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エッセイそしてときどき不思議な話

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最近思ったこといろいろ、そして過去にあった事を思い出して書く
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#ジョナゴールド

【雑記】こんな夢を見た

冬だった。 急な山の斜面に杉の大木が密生し昼なお暗い森の中に一本の道が通っていて上に伸びている。老婆に続いて坂を上る。 その一族は亀を育てていた。 大きな海亀だった。 海亀はその傍の木々に取り付いている。一族の者達は、亀が上手く木を登って行けるよう手助けをするのだ。 登れずに地面で重なり合い蠢く黒く大きな海亀達がいる。それを一匹ずつ持ち上げては木に取り付かせる。こんな寒い冬の山にいても亀は木に登って上の方でしがみつく事によって冬を越すのだ。 一本道は坂を上り切った先

【雑記】視線の先

いつものように何気なく目を向けた家の壁には何もなかった。いつもそこにあった壁掛け時計を取り外したばかりだった。長い間そこにあったが、とうとう動きを止めたのだ。 ここ数日の間にいろいろな事が起きた。いつかはその日がくるとわかっていても別れというものは寂しいもので、しかもそれが続いてあった。 そんな中で少し迷ったが思い切って出掛ける事にした。地元のライブハウスに好きなシンガーがやって来るので楽しみにしていたのだ。 青森のダンス・ボーカルユニット「りんご娘」の元メンバーである

映画「いとみち」と足が遠のいていた映画館のこと

RINGOMUSUME(りんご娘)のジョナゴールドが地元で舞台挨拶するってよ※ネタバレ含みます。 久しぶりに映画館へ行ってきた。 本当に久しぶりで前に観に行ったのは何の映画だったか、何年前だったかも思い出せない程のトグロ巻き頭だ。 映画は好きである。 以前であれば趣味を問われれば、「河原の石投げ」と「映画鑑賞」は割と自信を持って回答できる主力級メンバーだった。 のめり込むタイプの人間なのだと自分で思う。 若い頃、彼女とのデートでも映画館は定番だったが、本当にじっくり見た