デジタルギカイのススメ
みなさんこんにちは。七尾市議会議員の高橋正浩といいます。これから”デジタルギカイのススメ”というマガジンで駄文を並べていきますのでよろしくお願いします。
デジタルとかDXとかいいう言葉が現代社会を席巻しているのと同様に、どこの議会においても行政業務や議会改革分野にデジタルを取り入れようという質問はたくさん取り上げられていることと思います。
しかしながら、その内実を見てみるとタブレット化や脱ハンコといった話に過ぎないものが散見され、本質的な議論に至っていないように思われるのです。なぜそうなるかという理由として第一にそもそも世界最高水準に磨き上げられた行政のアナログシステムはそれを人海戦術で乗り切るための教育とOJTによって鍛え上げられた人材によって維持されていて、少なくとも内部的には機能不全に陥っていないということ。第二に、これは第一の理由とも関連しているのですが、初期のスマホの使い勝手が悪かったためにガラケーに戻した人もいるように新しいシステムへの好奇心よりもそれを導入した際の一時的なわずらわしさへの反応のほうが大きく出てしまう国民性、第三に効率化によって仕事がなくなってしまうという恐怖などがあげられるのではないかと思います。
一方でこのままのアナログな仕事のスタイルのままでは通用しないということもまた自覚されていて、国のデジタル庁の創設からはじまって、ほとんどの自治体にデジタル推進室なるものが設置されるようになりました。これは好ましい動きであると同時に危険な兆候でもあります。それぞれの自治体の現状や目的に沿ってどの部分からどのようにDXを進めていくかという議論は簡単ではなく、それゆえにデバイスやシステムの導入そのものが目的化してしまう場合が少なくないからです。
そこで私たちは、デジタルギカイのススメと称してDXがもっとも遅れているといわれる分野の議会においてこの分野の取り組みの必要性やあり方について様々な事例を交えて深堀していきたいと考えています。
その出発点として、今回は一冊の本をご紹介します。まずは私の書評をご覧いただければ幸いです。
すでにデジタル分野において遅れ気味の日本の地方議会ではありますが、私たちもこの状況を良しとしているわけではありません。地方議会の中でもまずは都道府県議会がリーダシップを取るべく以下のような報告書が出てきています。
次回のnoteではこの内容について現場の感覚と合わせて現状について考えていきたいと思います。気になる人は先に報告書をお読みください~
では、次回の投稿もお楽しみに~
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