見出し画像

【ぐだぶ日記#02】VRTRPGvsVRマダミス

1月中旬に風邪をひいてから喉が微妙な感じなので卓上論Vの動画が中々作れていません。そんな状況でVRTRPGやVRマダミスについて語る「ぐだぶ日記」。今回はVRTRPGとVRマダミスの比較をしてみましょう!二者を比較することでそれぞれの強みが見えてくるかもしれませんね。

VRTRPGとVRマダミス、何ならVR謎解きアトラクションまで初期設計段階から作っている異常人間として、色々喋ってみます。

制作中VRマダミスの議論エリア。まだまだ途中だけど良い感じです。

作りやすさの話

主観探索型で作ることを考えるならVRマダミスの方が楽なはず。
VRマダミスはゲームの流れがある程度決まっているおかげで、一度システムを作れば使いまわせるし、シナリオ執筆とワールド制作を分離して作れるので。

ただ、このシステムを作ったり使いまわしたりする際に作業者のスキルや軽量化の知識が要求されるので、ワールド制作初心者が作ることを考えるとVRTRPGやアイテム数を減らしたVRマダミスから作り始めるのが良いのかも。

↑フィルさんが作ってたマーダーミステリー風ゲーム「汐鳴りの唄」VRワールドのプレイ配信。アイテム数が少ないVRマダミスとしてかなり適切だった気がします。完成させて偉い!

人数の話

多人数(4人以上)で遊びたいならVRマダミスが良いですね。1個のアイテムに多人数で群がると誰かが置いてけぼりになる問題が発生するので、皆で一緒に調査する系のVRTRPGよりは、バラバラに探索して後でカード情報を公開するようなVRマダミスの方が多人数に適しています。

PL2人ならアイテムに群がっても問題無し。

ただこれに関しては「VRTRPGのPL人数は3人以下である"必要がある"」という訳では無いです。体験価値の最大化は難しくなるだろうけど、好きなように作れば良いし、収益性を考えるなら多人数で遊べた方が良いはず。

ソロシナリオに関しては、野良卓でやると反応が取りづらいので避けているだけです。GMがVRでガチRPするVRTRPGソロシも面白そうだけどコスパ的にかなり厳しいかな。

Kutulu×着座型VRTRPG×ソロシナリオには若干の可能性を感じているけど、両方ともまだ広まりきってないジャンルだから制作に踏み切るのは難しそうです。

運営の話

多人数になればなるほどPL募集は大変なので、少人数で運営していると大きな負担になりがち。VR謎解きアトラクションの時もキャンセルや機材トラブルで結構大変でした…

VRTRPGの方がVRマダミスより人数の増減や時間の調整に強いので、野良卓で細々と募集する上ではVRTRPGが良いですね。VRTRPGで慣れてきたらVRマダミス遊んで貰うのが良さそうですし、両方作ってて良かったのかも?

広報の話

VRTRPGはプレイ中の面白RPをクリップにしてSNSに投稿できるのが強みだなと思っています。VRマダミスは基本的に全てネタバレになっちゃいますからね…

ただ、VRマダミスはHOのアバターを作って配布する事ができるので、3Dアバターを持たない配信者も巻き込める強みがあります。その分コストはかさみますが…

「VRらしさ」の要求

個人的な所感だと、VRマダミスは特に「VRらしさ」を要求されそうです。
メモが取れない制約や探索に行く手間を越える強みが必要になるからですね。主観探索の楽しみやアバターのRP、ワンオペカメラマンギミックも強みになるでしょうが、それで満足するかは諸説かな?という気持ち。

それぞれが提示する「VRらしさ」

気づきや機転を他のPLと共有することで主人公感を得られるといったVRTRPG特有の強みを「地下壕の讃美歌」や「虚空に夢を見る」で提示してきました。ただ、同じくVRマルチプレイストーリーゲームであるVRマダミスにおいてこれらをそのまま移植できるかと言われると少し難しいですね。特に隠し要素が物語を大きく変える構造の採用は、対立型の推理ゲームであるVRマダミスではかなり慎重にする必要があります。

演技専用アイテムは機転の手法の応用と言える良い案ですが…
あくまで+αでゲームの核にはなりません。

逆にVRTRPGと比較した際にVRマダミスの強みになる「VRらしさ」は環境ストーリーテリングではないでしょうか?

VRTRPGでは「技能判定→GMが環境の解釈を部分的に伝える→PLがそれを咀嚼して行動する→調査アイテムが楽に見つかったり事件の背景が少し分かったりする」といった構造で環境ストーリーテリングを行っていましたが、この構造ではPLに対する報酬が弱くなりやすいです。「事件の背景が分かった所で脱出には関係無いじゃないか!」とかね。

一方でVRマダミスは事件の全容を明かす事が犯人捜しに繋がるので、環境の解釈はゲームの核に成り得ます。だからこそ血痕・引きずったような跡・色の違う壁といった要素をVRTRPGよりも複雑に盛り込めるはずです。

ここらへんは「DYSCHRONIA:CA」や「MYSPERYENCE」が頑張ろうとしていましたが、満足に達成できていなかったように感じます。

初期設計をかなり丁寧にやらないと事件が建築から乖離したり、捜査に使える特殊要素がただの処理になったりするので、ゆっくり検討を重ねて作っていきたい所ですね。ミステリー小説読む量も増やさなければ。

次のぐだぶ日記

エモクロア/CoC/マダミス以外のVR化の話もしろ!所詮お前は自分の土俵でイキってるだけだ自己満足野郎め!という反論が頭の中で湧いたので別システムの話もどこかでしましょう。どうしてこんな精神性になってしまったのか…

終わりに

ということで、VRTRPGとVRマダミスの簡単な比較でした。この程度の話は3秒考えればできるでしょといった感じの内容でしたが、暇つぶしになったなら幸いです。お相手は、逆路でした!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?