「松竹梅」と「競技クイズ的メタ制約」
(編集中)
自分が持っている「世界の約束事(フレームワークの束)」の中のひとつに「松竹梅(まつ・たけ・うめ)」というものがある。
多分、意思決定論の研究をしてる際に、どこかで別の形で似た概念に触れたんだけど、はるか昔のこと過ぎて、自分が使いやすいように、面白おかしく説明しやすいようにカスタマイズされてしまっており原型は思い出せない。
…と思って調べてみたら、あった。
おとり効果、デコイ・エフェクト。(decoy effect)
しかも、ダン・アリエリー教授だわさ。不敬、甚だしい。
おとり効果-Wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8A%E3%81%A8%E3%82%8A%E5%8A%B9%E6%9E%9C
んで、さらに関連項目をみると、「松竹梅の法則」(ゴルディロックスの原理にリダイレクト)もあり、日本文化向けに翻訳してけば、妥当性の溝をたどった行き着く先はそりゃ同じになるわな。と思った。
松竹梅の法則-wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B4%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%8E%9F%E7%90%86
松と竹では、松しか買ってもらえなかったのが、
松竹梅(まつたけうめ)の三段構えにすることで、竹をメインに買ってもらえるようになる。というものである。(次いでに梅も売れる可能性も出る。)
家電、例えば電動ヒゲソリでも、アイロンでも何でもいいけど、最低ラインの製品とハイグレード(HG)の製品だけだったら最低ラインの製品を買って終わる。そこへ、ウルトラグレード(UG)のハイエンド製品があることで、ハイグレード製品を買うことへのためらいが無くなっていく感はある。
そんなこんなで、我が家の電動ヒゲソリは、1万2,000円のラムダッシュだし、アイロンは、9,000円のT-falのコードレスアイロンである。
さて、Wikipediaにもある以上、このマーケティング戦略方面からの話を深掘っても、既に他の凄い人がいいこと言ってるはずなので、自分特有の特殊要素であるQuizologyと絡めたお話をしよう。
◇ ◇ ◇
競技クイズ的メタ制約による出題困難問題
デコイエフェクトのもともとのお話は、下記のとおりである。
雑誌の定期購読(サブスク)の広告を被験者たちに見てもらう。
・Web版 : 59ドル(約 600円)
・印刷版とWeb版: 125ドル(約1300円)
結果、高価な「印刷版とWeb版」を選んだ人は3割、残り7割はWeb版と安価なWeb版優勢だった。
一方、別の被験者たちに、
・Web版 : 59ドル(約 600円)
・印刷版 : 125ドル(約1300円)
・印刷版とWeb版: 125ドル(約1300円)
と明らかに損である「印刷版(125ドル)」を加えた広告を見せたところ、「印刷版とWeb版(125ドル)」を選ぶ人が3割ではなく8割という結果が出たというお話である。
このお話から「人間は"よりお得なもの"を選びたがる」という人間の原理原則が前提として見えてくるのだが、これを「完全な上位互換が存在し、かつ、選択可能な場合、下位互換の価値は0となる。」とみると、少し面白い現象が見えてくる。
競技クイズ的メタ制約
「クイズとは何か?」という問いに対し、"クイズをより楽しむ"ための研究であるQuizologyでは、「これがクイズである」と原理主義的に決めてしまうのではなく、最広義のクイズに対して「制約」を加えることで、狭義のクイズの存在可能性を探っていく。
三本柱のひとつ「多様性の尊重」に則り、「クイズをより楽しむにはどうする?」の大元の問いに対し、「存在可能なクイズを多く見つければ、より楽しむことができるのでは?」という方向性のもと、楽しむ対象であるクイズの存在可能性を探るのが、クイズ基礎論のクイズ問題学の研究領域である。
要は、クイズは最広義のクイズから「制約」を条件として、分岐木として分類することができる。(クイズ分類の5レイヤーモデル)
そのうち、狭義のクイズの第4レイヤー以降は、タグ分類的な分類が進んでおり、それらの制約群を適用したクイズ問題は、競技クイズと呼ばれている。
(余談だが、これらの制約群は曖昧だったが、これらに破壊的イノベーションをもたらしたのが、1999年7の月の三大論文のひとつ「競技クイズルール群の制定について」である。)
(やっぱ順番を経ないと、論じるに概念の説明が煩雑になるな、、)
競技クイズルール群のうち、OFPmモデルのメタパタンレベルでの制定を、特に「競技クイズ的メタ制約」と呼ぶ。
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