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Applications of No-Limit Hold'em 各章まとめ

Part3:ポストフロップにおけるベットサイズ


まとめ
正確なベットサイズは相手のコールレンジを操作し、相手の弱いハンドからもコールを引き出して、それと同時に、高いEQを持つハンドを降ろすこともできる。誰がポラライズレンジを持っているか、ベットをすることで何を引き出そうとしているのかを理解することより、今後の内容において正確なベットを行えようにする。

ポイント

1.ポラライズされたレンジでは、リバーの段階でオールインとなるよう、3つのストリートにおいて、ポットに対して等しい割合のベットを行うことで利益を最大化することができる。

2.小さなベットは相手のポラライズされたレンジに対して有効な手段である。相手の弱い手に、フリーカードを見せずに済むばかりか、相手のレイズによる悪影響を最小化することもできる。

3.徐々に額を減らしていくベットサイジング戦略は、強いハンドを持っている時に有効であり、相手に対して安価なベットを打つことでフリーカードを与えないようにするものである。

4.小さなベットは相手のコールレンジを広く弱くし、大きなベットは相手のコールレンジを狭く強くする。

5.特定のシチュエーションに対し、レンジ全体で1つのベットサイジングしか持たないのは誤りである。


Part4:IPにいて、フロップでベットを受けた場合(重要)


まとめ
いくらかの一般的ルールと頻度について理解をすることにより、IPからバランスの取れたレンジを構築することが可能である。強いながらも逆転されやすいハンドと、EQを保つことのできるいくらかのブラフハンドによってレイズを行うことは、全てのストリートで起こり、IPからバランスの取れたレンジで持ってアグレッシブにレイズすることで、相手はあたかも望ましい選択肢が取れない状況とさせてしまうこととなる。

ポイント

1.相手が任意のハンドでは有益にベットできないようなボードテクスチャにおいて、自分は約60〜70%の頻度でフロップベットからディフェンスする必要がある。これにより、自分は適切なハンドによるブラフを行うインセンティブを得ることとなる。そして、相手のもつバリューベットハンドの持つバリューを限定することにもなる。しかし、フロップベットに対して必要となるディフェンスの正確な頻度は解くことができず、その数値は、自分のレイズ・コール頻度や、ボードテクスチャに依存するものである。

2.コールをすることは、相手にそのベットレンジ全体に対してターンカードを見せることを意味する。一方、レイズをすることは、相手にそのブラフレンジの大部分をフォールドするように要求することとなる。相手のブラフハンドは、ターンにおいて自分のフロップコールレンジ中のハンドを逆転する可能性を残しているわけであるから、自分がフロップにおいてレイズするよりもコールでディフェンスをする場合には、追加的なハンドを用意して、ディフェンスすることが必要となる。

3.フロップにおける完全にポラライズされたレイズレンジの自分のモデルでは、ターンとリバーでベットをすることで、相手がフロップのレイズをコールしようがしまいが、結果が変わらないGTOの状況を作ることのできるベット頻度の適切な値は73%である。また、自分のリバーベットレンジのうち73%がバリューである必要がある。これはつまり、自分のフロップレイズレンジの39%がバリューハンドである必要があることを意味している。

4.自分の次のモデルは、バリューレイズハンドが80%、ブラフレイズハンドが20%のEQをそれぞれ持っている場合のフロップでは、1のバリューレイズに対し、2のブラフレイズを行うべきである。

5.相手はフロップベットレンジの少なくとも20%以上のハンドでオールインをすることが求められる。もし相手がそれより低い頻度でしかオールインしない場合、自分の闇雲なブラフが有益なプレイとなってしまう。

6.相手がフロップで3Betする場合、相手は自分のブラフレイズハンドで安くターンとリバーのカードを見ることのできる能力を奪ってしまう。しかしそうなることで、自分のリバーオールインレンジにブラフが含まれなくなるために、それがより強いレンジとなる。

7.自分のコールレンジは、多くのターンカードによりレンジ中のハンドが向上するよう構築される必要があり、そうすることで、相手がターンで闇雲なオーバーベットをできないようにすることができる。

8.自分はたいてい、ドライなボードで非常に強いハンドを持っている場合に、できる限りレイズを遅らせたい。そうすることで相手のレンジを広いままにし、相手のブラフから追加的なバリューを引き出すことができる。こうした戦略がドライボードに対して有効である一方で、ウェットなボードに対しては相手のブラフハンドにターンカードを見せることがリスキーな状況となるため、自分が強いハンドを持っている場合にはフロップにおいてレイズをするのが最善であろう。

9.フロップにおいてOOPをから闇雲なベットをすることは、うまいプレイヤーに対しては効果的ではない。最適なディフェンスレンジを持てば、フロップにおいて広いレンジでディフェンスする事ができると同時に、リバーでは強くバランスの取れたレンジでオールインの状況を迎えることを可能にしてくれるのである。


Part5:IPからベットをするか、チェックをするか


イントロダクション

自分の持つポジションの優位性と、相手のフロップチェックレンジがしばしば弱いという事実によって、自分がポットを得られやすくなっているために、相手のリークを見つけるのが難しい。しかし、「目先のポットを獲得する」ということではなく、自分のハンドレンジ中の全てのハンドに対して、最高の期待値を得られるようなプレイラインを取ることで、EVを最大化させることがより重要。

相手がそのマージナルハンドでコールしてもフォールドしても、その結果が変わらないようなGTOの状態となるように、バランスの取れたベットレンジを作る同様の考え方を使い、多くのターンカードで強さの向上するバランスの取れたレンジでベットすることにより、相手に対してその弱いハンドでコールしてもらったり、強いハンドをフォールドしてもらったりすることができるわけである。加えて、フロップにおけるベットかチェックかの判断が相手のターンレンジをどのように規定するかについて理解することによって、フロップにおけるベットとチェックを行う適切なハンドを知ることができる。

まとめ

この状況下において理解すること・考えることは、バリューベットをするハンドが何を達成するものでないといけないか、ということ。それは高いEQを持つハンドをフォールドさせるのか、弱いハンドからバリューを得るのか、その両方なのかについて理解することが大切。また、弱いハンドにコールしてもらえるからといって無闇なベットをすると、相手のX/Rが非常に効果的となってしまい、また自分のチェックレンジも大変弱いものとなってしまう。

大事なのは、任意のハンドでベットをすることが利益的だという理由があるだけで、フロップでいつでもブラフをしないようにすることが大切だ。いいかえれば、いくらかの弱いハンドではチェックをし、後のストリートにおけるブラフに使うべきだ。具体的に言えば、EQをうまく維持できるブラフハンドは早いストリートでブラフをすべきであるし、一方でいくらかのSDVを持つハンドではチェックを考えるべきである。

ポイント

1.IPにいる場合、自分のフロップバリューベットは、2か3ストリート分のバリューベットができるハンドで行われるべき。それにより、あなたのハンドが強くなさそうだと知って、相手がベットしてくるような機会を防ぐ。

2.自分は、あまりSDVがないものの、相手のコールレンジに対し、EQを維持できるハンドでもって、ブラフをしたい。

3.IPにいる場合、フロップはたいてい任意のハンドで有益なベットが打てるが、それが正のEVを持つからと言って無闇にベットを打つというのは、必ずしも最も利益的なプレイであるとはいえない。

4.フロップにおいてIPから、強いバリューベットハンド1に対して、2.5〜3個程度のブラフハンドの割合でベットするのが良さそう。

5.IPからフロップのみでバリューベットを打つのは、相手に対し、リバーでバランスの取れたレンジでベットをする機会を与え、自分のハンドの大部分がブラフキャッチャーとなるので、望ましくないプレイラインだ。

6.ターンではベットし、リバーでチェックする意図を持ってフロップベットすることは、ポジションを生かした強いプレイである。これは自分のハンドが相手のX/Fレンジのハンドに逆転されやすいハンドであるならなおさらそうだ。しかし、自分のハンドがそれほど逆転されやすいものではないなら、フロップはチェックし、後のストリートでベットしたほうが最善であることが多い。

7.分別のある相手は、75%potbetを受け、コールでのみそれをディフェンスするという仮定なら、そのフロップチェックレンジの内、少なくとも16%で、リバーまでコールし続けることとなる。そして自分が、2つのストリートのみバリューベットを打つ時、相手はフロップチェックレンジの最低29%でディフェンスする。

8.自分は、相手のフロップX/Rに対し、50%程度の頻度でもってフォールドすることができる。コールによるディフェンスは相手のレンジを広いままにし、ターンでしばしばベットをさせることとなるために、最も有益なプレイであることが多い。

Part6:フロップにおけるOOPからのプレイ


イントロダクション

フロップでは、OOPからのにいる場合、ベットをすべきかチェックをすべきかを判断する良い出発点となるものが存在しないため、バランスの取れてないレンジのベットやチェックをしてしまうことが多く、こうした問題はOOPにいるときには特に解決が難しいものだ。これは鋭いプレイヤーが頻繁にベットやレイズをすることで、バランスの取れていないレンジの中にあるハンドのEQを実現することを難しくしてしまっているためである。

まとめ

自分がOOPからフロップとターンでベットしたあと、リバーにおいてチェックをした場合、相手はベットをする機会を得て、自分のハンドの多くのブラフキャッチャーへと変えざるを得なくなる。なので、バリューのためのベットを1か2ストリートしか意図せずにフロップベットすることがしばしば効果的ではないことが、OOPからのプレイが大変な理由である。

相手は少々有益なフロップベットをIPから頻繁に許すことは問題とはならない一方で、自分はいくらかのボードテクスチャに対してX/CとX/Rを行わなければいけない。具体的にはX/RとX/Cはベットよりも、フロップにおける相手の弱いハンドのEVを低下させることにとても効果的である。

X/Cが難しいボードテクスチャは、たいていIPにいるプレイヤーを有利にさせて、そのようなボードに対してはアグレッシブにX/Rを行うことが大切となる。加えて、フロップにおいて相手はチェックバックスをしそうにないが、相手はフロップにおいてベットしたあと、ターンやリバーでチェックを企てている事がある。また、いくらかのターンカードが相手のレンジ中の多くのハンドを非常に強くさせる場合、大きなX/Rがより効果的なプレイとなる。

ポイント

1.最適なポーカープレイは、現在のゲーム状況のみを気にする。以前のアクションは、ハンドレンジの割当のみに必要な情報である。

2.相手がそのレンジの中の最弱ハンドで有益なブラフが打てるということは、相手がそれ以前にリスクをすでに取っていて、なおかつ有益なブラフの機会を得られると必ずしも保証されていなかった場合、受け入れられるものであると言える。

3.X/Rすることで、相手がフロップで弱いハンドやマージナルハンドでベットをすることを防ぐが、ポットサイズを非常に大きくし、相手のレンジもまた強くしてしまうものである。

4.フロップにおいて、自分のハンドに対して20〜25%のEQを持つハンド相手にフォールドをさせるのは重要なことである。ベットをすることで、相手の高いEQのハンドをフォールドさせることができるならば、単に1か2ストリートだけベットをする意図を持って、フロップベットをすることが(仮にOOPであっても)ベストなプレイラインとなることもある。

5.任意のハンドでベットすることが高く利益的である場合、相手は頻繁にフロップベットをするだろう。この場合に自分は、非常に強いハンドでX/Cをしたり、X/Rをしたりしたくなるわけだ。相手のフロップベットがそれほど有益でない場合に、相手のベット頻度は下がるため、実際にそのような状況の場合に自分は、その強いハンドでバリューのためのベットを打つべきなのである。
=>IPでベットするよりチェックしたくなる状況を考える。そして、その状況のときに自分がOOPをから強いハンドでバリューのためにベットをする。(ドンクベットが有効的である状況の一つ)

6.いくつかのフロップテクスチャにおいては、多くのターンカードがバリューベットを打ち続けることを困難にし、相手のレンジ中のハンドを強くしてしまうために、X/Rをすることが難しいものが存在する。こうした状況では、X/Rのベットサイズをより大きなものとしなければならない。

7.X/R, X/C, Betのどれが一番うまく行くかについて理解することはとても難しいもので、卓上・卓外における多大な訓練が必要。それぞれのプレイラインが相手のレンジにどのような影響を与えるかを理解することが重要。


Part7:3Betpotに対するフロップのプレイ


まとめ

3Betpotのフロップにおける状況は、より大きなポットになっていることと、リバーまでにオールインをするのにレイズが必要ないということを除いて、レイズドポットと比べて特には変わらない。
最適なポーカーではアグレッシブにそれをプレイして、全スタックを頻繁にリスクに晒すことが要求されるものとなる。
言い換えれば、自分は相手のフロップベットをアグレッシブにディフェンスし、相手がモンスターハンドを持っているという恐れにより自分が上手くプレイができなくなることを防がなければいけない。

3Betpotではフロップですでにポットが大きいので、ポットに対してのベットサイズは小さいものとなる。これにより、相手がコールするための対価が安いものとなることにより、フロップベットレンジ中のかなりの割合がバリューベットでなければならない。しかし、このことは、3Betpotに対しては問題ではなく、特にPFの3Betterがレンジ中に多くのプレミアムハンドを持ち合わせている場合はなおさあらそうでる。

ポイント

1.3Betpotのプレイはraisedpodのプレイに似ている。強いハンドではバリューベットをしたくて、中程度の強さのハンドはチェックしたく、SDVが少ない一方、EQのあるハンドではブラフを行いたい。

2.PFにて3Betがコールされると、3BetterはポラライズされたレンジでOOPにいることが多くて、3Betコーラーはしばしば、コンデンスドレンジでIPにいることが多い。このことによって、3Betterはフロップでベットを打ちやすく、3Betコーラーはそれをコールでディフェンスしやすい状況となる。

3.プレイヤーはどちらもフロップを見るためにリスクを取らなければならなかったため、任意のハンドで有益なフロップベットを打つことができることは、両プレイヤーにとって理にかなっている状況であると言える。

4.3Betpotにおいては、2のバリューベットに対して、3のブラフベットをしたい。
=>フロップテクスチャにおいて、なんのハンドがバリューハンドであるかコンボ数を調べる。そのコンボ数×1.5個のブラフハンドを用意する。
これは自分がIPにいて3Betをした時、どんなハンドでベットしていいか、どんなハンドでチェックバックしていいかの基準がわかる。

5.3Betpotでレイズをすることは、相手により強いレンジでオールインさせてしまうことにつながるし、リバーまでにオールインをするためにはレイズを必要としないため、あまり効果が高くないプレイだと言える。

6.それでも自分がフロップでバリューのためのレイズをする場合、相手のベットフォールドレンジ中のハンドに逆転されやすい強いハンドで、たいていそうしたレイズが行われる。相手のそのようなレンジに追加のカードを見せることが怖くないハンドの場合には、ターンでレイズすることを意図しながら、フロップではコールをすることとなる。

7.相手が、フロップにおけるいくらかのボードテクスチャに対して、弱いドローで利益的なコールができることは必ずしも問題であるわけではない。

8.相手がX/Cすることが困難なフロップテクスチャにおいて、IPから小さなフロップベットをすることが効果的なプレイとなる。


Part8:IPからのターンのプレイ

まとめ

ポジションを利用した素晴らしいターンプレイをするには、誰かがポラライズしたレンジを持ち、追加的なカードを見ることがそれぞれのプレイヤーに対してどれほど価値のあるものであるかを理解しなければならない。具体的には、ターンにおいて単一のベットサイズを常に使うような習慣を持ってはならず、大きめなベットや小さめのベットを考慮する必要がある。相手のレンジがコンデンスドである場合、大きなサイズのベットが効果的なものであり、それは大きな額のベットが中程度の強さに対して最善の選択肢となるからである。しかしながら、相手のレンジがポラライズされている場合、小さなサイズのベットがよく、それは相手のX/Rの効果を減らし、相手にフリーでリバーを見せることを防ぐことにもつながる

「任意のハンドでベットすることが有益だ」≠「自分がレンジ全体でベットをすべき」
なので、ターンでブラフをする意図を持ちながら、フロップで弱いハンドをチェックするのも一般的だ。相手は複数のストリートにおいてポケットペアのような弱いメイドハンドをX/Fしようとしてチェックしていそうであり、それはつまり自分がオーバーカードを持ちながら、相手の勝っているハンドを降ろすためのブラフを行う複数回のチャンスが有るということを意味する。

ポジションにはとても価値があるので、相手がX/RAIをしてしまい、自分のポジションの優位性を壊してしまう状況において、大きなベットをしないことが大切である。それゆえ、相手が強いドローで少々利益的なコールをできてしまう場合でも、それは構わない(何が構わない?IPの小さなベットに対するコールが構わない?)
=>相手がOOPにいて、強いドローを持っている場合、自分がターンにおいて大きなベットを打ち、それに対して大きなX/RAIをしたとする。それは、IP(自分)のポジションの優位性を壊してしまう。これはもったいない状況の一つである。なので、ターンで小さなベットをして、強いドローで相手にコールされることは仕方がない。

ポイント

1.ターンにおいてはアクションの残るストリート数が少ないため、ターンのベットやレイズにより高い頻度でバリューハンドが必要となる。フロップでベットがあったためにポットが大きい場合にはバリューブラフ比を1:1に近づけたい。

2.相手がフロップチェック後、ターンチェックしてきた場合に、自分はフロップでベットできるほどには強くないものの、ターンにおいて強さの向上した多くのハンドで持って、今やバリューベットができる。
=>相手がトップペアほど強いハンドを持っている場合、チェックバック史なさそうなことが多い。つまり、自分のコンデンスドになっているレンジでバリューであるものはバリューベットができる。この記述は状況によるものだと思う。ターンにおいてそのような状況でIPからチェックを選択することが優位性を持つ状況もあるかも。。。

3.ターンでポットが小さい場合、ショーダウンまでにオールインとなることはあまりない。そうなるためには、ターンとリバーでオーバーベットが必要となるが、フロップにおいて非常に強いハンドでチェックしていたり、ターンで強いハンドを作っていたりしている可能性もあるため、そうしたプレイはリスキーなのである。

4.自分はフロップベットをされたときと同じようなやり方で、ターンベットに対しても対処をする必要がある。つまり、最強クラスのハンドではバリューレイズして、中程度の強さのハンドでコール、いくらかのハンドではレイズ、残りをフォールドすることが一般的。非常に強いハンドはスロープレイへとまわすこともでき、それは特に自分にとって恐れるリバーカードが少なく、対戦相手が次のストリートでオーバーベット思想な状況である場合は、スロープレイすることができるだろう。

5.相手がフロップのベット後、ターンチェックした場合、自分は中程度の強さのハンドをチェックバックしつつ、代わりに強いハンドといくらかのブラフハンドでベットしたい。具体的に言えば、「あるハンドが有益にベットできること」が、「チェックよりもベットが有益であるということ」を意味しているわけではない。そのため、中程度のハンドのほとんどでチェックバックし、両極化したレンジでベットするのがより有益だ。

6.相手がポットの75%サイズのターンベットをX/Cしたあと、自分はショーダウンにおいて全体の70%の頻度で勝つマージナルハンドで、リバーベットするかチェックバックするか、という状況になる。こうすることで相手は、ブラフキャッチャーでターンをX/Cしてもしなくても変わらなくなる。

7.フロップがチェックスルーした場合、自分のターンバリューベットの大部分が、相手のX/Rを受け、ブラフキャッチャーのみとなった場合、それが必ずしも問題になるわけではない。相手はバリューを失いつつ、チェックバックされて逆転されてしまうリスクを負っているため、闇雲なX/Rをすることのできるインセンティブを持っているわけではない。

8.相手がそのレンジに、簡単にX/Cできるような中程度の強さのハンドを多く持っておらず、相手のレンジがポラライズしたままのボードテクスチャにおいては、小さいベットをすることがたいてい最善となる。これにより、相手にフリーでリバーカードを見せることを防ぎ、ターンのX/Rを相手が成功させた場合の効果を最小化することができるわけである。


Part9:OOPをからのターンのプレイ

まとめ

OOPからターンをうまくプレイすることは難しいが、慎重に計画しておくことで、相手のポジション上の優位性は最小限に抑えることができる。ベット、X/C、X/Rを妥当な頻度で行うことが大切。そうできない場合、相手はフロップでむやみなフロートをしておいて、ターンでポットを奪ってしまう。具体的に言えば、ターンにおけるX/Rが、フロップでコールしすぎる相手を罰するための素晴らしいツールとなり、ブランクなターンカードでのオーバーベットはコンデンスドレンジを倒すには便利。

頭の中で、誰がポラライズされたレンジを持っていて、自分のレンジの中にあるマージナルな強さのハンドがどれほど多く存在しているか、ということを気に留めておくことも重要。たとえばX/Cが難しい場合、相手に闇雲なベットをさせないためにはX/Rをよりアグレッシブに行う必要がある。ドローを持っていて、OOPの場合は特に、プレイの難しいボードテクスチャというものも存在してしまうわけだが、慎重にプレイの計画を立てておくことで、自分のレンジのもつEVを強者相手に最大化することもできる。

ポイント

1.ターンにおけるベット、X/C、X/Rの頻度の最適値を求めることは不可能だとしても、とある頻度の組み合わせが明らかに間違っていて、エクスプロイトされやすいことを示すことは可能である。

2.ターンでX/CやX/Rをすることはベットをするのに比べ、より厳しく、相手が弱いハンドでフロップをコールすることに対して罰を与えるアクションとなる。

3.自分のターンX/Cレンジは、フロップでベットをしたかX/Cをしたか、には関わらず、その殆どが中程度の強さのハンドで構成されたレンジでなければならない。
=>OOPにおけるターンのX/Cレンジはその時点でコンデンスドになっている。

4.OOPのときはIPよりも、ドローでX/Cするのが難しくなる。なぜならリバーにおいて、ミスしたドローハンドでブラフを打てる機会をほとんど得られないためだ。

5.フロップをX/Cしたあとでは、レンジがコンデンスドであるため、自分はターンのほとんどをX/Cによってディフェンスすることになる。

6.ターンにおいてボードがウェットな時、理想的なX/Rサイズというものは存在しないことが多い。小さいX/Rは相手のドローハンドによるコールに良いオッズを与えてしまうし、大きいサイズでは相手がそれにAIをかぶせてきた場合にこちらがフォールドすることが難しくなってしまう。

7.ターンのドンクベットは珍しいものとなる。なぜなら自分はすでにフロップで、中程度の強さのハンドを持っていることをすでに発信しているから。とはいうものの、ターンカードが相手のレンジよりも、自分のレンジを強くするものであるなら、ターンのドンクベットも意味のあるプレイである。


Part10:3Betpotのターンプレイ

まとめ

3BetpotでOOPからターンをプレイすることは、ドローハンドでベットフォールドすることが難しいため、トリッキーな状況となることがある。また、相手はAIして自分のポジション上の優位性を壊すことをしないので、自分はIPのときよりOOPからにいるときのほうがベット額が大きくなる。しかし自分は可能な限り、高いEQのドローハンドでベットフォールドしないように、注意を払っておくべきである。一般的に言えば、小さいベット額が効果的なのはIPの場合である。なぜなら、そうすることによって相手がより広いレンジでコールし、リバーをOOPからプレイさせることとなるから。

もし両方のプレイヤーがフロップチェックした場合、自身のハンドが相手のレンジに対してどれほど強いのかに基づいて、ベットをすることが大切。結果として、自分が強いバリューハンドとブラフを含むレンジをもつ場合には、ターンで大きくベットを打つほうがより効果的。自分のバリューハンドが比較的弱い場合、相手に広いレンジでターンとリバーをコールしてもらえるため、小さいベットが最善策となる。また、それによってショーダウンでより頻繁に勝てることとなる。

加えて、3Betpotにおいてターンでレイズすることは、raisedpotにおいてレイズするのと比較しても、相手が全てのチップを賭けるレンジを、大して強くしてしまうものではなことを覚えておこう。それは、ターンのレイズオールインが、自分のハンドのEQを実現することを確約してくれるから。このことは、自分がセットや弱いフラッシュなどの、強いけど相手のベットフォールドレンジ中のハンドに逆転されやすいハンドを持っていて、相手のレンジに多くのドローがある場合にレイズを打ちたくさせるものである。

ポイント

1.3Betpotにおいてフロップがチェックスルーした時、ターンとリバーでは多くの異なるベットサイズが可能となる。一般的には1:1のブラフとバリューベット比が使われるべき。

2.自分は、相手のターンオールインに対し、強いドローを持っている時に、ブレークイーブンとなるコールをしてしまうのを防ごうとしなければならない。具体的に言えば、フロップとターンにおいて25%EQのハンドで50%potbetをすることは、相手がしばしばオールインに向かうのであれば危険。

3.ターンオールインして、それがコールされた時、自分のハンドが1%EQを持つごとに、自分のブラフは実質的に2bb分だけ安い額となるのと同じ状況となる。自分の最弱のブラフハンドが15%程度のEQを持つ場合には、相手はそのターンベットレンジの大部分でコールしなければならないこととなる。

4.3Betpotで相手のターンダブルバレルをコールしてしまうと、そのダブルバレルに自分がオールインする時よりも頻繁に、相手にオールインをさせてしまうことになる。そして相手のターンベットレンジ全体のハンドに、リバーカードを見せてしまうこととなる。相手のベットフォールドレンジに逆転されやすい強いハンドはターンにおいてレイズオールインをするべきである。

5.多くのスポットにおいて異なる多くのベットサイズを使うことは理論的に正しく、それは特に3Betpotでは重要。逆転されやすいバリューハンドと高いEQのドローハンドで構成されたレンジの場合にターンでオーバーベットオールインをすることは、しばしば強いプレイとなる。


Part11:リバープレイ

まとめ

IPからバリューベットをすることで考慮するのは、自分のハンドがコールされた場合に少なくとも50%以上、ショーダウンにおいて勝たなければいけない。相手がフォールドしてくれることを期待してバリューベットを打つことも一般的なことであるが、ベットすることは相手にX/Rする機会を与えてしまうことになるため、弱いハンドでアグレッシブにベットを打ちすぎないように気をつけなければならない。それとは逆に、OOPからはチェックをしてもショーダウンがされる保証はないので、コールされた場合に50%以上負ける場合であったとしても、バリューベットを打つ方がベストな戦略となることもある。

相手が絶対にベットやレイズをせず、自分が有益なブラフができないようなほど十分にアグレッシブにコールをする場合、理論的に正しいベットサイズを公式から求めることは可能。これらの仮定が緩和された場合、適切なスタックの深さであれば、この公式は最善のベットサイズを求める、よい推定値を与える。加えて、リバーで正しいサイズのベットを行うことは、自分のハンドのEVに対して大きい影響を及ぼす。

リバーでは全てのブラフがコールされた場合に0EQをとなるため、良いブロッカー効果を持つハンドが大切。ブロッカー効果の良いハンドと悪いハンドとの差は相当なものであり、無視できるものではない。相手が自分に対して任意のハンドで有益なベットを打てるようにさせたくない場合、相手は、自分が最上のブロッカーを持っているハンドでブラフをしたときにしか有益なプレイとならない程度まで、アグレッシブにコールしなければならない。

ラグのリバーでオーバーベットをすることもよく見らる。それはターンのボードテクスチャが相手に強いハンドでスロープレイすることをができない場合なほど有用とされる事が多い。さらに、自分のターンベットレンジには、フロップベットレンジより少ない分のブラフしか入っていないので、最弱のハンドはチェックフォールドされていくので、自分のブラフハンドのクオリティはより高いもののはずだ。このことによって多くのボードでは相手がスロープレイを行いにくくなり、リバーカードがブランクであった場合、負けてしまうことの心配はほとんどせず、自分は強いハンドでオーバーベットをすることができるようになる。

ポイント

1.IPの場合は、コールされた場合に少なくとも50%以上の場合で勝てると想定できる場合、そのハンドのみでバリューベットを打つべきである。相手がX/Rできる場合、相手がX/Rブラフをし、自分をフォールドされる(または自分が負けている状態でコールさせる)事となる分の埋め合わせをできる程になおさら高い頻度で勝てる必要が自分には生まれてしまう。

2.OOPの場合は、コールされた場合にはほとんどの場合に負けてしまうことが想定されていたとしても、リバーで「バリューオールイン」をすることとなる。自分がそのオールインをすべきか否かということは、相手がどの程度の頻度で自分を打ち負かすこととなるかということや、ポットとスタックの比などに依存する。

3.同じハンドに対し、2つの異なるプレイを行うことがどちらも理論的に正しい時、それぞれのプレイラインのEVはどちらも同じでなければならない。こうしたことはよく起こり、非常に強いハンドを絶対にスロープレイしないプレイヤーが、オーバーベットをされて自身が脆弱であり、均衡点にあることに気づくわけである。

4.理論的にはほとんどのスポットで、バランスされたレンジで多くのベットサイジングを用意しておくべき。これを実際に実行することはとても難しいことであるが、素晴らしいプレイヤーになるためには必要不可欠なコンセプトである。最適リバーベットサイズの公式により、多くのシチュエーションにおける完璧に近い値のベットを自分は打つことが可能となるわけである。

5.リバーのブラフは、素晴らしいブロッカーのあるハンドで行われるべきで、その一方前半のストリートではそのEQを維持できるようなハンドで持ってブラフが行われるべきである。

6.メイドハンドはそれが有益である場合にのみブラフへと変えられるべき。理由は、チェックもまた正のEVを持つアクションであるからである。こうしたことは、ターンもしくはリバーでドローが来て、いまや自分のレンジ中の最弱ハンドがメイドハンドになった場合に、しばしば起こる。

7.レンジはリバーにおいてポラライズされている事が多いため、プレイヤーたちがオーバーベットするレンジを持つことのあるストリートであることが多い。相手がそのレンジ中に、自分のバリューでのオーバーベットハンドを打ち負かせるほどの非常に強いハンドを多く持っているはずがない場合に、自分はオーバーベットをするべきであり、そうした状況は、リバーの適切ベットサイズの公式によって解くことができる。



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