「水」と「性」のちがい③〜完結編〜
記事の更新をお待たせしました。一般社団法人GrowAsPeople(GAP)の中の人です。
4月27日放送のNHKのニュース番組「ニュースシブ5時」で、私たちGAPの活動が紹介されました。性風俗業で働く人々の新型コロナウイルス感染拡大による影響を、当事者の方の声を交えてお伝えさせていただきました。
放送後、全国のキャストさんから多くのご相談が寄せられています。また、GAPに支援をしたいという声もいただいております。ネット記事も配信されているので、よかったら下記URLからご覧くださいね。
さて、水商売の「水」と性風俗業の「性」のちがいについて3回にわたってお話ししてきました。
完結編となる今回。
「性」で働く人が「誰にも言えない仕事」である故に抱える問題についてお話ししましょう。
「わたしは透明人間みたいです」
以前、GAPのサポートを受けていた20代のキャストさんの言葉です。
風俗で働いていることを知られたくないから、家族や友人との交流を断ち
街中でふとお客さんに会ってしまう可能性もゼロじゃないから、外出は最低限に
そうやって、どんどん孤立していくのが「性」で働く人の、最大の問題です。
先に述べた20代のキャストさんは、自分の存在を隠して生きる姿を「透明人間のようだ」と表現したのです。
今、新型コロナウイルス 感染拡大で誰もが苦しんでいます。
GAPに相談を寄せるキャストさんのうち、ほぼ全員がコロナウイルス の影響で収入がなくなり、生活困窮に陥っています。そのうち9割は、家賃さえ支払えず住むところを失いかねない状況です。
しかしながら、当事者は自治体窓口などに相談することをためらっています。
「風俗嬢だから、と追い返されるかもしれない」
「風俗で働いているとイメージが悪いから、支援を断られるのでは」
と不安に思っているからです。
ただでさえ孤立しがちな「性」で働く人々ですが、コロナウイルス感染拡大下でもセーフティーネットから漏れて状況は悪化しています。
GAPは「夜の世界」で働く当事者がこれ以上孤立し、「透明人間」にならないためにこのnoteで記事を発信し続けます。
あなたがこの記事から「夜の世界」への知識や理解を深めてくれることが、GAPと当事者への一番のサポートにつながります。
また、noteでお会いしましょう。
夜の世界で働く人々の問題解決のために、あなたの力を貸してください。