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『ブラックアダム』を見て

TOHOシネマズ日比谷がいつのまにか別館扱いになっていて驚いたの巻。
(宝塚劇場の入り口も歩行者専用通路になっていて、ヅカオタ各位は入り待ちをどうしていらっしゃるのか気になったり)

以下ネタバレしかない。

ラストの「他の星から」のくだりは、この前制作が発表されたブルー・ビートルの布石かな、と思ったけれど、そんなこともなくスープスでしたね。ちょっと残念。(←ハイメ君過激派)
劇場を出た後、近くを歩いていた若者たちが、「あそこはスーパーマンかバットマンのどっちかが出ると思っていた」と話していて、なるほどこれが一般の「オタク」の感覚…となったりも。

予告編でホークマンを見た時は、神属性のアダム相手に力不足では?と思ったけれど、ちゃんと力不足に描かれていてニコニコ屋さんなオタクでした。
サナガリアンかどうかは明確には語られていなかったけれど、そもそも有色人種のキャラクターという点だけで、その手の難しい背景は十分に察してもらえるというところかしらん。
(富豪っぽかったし、白人のヒーローと親友だったし)

ドクター・フェイトは、通例であれば脳筋スタイルのブラック・アダム程度はサクッと翻弄してのしてしまえるところを、一線を退いた設定にして、程よく弱体化しているのが上手いなと。
あと、大抵のトラブルの発端になるヘルメットも、一旦は消滅という形になっていて一安心。
とはいえ、フェイトがあのユニバースに存在する以上、ハイメ君には受難の予感しかないという説は。

なぜだかJSAがウォラー預かり(タスクフォースX)となっていたのは少し意外だったりも。
四人ともスネに傷があったりする設定なのかもなので、帰ったらパンフレットを読もうの気持ち。
あと、本編のセリフでは「ジャスティス・ソサイエティ」となっていたのに、字幕でわざわざアメリカのAを付け足して、国際問題をややこしくしていたのは(わかりやすさのためだとは思うけれど)ツッコミどころだった気も。

アトム・スマッシャーが甥っ子という設定で、先代たちによるゴールデンエイジの存在を匂わせていたということは、フェイトとは先代からの付き合いなのかも?
となると、ホークマンも実は長命のサナガリアンで、という話だったりして。
(このあたりはパンフレットを読めば一発でわかると思うけれど、いかんせんこの文章は帰りの電車で書いていて)
クラッシックなスーツは視界が狭い、と言っていたけれど、ゴールデンエイジのアトムもシルバーエイジのアトムも、目の周りは広く開いていたじゃあないか、という野暮な思いも頭をよぎり。

サイクロンは濃いめのメイクがとってもかわいいでしたね。
あと、戦闘エフェクトがとっても美しいでしたね。(ちょっと、モービウスっぽい感じなのも良かった)
別作品にスピンオフっぽく出て欲しい気もするけれど、今作以上の見せ場を作ろうとすると、命を落とすか裏切るかくらいしか選択肢が無さそうなのが辛いところ。

ヒーロー組にしろアダムにしろ、能力の限界によるピンチの描写がなく、お互いフルパワーで殴り合い続けていたのは爽快感があってよかったなと。
序盤にアダムがエタニウム爆弾でダメージを受ける描写があった(中盤にもエタニウムで怪我をしていた)けれど、以降はエタニウムシールドに弾かれたくらいで、エタニウム起因の致命的なダメージがなかったのは、肩透かし感はありつつも、逆に良いテンポのストーリーになっていたのではと。

ラストの対峙シーン、大半のオジサンはアダムが片眉を上げることを期待したと思うんだ。

シャザム(ヒーローのほう)が一切絡まないストーリー展開も、変にヌルくならなくてよかったなと。(シャザムだと、不殺を貫ききれずに逆に闇堕ちしかねないし)
とはいえ、観客がシャザムを知っているからこそ、正体が子供というミスリードが成立しているという説は。
(そういう意味では、どこかのあらすじ紹介で息子の仇を討つため的な一文を見かけたのは、盛大なネタバレだったのでは)

ワーナーがこのユニバース設定を続けるつもりなら、いろいろと面白い布石が散りばめられている感もあるけれど、割と無慈悲にリブートされがちなのが気掛かりで。

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