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学校と学び~子どもたちとの時間で気づいたことVol19

5月、北海道で認可を受けた
体験学習型の小学校の見学の機会をいただきました。

子どもの学びの場について考えたり、関心を寄せるとき
この「体験学習型の学校」の存在を知ることになる方は
多いだろうなと思います。



見学させていただいたのは
まおい 学びのさと小学校
https://manabinosato.com/

『夢みる小学校』(文科省選定)は、全国各地で
上映会が開催されましたが
あの映画の中に出てきた、南アルプス子どもの村小学校。

https://www.jenaplanschool.ac.jp/


まおい まなびの里 は
北海道長沼町にご縁のあった、
校長 細田さん 事務長 村重さんが主軸となり
南アルプス子どもの村小学校をモデルに、2023年、開校した学校です。

見学では、細田さん、村重さんのお話を伺い、
学校内と授業の見学、質疑含むフリートークをさせていただきました。

お話の中では設立までの道のりや、
認可を受けるのが、どれだけ困難と時間を要したか
というリアルなお話をお聞きしました。

また当然のことですが、認可開校がゴールではなく
実際の運営や授業のことなど、
日々スタッフ間で考え・話し合い・動き・道をならしていく・・
といった目には見えない、地道な積重ねがあることも。


私自身、
実際の見学で感じたことを、どうレポートしようか・・・
いろいろと考える時間が長くなりました。
”その場に身を置いて感じること、考えること” が
予想以上に膨大で、想定外だったから のように思っています。

ですが、先日12年ぶりに再会した友人と、子育てについて語る中で
気づいたこともあり、やっとそのままの言葉で書ける気がしています。




印象はそれぞれに・・
私が驚いたことを正直に



今回ご一緒した東川、旭川の方たちと、
見学の2週間後~6月初旬に
オンラインで見学感想シェア会でお話をさせていただきました。

見学当日は 「プロジェクト」 と呼ばれる
子どもたちが自主的に話し合い進めていく授業を
20分ほど見学させていただいたのですが、
私たちが知っている(共通概念の)授業とは違う方法の学び方を
リアルに目の前で見たことについての感じ方は
まさに ”それぞれ” でした。

この日は ”料理” というプログラムをどう進めるか について
話し合いがされていました。

子どもたちが10名ほどの教室内。大人のスタッフ2名。
円形に置かれた机と椅子に座り、話し合いが進む。

先生が、一律に一斉に子供たちに何かを教える のではなく

◎みんなで輪になって
◎先生も生徒もなく 
◎平等に発言し
(困ったところは手助け サポート)

~はどうする? と問いが立てば

~でもいいんじゃない? ~はどう?
と、気づいたことを発言し合う。
意見を出し合う、
自分はこう思う と伝える。

本当に自分たちで進めていくのです。

先生(とは、呼ばず名前で呼ばれている大人のスタッフ)は
途中論点がずれていったり、意見交換が中断されっぱなしになると
少しだけ声をかけます。

同時に円形の机の傍では、
ジャージを投げ合ってキャッチボールしている二人組。
気にせず、話し合いを進める他の子どもたち。

見学したメンバーがそれぞれに感じたことをシェアしあいましたが、
私が印象に残った場面は、ここでした。

(あくまでも 私の主観ということで、お読みください)

この2人が、どう見ても
参加しているように感じられなかった。
学ぶことへの意思、意欲は、どんな場であっても
それぞれなんだなということでした。
(体験型授業は、どんな子も主体的に・喜びをもって参加できると
考えていたのかもしれません)


どんな学びにも根底にあるもの


私が感じたことは、4つ

◎体験型の授業だから、誰にとってもOKということではない
◎いろいろな学びの場があり、
 自分にあった場を自由に選択できることが望ましい
◎親子ともに、その場での学びに納得できていることが大切
そして
◎どんな学びにも、どんな場にも 人との重なり・対話が根底にある。

ということでした。

どこでどんな学びをしようと、対話がなければ・と感じたのです。
(あくまでも 私の感じ方です)


学ぶ・・ってなんだろう


では、キャッチボールをしていた彼ら。
私はこの2人に、くぎ付けになってしまったのですが…

ちょうど先日、12年ぶりに会った友人
~彼女は自身の経験から、小学校=12年前、
フリースクールをお子さんの学びの場として選択し、
親子で歩んできた方です。

彼女との再会で、自然と今回の私の体験や見学内容の話になり
ジャージでキャッチボールをしていた彼らを見た時に感じたことを
話すことになりました。


それを聞いた彼女の言葉はこうでした。

「たしかに、その光景だけみると驚くかもしれない。
けれど、その一場面で参加していないとは言い切れない。
耳だけは参加していて後で意見を言うかもしれない、
それがもっとあとのことかもしれない。

子供たち自身は意外とそういったこと
~それぞれ自分のやり方や好みで参加していること~を
そのまま受け入れていて、違和感なく過ごしている。
・・とフリースクールでの時間の中で思うようになった。」と。


輪の中に入っていても違う側面からみれば、参加していない場合もある。
輪の中に入っていなくても、参加している場合もある。

言葉にすると、なんだか哲学の問答のようになってしまいますが
たしかにそうだなと思いましたし
私の中にあった、どう受けとめていいかわからなかった思いが
スッととけていきました。

彼女の話を聴きながら

もしかしたら、彼らはこれまでの体験を通して、
そうしない(輪の中に入らない)選択をしているのかもしれない。
・・という、新しい感じ方にも気づきました。


私たちは自分がこれまで体験したことがないものを見聞きすると
少しだけ脳が抵抗を起こします。
けれど、彼女の言葉を聞いて、
私にはまだまだ開けていない世界があるなぁと
そして、やっぱり自分の経験を軸に考えるものなのだなと
思いました。

そして、その場に身を置いてみることでわかること
体感することの大切さを感じました。


彼女には彼女の、悩みながら進んだ道のりがあったことも
12年前から遡りながら、話してくれました。
初めに選んだ学校は、通い始めてから学習面での心配を感じるようになり、
どうしようかと考え始めた頃
検討していた別の学校に空きが出て、移ったそうです。


最初の学校では、
自由であるということと野放図ということは違う と思ったそうです。
(これも、よくわかります)

どんな学びがしたいか は
どんな在り方で生きたいか。ということとも繋がっている。
だから、知識だけ一律に詰め込む学習(やり方)は、苦しさを感じるし
何の軸もない気ままに勝手に過ごすだけでは、人や社会と関わるという
生き方につながっていきにくい。。

そんなことを思いました。

この春、彼女のお子さんは大学に入学。
自分の夢を叶えるべく、新しい学びに腰を据えているそうです。



学びってなんだろう を語り合いませんか?


3月に私の事情により延期した、
はすちゃんこと大川扶実子さんとのお話会を8月に開催します。
(私の息子の卒業、入学に伴う準備あれこれで延期させていただきました)

ちょうど7月にご家族でバリ島に出かけるというはすちゃん。
嬉しいニュースがある!と連絡をくれました。
バリ島にある
”グリーンスクール” の見学をすることになったそうなのです。


グリーンスクール、ご存知ですか?
(私は初めて知りました!)

 https://www.greenschool.org/
『不都合な真実』は 2007年当時アメリカの副大統領アル・ゴアさんが書いた書籍で、多くの反響を呼んだそうですが、この書籍に感銘を受けた方が創設したインターナショナルスクール。

はすちゃんは去年ニュージーランド(親子ホームステイ)行く前に
世界のいろいろな学校を調べているなかでグリーンスクールを知り、
面白そう!と思ったそう。
ちょうど同じ頃、ママ友さんからもグリーンスクールの情報を
受取ったことで、詳しく知ることになったそうです。

「通わせることを考えてはいないけれど
子どもを育てるヒントはいっぱいある気がすると感じている」
と、聴かせてくれました。

はすちゃんと私とで よく話す~『学ぶってなんだろう?』
を考えられそうな気がするとも。

どの環境にあっても、『学ぶって何?』 は大事にしていきたい。
いつもはすちゃんとお話していることです。

今回はご家族でのバリ島旅行ですが
個人起業主であるご主人も、
グリーンスクールが起業家教育に力を入れていることに興味を持たれたそうで、見学できたらいいねと話していたそうなのです。

本来は個人としての見学は難しいらしいのですが
ご縁があり、旅行中に見学できる運びとなった!と
嬉しいニュースを届けてくれました。

はすちゃんは子どもの学びや教育に関心があり、
各国の情報もキャッチしている方。
ご自身も世界17か国を旅した経験がある、
好奇心を行動とカタチにできる方です♪


次回のお話会では、『学ぶってなんだろう』
というテーマで、お話します。

日程は8月19日(月)10:00~オンライン開催です♪
🍃日本の学校、世界の学校のことを知りたい
🍃学ぶってなんだろう~ということについて、視野を拡げたい
🍃子どもの育ちを観る視点に多様性をもたせ、拡げたい

…そんな思いを持っている方、お待ちしております。


それぞれの感じていること、知りたいこと、疑問に思うことなどなど
話し合ってみませんか?

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