見出し画像

安倍首相に告ぐ「国民の声に耳を傾けよ」

4月1日は言わずと知れたエイプリルフールです。コロナ危機の状況下でユーモアも自粛ムードとなり、今年は愉快な嘘がSNSを賑わせることも少なかったと思います。そんな中で、我が国のリーダーから出ました!

各世帯に郵便でマスクを2枚ずつ配る!!

画像1

もうね、脱力感しかないわけです、、、
 この国は太平洋戦争末期にB29に竹槍で対抗しようとした頃から何も変わっていないのです。コロナから話はずれますが、この程度のアイデアを堂々と国民の前で表明する政治家に「憲法改正」や「戦後レジームからの脱却」を1ミリでも期待した自分が情けない。一昨年の総裁選では諸事情により三選を支持したことを本当に後悔しています。

 一方で、現金給付については所得制限を行うこ方向で決まりそうです。残念なことです。食品や日用品の調達については現金でも商品券でもできるので、地域経済の循環も考えるとやはり地域商品券にしてほしいという私の考えは今も変わりません。現金と商品券の効果の違いについてまとめるとこんな感じだと思います。
【現金】
強み:給付が簡単で短時間に配れる(制限がない場合)、何にでも使える、心理的インパクトが良い意味で大きい
弱み:貯蓄が可能
【地域商品券】
強み:地域内で資本が循環する、経済的余裕のある人にとっては譲渡したりそもそも使わなくても良い
弱み:心理的インパクトが小さい、発行までに時間がかかる
 という感じでしょうか。商品券については用途地域に制限があるということがある面で強みとも言えるし弱みとも言えるわけですが、命か経済かどちらを優先するかという二元論ではなく、両方とも犠牲にしない方法を模索することが求められていると考えます。経済の疲弊による命の犠牲は健康な人の命すら奪う場合があるのですから、私は地域経済の維持はコロナ対策の面からも重要だと思います。地方の中小企業と消費者の相互関係によって暮らしは維持されているのですから。そこの基盤が崩れて仕舞えばコロナどころではなくなってしまうのです。
 そこで、現金か商品券のどちらかというのではなく、両方の良いところを活用できるように、まずはスピード感を持って現金を配り安心感を醸成し、中期的には商品券で地域経済維持との両立を図るべきです。 

 繰り返しになりますが、現金給付には制限を設けるのは絶対的にナンセンスです。第一にスピードが遅くなればなるほど効果が下がります。第二に、もはや政府には適正な線引きをすることが不可能だと断言できます。どこが適正かという判断ができるかどうかが疑問なのもありますが、ギリギリで給付されない人が少なからず出てきてそこの不満を解消するために逐次手を打たなければならなくなり泥沼にはまるでしょう。第三に、全員に給付すれば特定の団体からの要望に応えるという、悪しき意思決定をしなくて済みます。お肉券やお魚券のような話にはなりません。こんな局面でロビー活動に引きずられている場合ではないのです。そして最後に、これは少しうがった見方かもしれませんが、財政出動を渋っている財務省に主導権を握られたまま大胆な対策を打てない状態から解放されます。すぐできる現金給付すら財務省に横槍入れられていったいこれから何ができるというのでしょうか。マスク二枚か?ってなります。

 財源論は基本無視して大丈夫だと思います。赤字国債の発行で賄いましょう。ただし、必要以上の財政負担をしないために現金給付とともにある仕組みを作ることを提案したいと思います。簡単です。

 国民からの寄付口座を作りましょう!

 給付された現金がなくても生活が維持できる人は、少し面倒ですがその口座に返金できるようにするのです。これは個々人の経済的豊かさの問題だけではなく、日本人の民度の問題でもあります。決して豊かではないけれど給付されたお金はもっと困っている人に使って貰えばいいと考える人もいるでしょう。また、多くの財を成してそれをこの危機に役立てたいと思う人もいるでしょう。全国民に給付したお金が、善意の寄付という形でどのくらい帰ってくるかによって、私たち日本人の連帯もまた試されるというものです。困っている人は活用すれば良い。余裕のある人は困っている人に手を差し伸べる。そんなことができる国であるかどうかが試されます。

 「すべての国民に給付します。この危機を乗り切るために役に立ててください。しかし、より困難な人をさらに支援するためにいまはまだ大丈夫という方は返金してください。それを次の支援策の財源として効果的に活用します。また、あわせてご寄付をお願いします。」とでも言えばいいんじゃないでしょうか。

 おそらく、国会議員の皆さんの周りには(選挙協力と引き換に)要望にくる人ばかりなのかもしれません。議員の皆さんが政治を欲望の実現のためのツールだと勘違いしている人たちとのコミュニケーションに支配されているとしたら、声なき声は聞こえませんし、そこに政治家と国民の信頼関係など生まれようがないのです。

 安倍総理に申し上げたいのです。もしもまだこの国のために命をかけて政治をなそうと思うなら。耳を傾けるべきは取り巻きや支援者、業界団体の人ではなく「国民の声」です。それは本当に心を澄まして耳を傾けなければ聞こえません。小さな声であり、声なき声だからです。
 もしもそれが聞こえないのだとしたら。残念ですが潮時です。ご自身と同じように国民の声が聞こえなくなってしまっている皆さんとともに退場してください。逆説的ですがそれが、最大のコロナ対策になるはずです。

 なんだか、最後は過激になってしまいましたが。まあ放談らしい文章になったのでよしとしましょう。
 また次回もお楽しみに〜

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?