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インジケータを学ぶー『単純移動平均線』
移動平均線には単純、加重、指数平滑などいろんな種類の計算方法がありますが、今回はその中でも最も基本的な単純移動平均線について考察していきます。
名称:単純移動平均線
英語:(Simple Moving Average)(SMA)
計算式:対象期間内の複数ローソク足の終値の合計/対象期間内のローソク足の本数。これを各足ごとに計算し、線でつないだもの。
慣れればなんとなく頭の中で線を引いたりできるくらい、計算式は非常にシンプル。
だが、そのシンプルさゆえにたくさんの投資家が利用するインジケータ。
主な使われ方:
1,線の向きを見て相場の向きを知る
とってもシンプルな使い方です。
移動平均線が上を向いていたら買い、下を向いていたら売り。
これだけです。
まずはチャートをみてみましょう。
チャートの近くに黄色い線が出てきました。
(2019年10月25日夕方頃の実際のチャート)
これが単純移動平均線です。(期間:10)
この線が上を向いていたら買い。下を向いていたら売り。
つまりこうなります。
なんだかたくさん矢印が出てきましたね。
簡単ですし、パッと見利益があがりそうに見えます。
では、試してみましょう。
まずは利益と損失を線で描いてみました。
これらの線をまとめるとこうなります。
だいたい損失10に対して利益30ほどでしょうか。
なかなかに良い成績が出ましたね。
今回抽出したチャートでは、後半に大きな下降トレンドがあり、そこで利益が伸びたのが大きな要因でしょう。
大きな下り坂、上り坂ではしっかりと利益をあげてくれるようです。
2,ゴールデンクロス、デッドクロス
まず、移動平均線を2本用意します。
ここで用意したのは、対象期間をそれぞれ10,30に設定した単純移動平均線です。(10:黄色、30:緑)
黄色い線の方が対象期間が短く、ゆえに現在の相場の動きに対して敏感に反応し、ついてきます。
緑の線は対象期間が割と長いので、急騰、急落にすぐには反応せず、しばらくしてからのっそりとついてきます。
つまり、相場が急に下に動いているときは黄色い線が緑の線の下側にあり、上に動くときは黄色い線は緑の線の下側にある、ということになりますね。
ゴールデンクロス、デッドクロスという考え方はこの事実を元にしています。
ゴールデンクロスとは、黄色の線が緑の線の下から上に抜けることを言います。
要するに
「さっきまでは相場が下降気味だったのに上昇の流れに切り替わったよ!」
というサインを送ってくれるわけです。
めちゃめちゃシンプルですね。
では、単純移動平均線の成り立ちが分かったところでチャートをもう一度見てみましょう。
ゴールデンクロス、デッドクロス
確かになんとなくゴールデンクロスの後には相場が上昇し、デッドクロスの後には相場が下降しているように見えます。
しかし一方で、チャートをよく見てみましょう。
1つ目のゴールデンクロス、4つ目のデッドクロスは正しく機能している様子が見て取れますが、2,3つ目はどうでしょう。
デッドクロスが出たにも関わらず直後にチャートは上昇を始め、ゴールデンクロスの直後にチャートは大きく下降を始めてしまいました。
このインジケータを信じて取引をした場合、単純勝率は50%ということですね。
では利益率はどうでしょう?
ゴールデンクロス直後に買い、デッドクロスを入れた直後に売りを入れた場合の損益(上の画像の緑とピンクのライン)を切り貼りしてみたらこんな感じになりました。
そこそこ利益が出ているようですね。
また、この切り貼りから分かることがもう一つ。
それは単純移動平均線の得意、不得意です。
緑のように、長いライン。
つまり、ローソク足が同じ方向に進み続ける、いわゆるトレンド相場ではうまく機能し、逆にローソク足がうろうろと相場を行き来するレンジ相場では力を発揮できない。
そんな分析方法となっています。
まとめ
・移動平均線を使ったトレードは、大きなトレンドに強い。
・小刻みに上下が発生する相場では損失が発生する可能性が高い。
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