最近、悔しかった話

 尊敬する人物は?と聞かれたら、一番最初に挙げる名前は、

 松本人志さん

 である

 あの発想力、話法、間の取り方、本当に好きで、ごっつええ感じもガキの使いもDVDで同じ内容を何百回、いや何千回かもしれないっていうくらい繰り返し観た

 だから、僕の発想の仕方とか話し方とか、笑いの取り方は殆ど松ちゃんのコピーなので、そこそこ発想を面白がられるし、笑いを取れる

 逆に、誰かにうまいことを言われて、それを自分が気づけなかったときがとても悔しい

 半年前、うちのオフィスにインド人のおじさんが2名来ていた

 会社の基幹システムの開発元がインドで、その本社から来た優秀なエンジニアだそうだ

 その2人のおじさんから、実に良い香りがするのだ そう、カレーのスパイシーな、エスニックな香りだ

 同じ部屋にいるとお腹がすいてくるくらい、美味しそうな匂いが充満している さすがインド人のおじさん達、まさに身に沁みついてんだな、と我々日本人は感心していた

 っていう話を、出張先の名古屋支店で僕がしたら、そこにいた初対面の上長が聞き終わって一言、

 「あ~なるほど、まさにカレー臭ですね」

 僕は、そうなんですよカレーの良い匂いなんですよ、みたいな普通のリアクションをしたと思う

 しかし気づいてしまったんだ、その帰りの新幹線の車内で

 美味しそうなカレー臭と、おじさん特有の加齢臭がかかっていたことに

 悔しさのあまり、その場で頭を抱えてしまった

 なんてこった、なんでオレがそのボケを思いつかなかったんだ

 せめて、せめて、なんでそれを言われたときすぐ気づいて突っ込めなかったんだ

 悔しくて悔しくて震えた

 先日、その上長に久しぶりに再会した 僕がどれくらい悔しかったかを切々と伝えた

 伝わらなかった そりゃそうだよね、ご本人はそんな話をしたことも、そんなボケをかましたことも全く覚えてなかったもの

 二度とこんな悔しい思いをしないよう、これからより発想力と語彙力を鍛えていかなければ

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