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大切な方々との出会い②

こんにちは、こんばんは。
あるいはおはようございます。
田邉です。


今回は、前回 (https://note.com/hiroki23_46/n/n643fda477e27) の続き

国内最高峰eモータースポーツカテゴリーと、その参戦チームの方々と出会ってから最初のレースが終わるまで
約半年間の思い出?当時の心境などを簡潔に書いていきます。


長々と放置していました!!
すみませんでした。゚(゚´ω`゚)゚。



1.「大会運営」からの依頼

9月某日
当時高校2年生の私のもとに1通のDMが届きます。

「大会運営からこのリバリーを作ってくれないかと来ている」

添付されていた画像に写る車、それは


D'station Vantage GT3

SUPERGTファンを中心に多くのモータースポーツファンが知っているであろう深緑のアストンマーチン。

一瞬何かの間違いなのか、はたまた「使う予定のレース」に誰かがチームから出るのか...
動揺しつつも、ひとつ断りのお返事をします。


「収録されているのが旧式のヴァンテージGT3なので、車に合わせてカラーリング等を調整します。」

グランツーリスモや車をあまりご存知ない方には分かりにくいと思いますが、実は送られてきた画像のモデルは現行型で、グランツーリスモには今現在も一世代前のモデルしか収録されていないのです。

当時運営(NGM)の皆様が「なにを言っているんだ?」と思ったかは分かりませんが、私的には重要なことだったのです。

レーシングカーは基本的に多くのスポンサーロゴが貼られており、様々な条件がある上で「あの形」にまとまっているからです。

当然、各スポンサー様とチーム様が結んでいる契約が全社全く一緒の条件、内容ということではないのは想像出来るかと思います。

目で見て分かりやすいもので言うと
スポンサーロゴの大きさ

大きなロゴを掲載しているスポンサーになるほどスポンサー料だったりも大きくなるのが一般的...だと思います。(例外もあります)

勿論、上記の内容は受ける側とする側のみで締結されるもので、外部に公表されることはあまりありません。

ましてや一般人である私が聞き出せる筈もないので、「極力全てのバランスを保ったまま作る」を第一に、出来上がった初期仕様がこちら。

当時はGT300で他チームの参戦枠を引き継いでいたのでこの年はゼッケン7でしたね。

以降のJeGTでは少しチーム体制も変わっていたりして、私が担当したこのチームの車両はこれが最初で最後です。

お気づきの方もいるかと思いますが、ゼッケンはGT300仕様のままです。
前回の1'sBD×TRUSTの車両にはゼッケン自体を貼っていませんでした。

この当時、おなじみの黒帯にJeGTロゴの入ったゼッケン自体の存在がありませんでした。
「つけるの?つけないの?」すらない状態...。

(もしかしたらこの時既に運営側ではゼッケンの話が上がっていたかもしれませんが...)


2.JeGT GRAND PRIX

9月18日
JeGT実行委員会 委員長の北浦 諭さん(@北浦諭_NGM)から、ここで初めてのメールが届きます。

初メールの内容は、最初のご挨拶や相談
そして「まだ数台、29日の大会までにお願いすると思います。」(要約)...と。


.....ん?


.........数台

ここでカウントダウンが始まります。



大会まであと11日
ホイールでおなじみRAYS様の青いR35 GT-Rのカラーリング資料が最初に届きますが

「クローム色が2つ以上使えない問題」到来。

半透明デカール(透過度を50%等に調整したデカール)を駆使して"2色使ってる風"に見せようと試みるも、クロームでは上手くいかず失敗。

ちなみに、半透明デカール技法の例がこちら。
暗い色のフレークカラーを下地に敷いて、上に半透明(推奨透明度:25%〜50%)を被せます。

色はカラーパレットで作れるので調整幅がかなり広く、通常SPフレークカラーにない色も実質的に作り出せることになります。

ちなみに、フレークカラー及びリキッドカラーの明るさ調整にも使えます。


話を戻します。
本題のRAYS号は泣く泣く、暗い青(フェンダーなどの)はソリッドに...。
担当の方に連絡するのが辛かったです。
「自分にもっと技術があれば....」と。

リバリーを作る上で、システム上厳しい、出来ないことは沢山あります。

「可能な限り技術で不可能な部分を補う」
この気持ちを強く抱くきっかけになったのは、このGT-Rでした。



同日、並行してRFCレーシング様からの依頼と
実はここでエヴァンゲリオンレーシング様が参戦する事を情報のみ知ります。


翌日、そして20日〜23日にかけて調整
BLITZ
様の参戦マシンの資料が着弾。
当時実車は存在しておらず、この辺りから「特別感」を感じ始めて段々と調子に乗っていきます。

同じタイミングで資料が来たWEB CARTOP様のGT-R。

GT-R NISMOでGT500ドライバーの松田次生選手が筑波サーキットで最初にタイムアタックをした時の車両のカラーリングです。
パールホワイトにデカールを貼って、ニスモ風に装飾してあります。


そしてこの頃
段々とメディアから記事も出てくる機会が多くなり、ようやく「JeGT GRAND PRIX」というシリーズについて調べ始めます。(...遅い!!)

全体像をなんとなく把握し、今までにない新しい取り組みだということをまず理解します。

「でもみんな(Twitterやグランツーリスモの周りの方々)反応ないし興味なさそうだなぁ...」と思う反面、「このシリーズが有名になるまで一緒に仕事をやりたい」とご都合主義な思いも抱え...



「そういえば、エヴァンゲリオンレーシングまだかなぁ...(不安)」




9月25日 残り3日
EVA、襲来。

この日、実はEVAR様がJeGTに参戦するというリリースがオートスポーツweb様はじめ、多くのメディアで公にされたあの日です。
「おぉ!!エヴァが出るのか!!!」と沸き上がった方もいらっしゃる事と思います。

その頃、朝に資料を渡された私は...


「(あと3日で)こんなの作れる訳ないよぉ!!」

作中の碇シンジくん状態です。


「作るなら早くしろ、でなければ、帰れ。」
(実際には全く言われてません)


逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ..


3.逃げちゃダメだ...!

「僕が、やります!」(やらなきゃ大変なことになる)


突貫エヴァ建造計画が始まります。

車両はランボルギーニ ウラカン GT3
幸いベースカラーは実車と同じだった為、資料に加えて補うためにとにかく2018年の鈴鹿10時間耐久レースの画像を漁りに漁ります。

加えてエヴァ車両の特徴的な飛び散るようなフレークのデザイン。
頂いた資料をベースにフレークのデカールを作成、加えて「特務機関NERV」などの各ロゴも作成します。

緑のところのシャドウを入れるのがなかなか苦労するんです....(笑)

9月26-27日
エヴァと同時進行で
ODDEYE Gaming様の車両も製作していました。

ODDEYEロゴのキャラクターに合わせてアイラインを左右非対称色にするなど、当時の自分にしては頑張った痕跡があります。

今の技術と発想でリデザインしたいと思っている1台だったりします...。

9月28日

識別の為、既に完成していた車両に統一してゼッケンを追加。

エヴァ初号機もなんとか間に合い...
運営の皆様のおかげでチーム様にもOKを頂きました。



こうして一仕事終えたのに

「全部ゼッケン貼ったはいいけど、デフォルトリバリー希望の残りのチームは....」
というお節介ムーブを自らかまします。


まだ当時は元気があったので...
運営様に相談をした上で

大村製作所、HKS(有志チーム)、URAS、FIVEX TIRE、web option (敬称略)

この5台を約1日で用意しました。
....どこからその力が湧いてきたんだか


当時、こんなツイートを流していましたが...
まさにこの時、上の車達を製作している最中でした。


当日、さすがに神戸の会場までは行けず...。
前夜に必死に宣伝ツイートを行い

翌朝にTwitterのタイムラインにわずかに出てくるJeGT現地組のツイートを見て「俺がんばった....!」と思う田邉でした。

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長い割に内容が薄くてすみません、幸せな事に高校時代は楽しい毎日だったのでなかなか仕事に関しての超詳細な記憶が薄まっていまして。

次号は今取り掛かっているお仕事が落ち着いたらアップロードする予定です!
数案件に加えて実は今月末は学校の定期試験が....
おそらく大丈夫でしょう...!(?)


田邉

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