「マダラカルト」紹介

こんにちは。筑波大学gskボカロ班1年の陽炎です。
本日12月5日の記事は、私が担当します。
自分の好きなボカロPさんについて語ろうかとも思いましたが、最初にしては長くなりすぎてしまうので、今回は一曲にフォーカスを当ててみようと思います。

私が一番好きなボカロPさんは、トーマさんです。ボカロを知っている方なら、一回くらい曲を聴いたことがあるかもしれません。「エンヴィキャットウォーク」や「魔法少女幸福論」、「アザレアの亡霊」や「バビロン」、「オレンジ」など、多くの名曲を生み出した方です。この一曲一曲で記事が書けるくらい、すべての曲がいい曲ですが、今回は、そんな名曲たちの中でも一番好きといっても過言ではないくらい好きな「マダラカルト」について語ろうと思います。

マダラカルトという曲は、2012年5月6日にニコニコ動画に投稿され、わずか二日で10万回再生されて殿堂入りを果たし、現在ではミリオンも達成している曲です。聴いたことがないという方は、ぜひ一度聴いてみてください。とても中毒性が高い曲で、聴くたびに好きになっていきます。この曲は、音楽ももちろん良いのですが、PVと歌詞により表現されるストーリーがとても面白い曲です。

この曲の最大の魅力は、なんといっても「世界観」ではないかと思います。PVの冒頭で文章が出てきますが、それがこの曲の世界を説明しています。戦争による食糧や水の不足、国家の分断、科学技術と宗教、ロボット兵団、そして改造人間。SF小説であるかのような作りこまれた設定が、私たちを曲にのめりこませます。マダラカルトを作る極東帝國が日本をモチーフに作られているということも、曲の世界観に引き込まれやすい要因の一つでしょう。

そんなマダラカルトの、私なりの解釈を交えた紹介をさせていただこうと思います。あくまで私個人の解釈ですので、そこはご注意ください。

この曲の一番では、マダラカルトという宗教について歌われているのだと思います。マダラカルトは、冒頭のPVで書いてある通り漢字で書くと斑崇であり、斑という漢字にはいろいろなものが入り混じっているという意味があることや、歌詞の中で密教のマンダラやマヤ文明を意味していると思われるマヤ、キリスト教のベツレヘム、インド神話のガルーダなど、多種多様な宗教や文明や神話などの言葉が出てくることなどから、いろいろなものを混ぜて作られた宗教なのではないかと思います。そして、「世話焼きのパトロンも泣き出した」という歌詞から、最初は国の権力者などが支援して操っていたマダラカルトは、力を増して権力者の手に負えないほど強大になってしまったと推測できます。そんなマダラカルトは、ついに一人目の改造人間であるマダラカルト一号、通称オートマを生み出します。人造人間の完成によって、九龍に勝つ力を手に入れたマダラカルトは、さらなる改造人間の製造を進めていきます。同時に、九龍との戦いに勝つことで、人々の信仰心はさらに深まり、倫理観を失うほど盲目になっていったのだと思います。

そんなマダラカルトがどうなるのか、九龍との戦いの行く末はどうなのか、改造人間はどうなるのかは、ぜひ曲を聴いてみて考察してみてください。歌詞やPVはもちろん考察の材料になりますし、トーマさんの曲はほかの曲ともつながりがあったりするので、他の曲を聴いてみるのもいいと思います。皆さんの解釈などを、コメントやツイッターなどで教えていただけると嬉しいです。特に、マダラカルトの結末と、PVの途中で出てくる歯についての考察がとても興味があります。

長くなってしまい、かつあまりまとまっていませんでしたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。今後も、このアカウントの記事を読んでいただけると嬉しいです。