見出し画像

改修防災屋の記録16




2011年8月

消防点検5件、工事5件


消防点検はこれといったエピソードは思い出せません。

工事4件は感知器増設やベル交換などのちょっとした改修でした。


1件は高架水槽の減水警報が出て復旧しないという事で調査からの復旧工事でした。

あまりピンと来ていなかったのですが、とりあえず見てきてという事で現場へ。

現場高架水槽の水位は正常。警報盤の警報リセットを押しても減水警報は復旧しません。


復旧しない原因を先に言うと電極棒端子から警報盤への配線が断線していました。

消防点検では電極棒の端子から離線して減水警報を出す方法は分かっていたので、

冷静に考えればもっと早く原因を突き止められていたはずなのですが、

経験不足の為か全く応用が効きませんでした。


とりあえず警報盤やら電極棒やら原理はよく分からんが全部の線の導通を当たれば何かわかるだろうと言う事でブザーを使いながら屋上と地下を行ったり来たりしていました。


導通確認した結果、1本導通のない線を特定できました!

地下の端子盤には余り線が沢山あるから何とかなりそうだ!と思った矢先、

電極棒側には余り線がない事に気が付きます。

ていうかそもそも電極棒側と警報盤の配線が全く違うものだったのです。

屋上電極と地下警報盤の配線が違うということは、どこかに配線を接続している箇所があるという事です。

簡単に言っていますが当時は何がどうなってんだかサッパリわからん状態でした。


人で考え込んでも答えが出ないことは明白だったので、何か見つかるかもと思って11階から下階へ順々に開けられる扉全て開けて回りました。


なんと2階シャフト内に古い警報盤を発見しました。

古い警報盤内には電極棒へ行っている線と地下警報盤への線がありました。

再度導通チェックをして屋上から2階の配線は正常、2階から警報盤への減水警報用配線が断線している事を突き止めました。


余り線を使い減水警報を復旧することに成功しました。

屋上で実際に減水させ、減水警報が出ることも確認して無事完了。


朝8時から夜10時くらいまで掛けてやってたと思います。


調査は面倒ですが、解決した時の快感はたまりませんね!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?