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VRLARP?VRPG? ~VR×TRPGの未来~

どうもお世話になってます、TRPGサークルぐだぐだぶとんVR担当のFlorです。

まえがき

突然ですが皆さん、2021年はVR×TRPGがアツい。ような気がします。
「VR空間でTRPGをやってみよう」という試み自体は以前から散発的に行われていたのですが、今年の頭にオンラインセッションツール『どどんとふ』で有名な たいたい竹流氏(@torgtaitai) がVRTRPGに言及したことを契機としてVRセッションが一気にTRPG界隈に認知されたのではないでしょうか。

VRTRPGに関する技術共有等を行うdiscordサーバーも建てられているので興味がある人は参加すると参考になりますよ!


さて、本題に入りましょう。

LARP≠TRPG。

セッションの舞台をVR空間に移す、というのは単にVRSNSをオンラインセッションツールとして利用するという意味に留まるものではありません。

オフラインセッションかオンラインセッションかを問わず従来のTRPGは平面のマップやアイテムを俯瞰しながら、あるいはそういった抽象的な小物を用意しなくたって各々の想像力を働かせながら遊べるものでした。

それとは対照的に、マップやアイテムを具体的な立体物(実物)として用意し一人称視点で遊ぶTRPGはいわゆる「LARP (live-action-role-playing game)」に分類され、遊ぶために必要なコストの高さやゲーム性の違いもあって従来のTRPGとは明確に区別されてきました。


VRLARP≒VRTRPG?

ところがVR空間上でTRPGセッションを行うとなると、マップやアイテムに気軽に立体物(3Dモデル)を使えるわけですからTRPGとLARPの境界は非常に曖昧なものになります。

つまり一口にVRTRPGと言っても、その中でも3Dモデルを多用した具体度の高いゲームはLARP的な体験になるし、2D画像を利用した抽象度の高いゲームは従来のTRPG的な体験になるのだと私は考えます。

当記事では便宜上前者を『larp寄りVRPG』後者を『trpg寄りVRPG』と称することにします。(分かりにくい呼び名かとは思いますが、VRLARP / VRTRPGをきっぱりと二分したくなかったので「寄り」と表記します)

larp寄りVRPG、trpg寄りVRPGの差異

現在Twitter等で話題に挙げられているVRPGは具体度の高低によってlarp寄りVRPGtrpg寄りVRPGに大まかに分類できる、というのは上述した通りですが、その2つのゲームの性質には以下のような違いが生じます。

larp寄りVRPGはVRの特性を活かした具体的な表現が可能な分、PLは高い没入感を得ることができる。また、その時々で何をしているかが分かりやすいために配信や動画との相性が良い。
trpg寄りVRPGはTRPG特有の抽象的描写を活かして想像の余地を残せるため、PLの突飛な発想やKPのアドリブに対応しやすい。また、制作コストが下がるので様々なシナリオやシステムに合わせやすい。

どちらが良い悪いではなく、作り手やKPは両者の特性を理解した上で例えばクローズドシナリオならlarp寄りVRPG形式を、シティシナリオならtrpg寄りVRPG形式を選択したりすると良いのかなと思います。

具体例

larp風VRPGの具体例としてはバーチャルキャストで行われた『寝台特急プレアデス』が、

trpg風VRPGの例としてはVRChatで行われた『うどんとふ』のセッションが挙げられるかと思います。

あとがき

今回私は現状のVRTRPGをlarp寄り/ trpg寄りに分類してみましたが、もちろんこれらはそう簡単に二分できるものでもないと思いますし、もっと上手い分類方法があるのかもしれません。(予防線)

とにもかくにも、VR×TRPGは未だ決まった方式が確立していないブルーオーシャンです。
土台のない環境の中手探りでセッションを行うことに抵抗はあるかもしれませんが、それ以上に試行錯誤の楽しさも大きいはずですよ。

当記事をお読みになられたみなさんも、VRTRPGを遊んでみませんか?

宣伝?

宣伝…というか記事の内容にも関連することなのですが、弊サークル『ぐだぐだぶとん』もVRTRPGについてあれこれ試行錯誤しています。

larp寄りVRPG対応シナリオの『地下壕の讃美歌VR』、『虚空に夢を見る』を制作しているほか、trpg寄りVRPG対応シナリオ『全て忘れてしまえたなら』も既に公開しています。

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もし少しでも興味を持ってもらえたのなら、弊サークルのnoteやtwitter(@gudagudabuton)をフォローして頂けると私が泣いて喜びます。他サークルメンバーも哭します。

それではここまで読んで頂きありがとうございました。お相手はぐだぐだぶとんVR担当のFlor(@Florpeng)でした。

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