ひらいて
【※ネタバレ含みます※】
原作:綿谷りさ 監督 脚本:首藤凛
木村愛(演:山田杏奈) 西村たとえ(演:作間龍斗) 新藤美雪(芋生悠)
成績優秀、容姿端麗、文化祭のダンスではセンターを務める程には運動もでき、
周りからも一目置かれる存在の愛。
たとえのことが気になるが故に小賢しい芝居を売ってでも接近する貪欲さ凄っ
同級生数名で夜の学校に忍び込みスリルを楽しむ中、
たとえが保管している手紙を探すため
落ちたら確実に怪我する高さ(というか死ぬと思う)の窓から侵入する愛ちゃん。
この序盤のシーンだけで愛の利己性と狂気がビシビシきてました。
盗んだ手紙からたとえが美雪と付き合っていると知った愛は、
たとえに近づく為に美雪と仲良くなろうとする。
美雪にとっては愛は初めてと言っていい友達となるが
愛は弱みにつけ込むように、5年も付き合ってて何もしてないの?
私じゃだめ?美雪のこと本気で好きなんだよ。と美雪と寝る。
愛自身も抵抗感はあったようだけど目的のためにやりきる。
序盤〜中盤ずーーっとそうなんだけど
特に渡り廊下の窓からたとえと美雪がすれ違うところを見下ろす時の
愛の目の薄暗さよ、、、
“ひらいて“
セリフや思想には出てこない言葉だけど
愛はたとえに心をひらいてほしい
美雪はたとえ君に自分の道を切りひらいて欲しい、
そして私にももっと感情をひらいてほしい
たとえは父親からの恐怖と支配、逃げられない希望のないこの場所から
違う世界がひらいてほしい
そんな風に感じ取れた。
愛は自分の欲の為に色んな人を蔑ろにしてきたけど
文化祭で展示した折り鶴をひらいた時には真っ白な空白だった。
でも良くも悪くも、たとえの家に助けに行く美雪について行き
愛がたとえの父親を殴ったことでたとえと美雪は心をひらきあえたと思う。
ラストシーン
愛は美雪からの手紙を見つけ読む。
教室を抜け出し美雪のクラスへと走る愛。
ここにはまるで愛と美雪しか存在しないかのように。
__ また一緒に寝ようね ____
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