24.01.14 コンサート曲目解説 Capriccio Spagnuolo / Carlo Munier

2024年1月14日 アンサンブル「PentaTonika」第1回演奏会のために、noteで随時プログラムノートを公開していきます。


Capriccio Spagnuolo, Carlo Munier (1859-1911)

カルロ・ムニエルは、イタリアのマンドリニスト、作曲家。マンドリンの地位向上と普及、発展のために生涯を捧げた彼は、「マンドリンの父」と称されている。彼の残した功績において、最も重要なもののひとつは、マンドリン教則本であろう。教則本と、その為に彼が残した多くの教育目的の作品については、以下の解説 ¹ を参照されることをお勧めする。
彼はマンドリンの為の演奏会用の作品、また、室内楽の作品も多く残している。これは彼がその他ソリスト兼作曲家たちと同様に、楽器のもつ可能性を追求した結果生み出されたものであろう。本曲はその中でも特に有名な作品で、マンドリン独奏の代表的作品と位置付けられている。
本曲は、マンドリンとピアノの編成の作品であるが、マンドリンとギターの編成でも好んで演奏される。冒頭からヴィルトゥオーゾ的パッセージが効果的に用いられ、中間部のハバネラや、ラスゲアードを模倣したピアノの動きがスペインの情景を上手く描き出している。本曲には多くのギター伴奏譜が出回っているが、今回は、多くの方が手に取って頂きやすく、かつ、音楽的によくまとめられた益田正洋氏・壺井一歩氏による監修版を用いる。なお、これは「マンドリン オリジナル名曲集 Vol.1」 ² に収録されており、インターネットショッピングや、マンドリン関係の楽譜を扱う楽器店等で容易に入手が可能である。

参考:
1) オザキ譜庫マンドリン楽譜 「ショデリータ教則本」解説
オザキ譜庫発売マンドリン合奏譜 (eonet.ne.jp)
2) マンドリンオリジナル名曲集 vol.1 編著者:竹間久枝、監修:益田正洋、壺井一歩 ISBN: 978-4-7785-0400-7

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