EV購入計画 Episode2 僕の愛車たち後編
高橋さん外車のどこがいいの?って聞かれることがよくあるんですが、答えはいつも同じで「乗ればわかりますよ」なんです。というか乗らなきゃわかんないんです。というわけで、懲りずに現在乗っている車までのご紹介です。後編も楽しんでください。
~イタリア・(アメリカ製だけど)ドイツときたら次はフランス・北欧~
イタ車に乗ってドイツ車を経験したら次はフランスやろってことで次にやってきたのがプジョー206(下の写真左)。これは今までのクルマに比べるとややメジャーな方だったはずです。写真のようなブルーは日本車にあるようでない色なんです。最近では日本車のカラーバリエーションも豊富になってきましたが、やはりヨーロッパ車の魅力はデザインとともにその色だと思います。同じ赤や青でも深みがちょっと違う。まあそのかわり色褪せたりするので欠点もあるのですが、その欠点すらかわいくなるのがヨーロッパ車なんじゃないかと思うんです。206は良くも悪くも普通のAT車で運転の楽しみというのはそこそこでしかなく、実はフランス車には独特の「猫足」っていう乗り味があるそうですが、それはこいつでは体感できませんでした、、、
で、ちょいと物足りなくなった私はVOLVO XC-70に乗り換えることに。北欧デザインといえば家具を思い出しますが、VOLVOはシートが素晴らしい。ずっと座っていたくなるソファーのようなシートでした。エンジンも5気筒で一風変わっていて。燃費はよくありませんがVOLVOの四駆は北陸の冬をものともしない力強いものでした。意外にも能登島の風景にマッチするクルマだったと記憶しています。
~わけあって日本車に一時戻る~
そして、久しぶりの日本車日産プレサージュ(下の写真)に乗ることに。外車に乗るのはちょっと、、、という職業になったこともあり、日本車がいいんじゃないかというアドバイスを受け入れて、それでもどうせ乗るならイカツイのがいいということでプレサージュに変更。排気量やボディサイズなんかはXC-70に似てるんですが、、、物足りないんです。なんだろう、車に乗る楽しみや大きな商業施設の駐車場でたくさんの車の中から自分のを見つけた時のわくわくみたいなものがほとんど感じられなかった、、、ほどなくしてお別れしました。
~外車ってすぐにばれない外車はないか(笑)~
このころ世の中はだんだんとRVブームが浸透してきていて、TOYOTAハリヤ―やホンダCR-VなどRVが増えてきていました。そこで、、、一目で外車とはわからないような面白い車はないかと検討して再度VOLVOに戻り XC-90(下の写真右)に乗ることに。2.5トンの車重を2500㏄のエンジンで駆動するので馬力不足かと思いきやもっさりとしているもののターボがちゃんとトルクを生んでくれて苦になりません。XC-70以上に冬の安定感も抜群でした。ただ、燃費が問題。最近のハイブリッドの1/4とか1/5とかしか走りません。結局は車の購入費よりガソリン代のほうがかかったと思います。
で、これはいつまでも無理だということで、おとなしく白いゴルフにしました。ゴルフ6のヴァリアント(ワゴンタイプ)です。おそらくこのフロントマスクも含め外装は本当にいまいち。驚くような安い価格で購入できるのは、ドイツ以外の欧州の国では採用されないであろうデザインのせいなんじゃないでしょうか(ドイツ人の皆さんごめんなさい)。※でも現行モデルはかっこいいよ。しかし、それ以外は本当に大衆車のお手本というべき作りだと思います。日本ではトルクコンバーター式のAT車が多いと思いますが、ゴルフのDSGはめちゃくちゃ素晴らしいミッション。車体はかなり大きいのですが排気量は1200㏄でエンジンは驚くほど小さい。それをターボで補うというのが最近のヨーロッパ車の主流です。燃費も悪くないですし、日常の足としては本当に素晴らしい車なんです。
実はこの車に乗ってから「あれ、デザイン以外の分野でも日本車の優位性は失われてきてるんじゃないか?」という疑問を持ち始めていました。
~そして王道へ~
そして、今乗っているのは(10年以上前の)BMW116。ベンツと並びドイツ車の中の王道といってもいいメーカーです。初めて所有するFR車でもあるのですが、キャッチフレーズの「駆け抜ける喜び」にふさわしい乗り味です。よく加速しよく曲がりよく止まる。THEクルマなんじゃないかと思います。BMWのなかではエントリーモデルですが、こんなに乗って楽しい車だとは思いませんでした。これに乗って昨年は碓氷峠もいろは坂も行ってきました。ガンガン責めるわけではないけど。カーブを曲がるごとになるほどとうならせるものがあります。もうしばらくこいつを相棒にしていろいろなところに足を延ばそうと思います。
私は車の機構に詳しいわけではないので、数値がどうとかバランスがどうとかはわかりません。しかし、自動車が工業製品の中で最も技術の総合力を試されるプロダクトであるがゆえに、メーカーの特色だけでなくその国の特色も表れてきます。数値化できる部分においては日本車は今もなお世界のトップクラスにあるのかもしれませんが、そこはこれからのプロダクトとしては重要ではないと思います。技術がコモディティ化してしまえばそこの差は限りなくゼロになっていくからです。
私たちの生活はクルマ無くしては成り立ちません。しかしその車が私たちがいま受け入れている形や機能のものである必要があるのかどうかはわかりません。移動の分野におけるイノベーションはそれを疑うことから始まると思います。ミレニアム世代が求めるわくわくとシニア世代が求める安心安全。その両方を備えた新しい提案を、その両世代に挟まれた私たちの世代が提案していく必要があると(勝手に)思っています。
そして、その一つの仮説として私はMEV(超小型電気自動車)を提案していきたいのです。かつて北陸エリアで誰も乗っていなかった(と思われる)フィアットブラビッシモを所有していたように。また面白いツールを探していきます。
EV購入計画を引き続きお楽しみください。
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