【ショートショート】『クリスマスカラス 2』 #親切な暗殺
前編はこちら。
いつものように合鍵を取り出し君のマンションのドアを開ける。目の前に現れたのは知らない男だった。そして僕に『きえろ』と言った。
そいつのすぐ後ろに急いで纏ったらしい毛布から素足を晒してつっ立っている君がいた。
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あれからずっと、うなだれて生きてきた。
ギザギザになってしまった感情線。それを見ているうちに何かのスイッチが入った気がした。
急いで部屋を飛び出した。赤や緑のランプが点滅する浮かれた通りを駅まで走った。
雪が薄っすら積もっていたが、雪