懸垂で僧帽筋に筋肉痛?その解説

私のTwitterアカウントで上のようなクイズを出題したので、その解答と解説をここに載せます。


今回扱ったのは、GS PerformanceではModified Pull-upと名付けて指導に取り入れる運動です。

まだ筋力が及ばないために、ぶら下がった状態で行う、一般的に「懸垂」と呼ばれる運動を複数回実施できない方に提供する運動です。

運動の実施方法はかなり簡単です。今回の正解にその詳細な実施方法が必要であるとも関係しているとも思わないので、その説明は省きます。ただ、動作開始前に必ず「可能な限り脚力は使わず腕力だけでやってみてください」と注意はします。

スタートポジション(コンセントリックの始め)とフィニッシュポジション(コンセントリックの終わり)を下に写真で示しておきますのでご確認ください。

スタートポジション

画像1

フィニッシュポジション

画像2

コンセントリックの途中のイメージは下の通りです。私は一応筋力がそれなりにあるので足が上がったままですが、筋力が及ばない方は当然ながら足を地面につけたままやっていただいています。

画像4

ここからが今回の正解とその解説です。

私も、初めて「先週のパーソナルの後に肩に凄い筋肉痛があったんですよぉ!」とあるクライアントの方が仰るのを聞いた時は、まさかその原因がPull-upだとは思いませんでした。「だとするとRDLかもしれませんね」と対応したはずです。ただ、その方はそれまでにRDLを何度もやっていましたし、扱った重量や回数に変化を加えたわけではなかったので、よくよく考えると原因がRDLだとは考えづらく、では何か?と思慮していたところ、その方が「家で復習でPull-upやってみたら、肩の筋肉痛が酷くて全然できなかったんですよ」と仰られたので、「あぁ確かにこの間初めてModified Pull-upやっていただきましたね・・・」と口から発しつつも「でもPull-upで僧帽筋に筋肉痛がくるわけないんだけど・・・」と頭の中が「????」に埋め尽くされました。

百聞は一見に如かず。頭の中のシュミレーションで答えが出ないときは、まず自分でやってみればいい。ということでやってみますと、「なるほど!!!」。答えはすぐにわかりました。そして人間の体が不得意な動作を課されたときに起こす工夫の巧妙さに驚嘆しました。


ここから先は

2,054字 / 1画像

¥ 500

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?