クイズ本を本屋に探しにいく

(推敲中)

クイズ本を求めて書店に足をはこぶ。
今や書店には「クイズ・パズル」の棚があり、そこにクイズ本が置かれている。

今をときめくQuizKnockのオフィシャルブックを始め、東大クイズ王・伊沢拓司の問題集天才頭脳・水上颯の最強クイズ全書から、鈴木光が表紙を飾るQUIZJAPANカプリティオのクイズモンスター古川洋平の虎の巻も並ぶ。凄い時代だ。


自分が中高生のときはクイズ本といえば「テレビ番組・バラエティ」や「手品・ゲーム」の棚に置かれていた。それも今みたいにクイズ問題が主役の本というのはほとんどなく、あるとしても、クイズ$ミリオネアマジカル頭脳パワーといったテレビのクイズ番組の問題集が大半であり、当然、長門本能勢本のような書籍は扱っていなかった。あと、なぜかどこの本屋に行っても「クイズ日本人の質問」があった記憶がある。

初めて「クイズ本」を探そうと思ったのは、「高校生クイズ」がきっかけだった。

体育のテニスの授業で、二人でベンチに腰掛け「夏っていったら、何だと思う?」の問いに、心通った嬉しさに哭いたあのとき。高校生クイズに出ると決めた高二の夏。あとひとりどうする?彼に声かけてみよう!で決まったあの夏期講習の日。

慣れない本屋に入り、クイズの問題集を探し、黄色い表紙のフロギストン著『クイズの達人(挑戦編)』を購入したあの夏。
クイズってこんなに癖が強いのか、、と思ったものだ。

前泊のホテル。夜、周りの迷惑にならないよう、3人のうち真ん中の部屋に集まり初めてのクイズ夜会。ブックオフで偶然見つけた『挑戦!!クイズ王の道<王道編>』(通称:赤本)でクイズをだす。すると、もう一人もクイズ本を持ってきたよと『全国高等学校クイズ選手権史上最強の指南書』(通称:虎の巻)を出す。「ちょっと難しめかも、、」とリーダーも自分が買ってきたクイズ本をカバンから取り出す。黄色い表紙、フロギストン著:クイズの達人。それ!めっちゃ癖強いよね!とみんなで頷きあう。虎の巻の問題、すごく高校生クイズっぽいよね!とまたみんなで頷きあう。

人生を振りかえれば、それは、ほんの一瞬なんだけど、初めてアルバイトでお金を稼ぎ、初めて高校生だけで新幹線に乗り、初めて高校生だけで宿を予約し、初めて夜の宿でクイズを出し合い、答えあい、これわかるのすごいね!とか、これ面白いね!などと言葉を初めて交わしあった、自分たちが携えてきたナチュラルな知識をクイズ本を通して語りあい夜更かしをする。夜なのに目がさえていたあの時のように、とても鮮明に、永遠に続いたかのように今でも懐かしむことができる。

  ◇  ◇  ◇  

時はたち、大学生。本屋にクイズ本を探しにいく。
やはり、なかなかない。
しかし、あるときから、本屋はクイズの問題集屋さんになった。
クイズ本が増えた訳ではない。
問いと答えの構造が見えるようになったのだ。

末弟にレクチャーしたお話。あたりをつける大切さ。
自己啓発本、内容が薄い本をギャグ本として楽しむお話。

見方を変えれば、この世はクイズで溢れている。
さぁ、世界で、世界と、遊ぼう。

(澤木恭介『クイズ研究のすすめ』より抜粋)

もしこの雑文が良かったなと、役に立ったなと、他の人にもおすすめしたいなと思ってくれた人は、高評価・コメントをしてくれると非常にうれしいです。最後まで見てくださり本当にありがとうございます。では、次の雑文でお会いしましょう。ノシ