毒娘 感想

ちーちゃんと萌花の絆がもっと見たかった。序盤と終盤で『毒』の見え方が変わっていくのだが、物足りない感じ。多分、ちーちゃんを正義としてするようにするわけでもなく、毒と毒のぶつけ合いだったような感じが不毛な感触を抱いたのかもしれない。

ちーちゃんや萌花の過去があまり語られないのが残念だった。過去を知れたら感情移入すると思ったが、特にそこまでの描写はなく何故の連続だった。ちーちゃんはどうしてあの家に執着するのか、それだけでも理解したい想いはつのるばかり…

序盤のちーちゃんの登場シーン。ちーちゃんが一人の人間であることがわかるまでの過程は高揚するものがあった。新たなホラー映画というような感触であり、やはりリアルな世界なんだと改めて認識できるのは怖さを助長するための材料であり、互いに理解し合える関係である恐ろしさが相まって先の展開に期待せざるおえない状況であった。毒親ならぬ毒娘という言葉の意味はどのようなものだったのだろうか。

青色・黄色・赤色はそれぞれ毒のような存在だったのだろうか。色に染まっていく。そういう各々の正しさをぶつけ合う。そんな映画だった。




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