ゲーム界の本離れ

大昔の話をしよう、ゲームとはアナログだった、紙と賽子と鉛筆で素晴らしき遊びの世界が出来ていた時期もあった。

今の話をしよう、ゲームから紙は消えていった、今や説明書と呼ばれた物は二枚程度の冊子となり、攻略本すらとんと見なくなっていった。

なんでこうなった?今日はその話をしよう。

まずはアナログからデジタルに変わっていったからだ、純粋に機械と画面が存在し出したのは大きいだろう。

次に言えるのは”誰も読まない物は無くなっても誰も困らない”からだ、実際人は説明書など読まない、攻略本も今はインターネットwikiを見れば容易く出版社が頑張って集めた以上の情報が手に入る時代だ。

そこに重なるのが、ゲームの容量の増加だろう。

ゲームの中で説明パートを用意出来る様にもなった。

そしてトドメとなるのがオンライン配信である、これでは本を渡し様がない、かつては説明書が書籍として着いてきたソフトでも画面から見れる書籍としての付属になってしまう。

ゲーム、少なくともコンピューターゲーム界から説明書と言う書物が消えていくのは、最早止まらないだろう。

故に敢えて筆者はかつてを懐かしむ記事を書く事にした。

かつての説明書や攻略本はなかなかに趣深い書物であった、操作系やシステム説明などの事務的な事の他にも、劇中人物やメカへの記載や挿絵のキャラなど、また下絵や字体などの説明書全体の雰囲気などがそのままゲームの雰囲気となり期待度を高める、一つの書物として楽しめる物も多かったのだ。

今となっては懐古主義なのかもしれないが…懐かしい思い出だ。

そしてその方角が攻略本最後の生き道だろう、今の攻略本に最も求められるのは設定資料などの限定イラストや、考察に裏設定などの零れ話、スタッフインタビューやミニ小説などの限定記事など、主にこの辺の部分が大きいのだ、インターネットと公式・出版社が差別化するならこの方向しか無い。

ゲームをクリアする為の書物ではなく、”もっとゲームを楽しむ為の書物”、これがきっと攻略本の最後の在り方だ。

突き詰めていくと、現代の本離れとも思わないではない、元々本を読まない人間は今更何を言ってもだが、電子書籍の台頭により”本を読む人も”書物を持たない時代である。

まあ電子書籍は確実に販売元に代金が来る側面では素晴らしい文化ではある、本が増えすぎて寝る場所が無くなる事もないだろう。

…やっぱり懐古主義なのかもしれないが…どこか時代に追い付けない自分が居る、そんな切なさを吐露してお別れだ。

長いお付き合いをありがとうございました!

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