MDF & Alpha

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MDF & Alpha

Minimum Defence Frequency(最小防御頻度)とAlphaは、ポーカーにおいて、あるベットサイズに対してどれくらいの幅でディフェンスする必要があるかを決める指標である。

もしあなたが守りすぎると、相手はバリューベットであなたを支配することができる。タイトに守りすぎると、相手はブラフであなたを追い詰めてしまう。つまり、良い戦略は、ブラフが無関心（indifferent）になる程度にコールすることである。

この指標は実際には問題があるが、ポーカー理論では定番である。

Minimum Defence Frequencyとは何か？

Minimum Defence Frequency(最小防御頻度)とは、相手のエクイティ0%の手札をブラフかgive upのどちらかにさせるために、どれくらいの頻度でコールする必要があるかを示す尺度である。

MDFは単純に、相手がどの2枚のカードでもブラフで利益を得ることができないようにするものです。ブラフでひっくり返されないように、最低限の頻度を守る必要がある。

MDFは相手のブラフを0EVにするためのリスクとリターンの計算です。

何をもって "Defending "とするのか？

ディフェンスとは継続(コンティニュー)すること。
レイズでもコールでもディフェンスできる。どちらもディフェンスにカウントされる。

MDFに関する警告

MDFは相手のオーバーブラフを防ぐ盾と考えるべきである！
何よりもまず、これをはっきりさせておく必要がある。

相手が十分にブラフをしていない場合はMDFを使わないこと。

相手が明らかにブラフ不足なら、ブラフを0EVにしようとしても意味がない。
盾を置き、バリューの多い相手にはオーバーフォールディングを受け入れよう。MDFは、相手がブラフであなたを追い詰めないようにするための盾としてのみ使うべきだ。

アルファとは何か？

Minimum Defence Frequency（MDF）が盾なら、アルファ（α）は剣だ！

アルファは逆算である。これは、あなたのエクイティ0％のブラフが少なくとも収支を合わせるために、相手がどれくらいの頻度でフォールドする必要があるかを示しています。

アルファはリスクとリターンの計算であり、あなたのブラフがブレイクイーブンになるために、相手がどれくらいの頻度でディフェンスする必要があるかを計算するように設計されています。相手がディフェンスする頻度が少ないと思うなら、それは素晴らしいことです！相手がディフェンスする頻度が高ければ、ブラフを考え直すべきでしょう。

Alpha = 1 – MDF
MDF = 1 – Alpha

Calculation

The Formula

このリスクとリターンの計算では、ポットに対するベットの大きさを見て、ブラフを無関心（indifferent）にするために必要な全体的なディフェンス回数を計算する。

MDF/αの計算式は非常に簡単である。
Alpha (α) = risk / (risk+reward)
ここで
Risk＝ブラフに賭ける金額
Reward＝相手がフォールドした場合に得られる額

ベットサイズとポットサイズから計算する方法もある。この計算式はレイズには使えないのであまり好きではない。しかし、参考のためにここに残しておきます。

MDF = pot / (bet+pot)
Alpha = bet / (bet + pot)

Example 1

あなたは$100のポットに$60を賭けた。
アルファとMDFを求める：

Risk = $60（ブラフで$60のリスクを負う）
Reward = $100（相手がフォールドした場合に得られる額）
Alpha (α) = risk/(risk+reward)
Alpha (α) = $60/($100 + $60)
Alpha (α) = 37.5%

あなたのブラフが損をしないためには、相手が少なくとも37.5%の確率でフォールドする必要がある。

MDFは単純に1-αである。

この場合、MDF = 1 - 37.5%となり、62.5%となる。つまり、ヴィランがあなたのブラフをブレイクイーブンにするためには、少なくとも相手のレンジの62.5％をディフェンスする必要がある。相手がこれよりディフェンスする頻度が低ければ、あなたのブラフは利益を上げ、ディフェンスする頻度が高ければ、あなたのブラフは損をすることになる。

Example 2

あなたは$100のポットに$60をベットし、相手は$200にレイズしました。
あなたのMDFと相手のアルファは？

相手は($100 + $60)のポットを勝つために$200のリスクを負いました。

Alpha (α) = risk/(risk+reward)
Alpha (α) = $200/($200 + $160)
Alpha (α) = 55.5%
MDF = 1 - α = 44.5

つまり、相手がどんな2枚のカードでもブラフレイズして利益を得るのを防ぐためには、レイズに対して自分のベッティングレンジの44.5%を守る必要がある。逆に、相手が利益を生む純粋なブラフをするためには、少なくともベッティングレンジの55.5%をフォールドする必要がある。

Cheat sheet

ベットサイズに直面するアルファとMDFを推定するために、チートシートを使うプレーヤーもいます。そのようなカンニングペーパーをここにご用意しました！この表を使うには、1列目のベットサイズを見て、3/4列目で適切なアルファ/MDFを見つけるだけです。

免責事項 - これらの数字は最初のベットに対してのみ有効である！MDFとアルファはレイズに直面すると変化し、ポット%単独でのベットサイズでは決定できない。

期待値の計算

MDFとアルファは損益分岐点を探すだけである。
単純な期待値計算式を使って、純粋なブラフの実際の収益性を計算することができる。これはまた、相手がどの程度のレンジでコールするかによって収益性の幅を測る能力も与えてくれる。

ピュアブラフの期待値は次のように書くことができる：

EV (Bluff) = (Fold% x Pot) – (Call% x Bet)

これは、ポットは相手がフォールドしたときに得られる額であり、ベットは相手がコールしたときに失う額であるため、うまくいく。今のところ、ブラフはコールされたときに必ず負けると仮定する。

Example 3

リバーで125%のポットをピュアブラフでオーバーベット。
相手はレンジの40%をコールした。この計算ではポットを$100とする。

EV (Bluff) = (Fold% x Pot) – (Call% x Bet)
EV (Bluff) = (60% x $100) – (40% x $125) = $10
つまり、このブラフのEVは、相手がオーバーフォールドするので$10となる！

では、私たちのブラフが$0の価値を持つためには、相手はどれくらいの頻度でフォールドする必要があるのだろうか？
Alpha = risk/(risk+reward) = 125/225 = 55.5%

言い換えれば、もし相手が自分のレンジの44.5%を守れば、このオーバーベット・ブラフは収支が合うことになる。しかし、相手がわずかにオーバーフォールディングしているため、利益が出る！

ブラフの収益性を相手のfold率でグラフにしてみよう：

• 相手がフォールドしない（左）ほど、こちらのブラフは損をする（下）。

• 相手がフォールドすればするほど（右）、私たちのブラフはポットの最大額まで、より多くの利益を得ることになる（上）。

幾何学的には、(0, -125)と(1, 100)の間に直線を引くことができ、その直線がx軸と交差するところが、ブラフで損をしないために必要なフォールド％を表している。この交点は、このケースではちょうどアルファ、つまり55.5%である。

このグラフに色をつけてみよう。

右側には、相手が55%より多くフォールドする+EVゾーンが見える。左側は-EVゾーンで、相手が55%より低い確率でフォールドするところです。

制限事項

部屋の中の象に対処しよう。
実は、MDFは真空状態ではうまく機能しない。MDFは、単独の指標としての有用性を制限する、ある重大な前提を置いている。

MDFはブラフにエクイティがないと仮定している。

これはほとんどの場合、現実を反映していない。
実際のポーカーでは、ブラフはリバーの前にエクイティを持っていることが多い。

例えば、あなたはドローでセミブラフをすることができます。静的なハイカードの手でも、相手のバリュー領域の一部に勝つことができるのです。

では、これでどう変わるのでしょうか？

チェックバックがエクイティを持っている場合

ブラフにチェックバックとしてのエクイティがある場合、あなたはもはやそのブラフに0ドルの価値を持たせようとはしない！

例えば、相手がリバーでブラフを仕掛けてきた場合、ブラフに勝てる手札にのみMDFを適用すべきです。ブラフキャッチャーでない手札をMDFするのは意味がない。

Example
リバーでヴィランがポットを狙う。
彼らのブラフはチェックバックとして20％のエクイティがある。
相手のブラフを無関心（indifferent）にさせるために、どの程度の幅でディフェンスすべきだろうか？

あなたの目標は、ブラフのEVとチェックバックのEVを等しくすることである。チェックバックのEVは20%のポットである。

EV bluff = 0.2 (pot) = (fold% x pot) – (call% x bet)
0.2 = (1-call%) – call%
Call% = 40%

もしこれがエクイティ0%のブラフだったら、50%コールするだろう。しかし、相手のブラフには価値があるので、我々はオーバーフォールドして40%のMDFしか守らないことができる。別の言い方をすれば、相手のブラフにはチェックとしてのエクイティがあるため、私たちは相手に有益なブラフを与えることができる。

私たちの目標は、相手のブラフEV＝チェックEVにすることである。
Check EV = 20% pot
Bluff EV = 20% pot（アンダーディフェンスした場合）

TL/DR: 相手がショーダウン・バリューでブラフをかけたらアンダーディフェンスする。

ブラフがコールに対してエクイティを保つ場合

ヴィランはターンでポットをショッブする。
彼らのブラフはもっぱらドローであり、あなたのコールレンジに対して20％のエクイティを保持する。これらのドローでターンをチェックする場合のEVも20％のポットである。このようなドローをベットとチェックの間で無関心(indifferent)にさせるには、どの程度の幅でディフェンスすべきだろうか？

あなたの目標は、ブラフのEVとターンをチェックバックするEVを等しくすることである。チェックバックのEVは20%ポットである。

EV (bluff) = EV (check) = 20% pot

コールされたときのエクイティを含めるためにEVの式を修正する必要がある：
0.2 = (fold% * pot) + call%((win% * bet+pot) – (lose% * bet))
0.2 = (1 – call%) + call% (20% * 2 – 80%)
call% = 57%

これをより直感的に解釈すると、ドローはコールされたときのエクイティがあるため、（純粋なブラフと比較して）ブラフとしてのリスクは少ないということになる。

20%のドローでポットサイズのショブをした場合、純粋な（エクイティが0%の）ブラフで75%のポットのショブをした場合とほぼ同じリスクリワード率になる。その意味では、ベットが小さいのとほぼ同じである。
このことは、ドローの多いボードでベット額を大きくできることが多い理由にもつながる。しかし実際には、強いドローを無関心にさせようとすることはほとんどない。

GTOはMDFに従うのか？

GTO Wizardの複雑なレポートを使って、GTOのfold頻度（青）と想定されるMDFのfold頻度（赤）をグラフにしてみた。これらのレポートは、1755の戦略的に異なるフロップすべてを網羅している。平均して、BBはフロップの全てのベットサイズに対して一貫してオーバーフォールディングしている。

同じレポートをSB対BBのSRPについて見てみよう。この場合、ディフェンダーはポジションを持っているので、平均してMDFに近いコールをする。

アンダーディフェンス

MDFに照らしてアンダーディフェンスすることは理論的にはよくあることであり、実際多くの場合好ましい戦略である。MDFに従ってコールすることの問題点は、0EV以上のチェックバックがあるハンドをブラフするインセンティブを相手から奪ってしまうことである。

これはnuts/air toy gameでは問題ないが、ブラフにエクイティがある実際のポーカーでは問題である。ほとんどの場合、アンダーディフェンスはオーバーディフェンスよりも悪用されにくい！

一般的に言って、次のような場合はMDFより少ないディフェンスをすべきです：

• フロップまたはターンでOOPの場合（IPのブラフはチェックバックしてもEVがある）

• ヴィランがブラフでメイドハンドを使っている場合（ブラフに勝ったハンドにのみMDFを適用する）

• ヴィランのチェックバックがEVを持つ場合

• バリューを重視する相手にはエクスプロイト的に

例を挙げよう。
これはQQ3rのCOvsBBのSRPである。
BTNのブラフのほとんどはこのボードでは大きなエクイティとEVを持っている。さらにBBはそのエクイティを実現できない。その結果、BBはこのフロップで大幅にオーバーフォールドする必要がある。

COは33％のポットをCBする。
BBのMDFによれば、彼らはレンジの75%を守り、このサイジングに対してせいぜい25%をフォールドする。しかし、ソルバーはレンジの半分近くをオーバーフォールドしている！

オーバーディフェンス

MDFに対してオーバーディフェンスをすることは非常に珍しいが、理論的にはありうる。一般に、オーバーディフェンスが見られるのは、アグレッサーのブラフがコーリングレンジに対してエクイティを保っている場合である。エクスプロイト的には、相手がオーバーブラフしているときにオーバーディフェンスを主張することができる。

一般的に言って、次のような場合にはオーバーディフェンドすべきである：

• ドローの多いボードでのアーリーショブ

• IPで、相手がエクイティを維持するドローでブラフを掛けている時

• チョップボード

• ブラフを多用する相手には、エクスプロイト的に

例えば、面白いスポットがある。
これはBTNvsBBの4BPで、BTNはフロップで134%のショブをした。
MDFによれば、BBは134/234=57%のレンジをフォールドし、43%のレンジをコールするはずである。しかし、ソルバーは約10%オーバーコールしている！

結論

Minimum Defence Frequencyは、相手がブラフであなたを追い詰めないようにするための盾である。アルファは、あるベットサイズに対してブラフのリスクを負うことを正当化するために、相手がフォールドする頻度を決めるための剣である。

この指標はブラフに価値がないと仮定しているため、完璧ではない。
しかし、どの程度のベット幅を守るべきか、あるいはどの程度の頻度でフォールドを見る必要があるのかを判断する目安にはなる。相手がオーバーブラフやアンダーブラフをしていると思えば、それを利用し調整すべきである。MDFを松葉杖のように頼ってはいけません。

GTO戦略はIPではMDFに忠実に従い、OOPでは一貫してオーバーフォールドする。(平均して）。

この指標には明らかに価値があり、この記事で紹介した以外にも多くの方法で応用できる。例えば、異なるラインのおおよその価値基準値を決定するために使用することができます。

アルファとMDFの理論的および応用的な適用について、よりよく理解していただけたと思います！

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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