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日本の経済について#02(少額貯蓄非課税制度)          

「マルユウ」をご存じたろうか?昭和の時代存在していたこの金融に関する制度は、正式名称は「少額貯蓄非課税制度」と言い、老若男女誰でも、申告すれば利用できる制度だ。私も学生ながら、自宅近所の銀行口座に100万円の枠を設定し、利用させていただいた。

Wikipediaによると、国民全員が利用できたのは、昭和62年(1987年)までとなっている。自身の記憶では、消費税導入とリンクしていたような気がしていたが、そうではないようだ。しかし、消費税導入が平成元年(1989年)と言うから、ほぼ同時期と言っても良いようなタイミングではある。

記憶に残っていることを書いていこう。金融口座に枠を申し出て、その枠内での元金から受け取る利息からは無税。全てまるごと受け取れると言うものだ。元金100万円を5パーセントの利息が付く一年もの定期預金の設定なら、満期には、利息5万円を受け取ることになる。

この枠は、300万円が上限。これとは別に、郵便局の郵便貯金にも、この枠とは関係なく300万円が上限で利息は無税だった。また、商品が利付国債から、特別マル優として額面300万円を上限に設定できた。つまり、預貯金の元金900万円の利息には、納税しなくても良かったわけだ。

これに加え、財形貯蓄も非課税枠が設定されていた。財形住宅、財形年金も枠があったため、頑張って貯蓄に励めば、それなりに財産形成ができたわけだ。

このような制度は、現在何の役にも立たない。民間銀行の預貯金の利息があってないようなものだからだ。そりゃそうだ、定期預金の利息も0.001とか、ほぼあってないような利息しか付けていないからだ。

お陰様で、全くと言うほど将来の見通しがなくなってしまった。年金もとりあげられて、受取はずっと先になってしまった。わずかながらの利息収入もほぼゼロとなっている。これから、退職金にも課税を強化するそうだし、30年以上かけてきた個人年金保険の受け取りが始まったが、これにもマイナンバーに紐づけされ、毎年5万以上も税金として取られていく。

何をどう考えても、政府および財務省から「お前には資産は必要ない。さっさと死んでしまいまなさい。」と言われているようなものだ。お先真っ暗の日本国である。早く、この制度が復活するような、一般庶民を大切にするような経済に戻っていただきたいものだ。




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