憑依(笑)
自分のだらしなさを棚に上げて…という訳では無いのですが、ごく稀に「おいおい」と自分にツッコミを入れたくなる場面に遭遇するので、あえて記してみたい
憑依とは…簡単に言うなれば「霊に取り憑かれること」であるが、目に見えないものは信じ難い。あからさまにおかしな行動を取れば「わざと」か「演技」かと疑われてしまうかもしれないし、単純に「気のせい」だったり「勘違い」ということもある
だが、
時にはあからさまなものもある・・・・には、ある、のだ(自信はない)
わたしの場合、どこかに出掛けて行ってなにか持って帰ってくる…というものではない。まぁごく稀にそんなこともあったかもしれないが、大概そういう時は疲れていたり病んでいたりするので、それが解消されればなんとなく収まるものだし、塩をなめたり肩の凝りをほぐすことができればなんとかなるもので、今回は主に身内からのお願いごとが、形になってでる…と受け止めていただければいいと思う
自分は望んでいないのに、無性に「油物が食べたい」とか、眠いのに「寝たくない」と思う自分がいる…とかである
なにそれ、
だよね (;^_^A
例えば、わたしは若い頃たくさんお酒を飲んだ。仕事をしている頃は、毎日水のようにワインを飲んでいたのだ。今考えるとよくもそんなに飲めたものだと思う
お酒は太るし、つまみも食べるから、本当は飲みたくない。しかし「今日は飲まない!」と心に決めていても、就業間際になると口の中がワイン味になってきて、帰宅途中にコンビニによって安いワインを購入せずにはいられなかったのだ。あるちゅうか!?と心配になったこともあるが、ワインはどこに飲み込まれていくのか、まったく体に残らなかった
わたしの祖父はのんべぇさんだった。晩年手足が利かなくなっても、酒の入ったコップから口を放すことはなかった。まるで犬のように、お酒の入ったコップを差し出せば、口だけは動くのだ。すごい執念だと思う
話を戻そう
わたしは若い頃に、バカみたいにお酒を飲んだ。決して強いわけではなく、むしろお酒には弱い体質なのだ。だから酔いが回ってくれば「もうやめよう」と思う。しかし、そう思っているのに(いると?)その後の記憶がなくなるのだ。つまりは飲むことを辞めていない。自制心が足りないんじゃないか・・・・いやいや、今考えるとあの頃は、味を感じていなかった
今思うと、じぃさんにのまされていたんじゃないかと思うのだ
まさか!
そんなのただのいいわけだ…と思うかもしれない。でも、あれだけバカみたいに飲んでいたお酒が、今は欲しくない。今は味もわかるし、飲みたいとも思わないのだ。だからこそ、じぃさんにのまされていたんじゃないかと思ったのだ
そんな祖父の息子である父は下戸だった
父が亡くなってから、わたしはお酒を飲みたいと思わなくなった。きっと、父がわたしについているから、祖父がいたずらをできなくなったんじゃないかと思うのだ
ま、気のせいかもね
例えば、わたしはもともと揚げ物が好きではない。胃が丈夫だった子どもの頃はともかく、体型を気にしだした高校時代から、衣のついた揚げ物は自分から好んで食べることはしなかった
しかし、ときどき、コンビニに寄ったついでにアジフライやら春巻きなんかを追加で買うことが続いたことがあった。別に食べたくもないのに、わざわざ買いに出かけるほどだ
わたしの祖母はてんぷらやとんかつが好物だった。・・・・とここまで言えばもうお解りだろう。そう、きっとばぁさんに食べさせられていたのだ
ばかな!
やっぱりそう思うだろう。目が食べたいんじゃないのかと・・・・だがしかし、コロッケならともかく、加えてアジフライや春巻きを、おやつに食べるなんて自分には考えられないし、車に乗って速攻噛り付いているわたしは、案の定胸やけに悩まされて眠れなくなるのだ。解っているのに、買う。解っているのに食べる。口の中が気持ち悪いと思いながら、冷めたフライを食べるのだ。いつもなら、グリルで焼きなおし、油を落として、更に衣を剥いでたべるものを、だ
なにせ、ばぁさんは、前世はキツネじゃなかったのかと思うくらいに油ものが好きで、油揚げを生で食べるくらいのひとだった。冷たかろうがギトギトしていようが、とにかくギラギラした油ものが好きなひとだったのだ。でもわたしは、申し訳ないが衣を剥がして食べるタイプの人間だ
食の変わった妊婦でもあるまいに、これはもうばぁさんに「食わされてる」と思っても無理はない
そんな時わたしは、実家の母親に電話する。悪いが、コロッケでもなんでもいいから「揚げ物を仏壇にあげてくれ」と頼むのだ。ばぁさんが「わたしを胃もたれにする」と言ってね
母親がすぐにそれをやってくれているのかは確認はできていない。が、不思議とそのあとは食べたくなくなるのだ
ま、気のせいかもね
ただの信心深い愚かな行為かもしれない。でもね、味が解らないのがまずおかしいし、気が済めばいいわけよ
まったく、くっだらない話ではあるんだけれどね