数が3日連続で30回台)。問題は、鬼武者と違って台数が多いから、前日までのダメ台が無数にあるということに尽きるのだが…。この際、何でもいいやと打ち始めると、チェリー&スイカの出現率はことのほか良好。むろん、少ない試行ゲーム数では引きムラによるバラツキが出るのだけど、最初の千ゲーム間に約39分の1で出現していれば勝負をかける価値はあるだろう。

 ただ、特定役の出現率が良好で、なおかつ相応にバトルボーナスを引き当てたところで、ことごとく単発で終了していては劇的に持ちコインが増えることもない。のっけから赤7・白オーラで単発、次は黄オーラで単発、そのまた次は青オーラで単発…と来たとこまではまだ許せても、やっとの思いで引き当てた北斗・緑オーラがわずか3セットの継続で終わってしまうと、もはや勝てる気がしなくなる。ラオウのパンチでケンシロウが脆くも崩れ落ち、復活の期待を込めたBETで画面に稲妻が走った瞬間は、しばらく放心状態で固まったほどだ。

 しかし、ここでヤメてはいつぞやの北斗の実戦企画で、司会進行役に「ドラゴンは漢ではない」とコキ下ろされた時の二の舞いである。意地になって紙屑のようにじゃぶじゃぶとカネを突っ込むと、次に引いた赤7・黄オーラでもやはり単発。その次は持ちコインでBBにヒットするも、オーラは白だ。

 さすがにこれで嫌になったが、剛掌波を撃たれて目を背けた瞬間にケンシロウがのけぞり、その後も妙に強そうな演出が続くなぁと思っていたら、直後にパンチ+トキ避けの84%ループ以上の継続率が確定する演出が炸裂。これがやっと13セット継続して、どうにか闘えるだけの持ちコインを得た。ところが、あらためてチェリー&スイカの出現率を計算したところ、いつの間にやら約48分の1にまでダウンしているではないか(3千G消化時)。つまり、最初の千ゲームを除くと設定1以下の出現率になってしまうのだ。

 これではどうしようもない。打ち続けていても最後は呑まれるだろうし、タイミングの良いことにスイカ出現率が約160分の1の鬼浜が空いたので、大火傷を負う前に逃げるとしますか。

 しかし、まさか夜の設定発表で自分が捨てた北斗に「金」と書かれた札が刺さるとは思いもしなかった。先日の鬼武者といい今日の北斗といい、6を打って結果が出ないということは、今はそういうバイオリズムなのだろう。

 もちろん自分だって、某有名プロのように「この展開で攻め続けるのは期待値が云々…」といった能書きを垂れたいけれど、アチラは結果を残している現役プロ。コチラは信じられないくらいの超ヒキ弱…というわけで、明日からはしばらくパチスロを打つのを控えようと思います。どこぞの打撃コーチの弁じゃないけれど、スランプの時に頑張って素振りをしてもバッティングフォームを崩すだけだろうから…。

本日の収支
マイナス6万6千円

6月のトータル収支
マイナス20万5千5百円

電子書籍はコチラから


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?