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”ストーリーよりナラティブ、そしてコンセプトよりコンテクスト”論

”ストーリよりナラティブ、そしてコンセプトよりコンテクスト”とは
先日、ガーデンEXPOで話させてもらったものでそのことを少しだけ
この長いタイトルは少し前に若林恵さんのPodcastを聞いてたメモから
のもので、話を聞きながら自分に都合よく考えたものだと思います。

僕らの仕事はどちらかというと車での移動が多いのでその移動時間になにをしてるかというと、だいたい僕はラジコかPodcastを聞いてます。
もちろん誰かと乗ってるときはもちろんコミュニケーションをとることが大切でトラックの中でじぶんの考えや感じてることおもしろかったことなどを伝えることを意識しながら話すこともとても重要なことです。
本当は本を読みたいので、いけるとこは電車で行くのが好きなんですが。
まぁとにかく、四十半ばくらいなってますますわかってきましたが小さな積み重ねってやつが重要ですね。

話をもとに戻しまして
この”ストーリよりナラティブ、そしてコンセプトよりコンテクスト”ということが
これからじぶんの仕事を通じて少しずつ積み重ねていきたいキーワードだなと。
決して、みんなの未来を予測したキーワードとかではまったくありませんので。
で、そのことをトークイベントの前に澤田さん(雑誌庭編集長)と話をしてて
壇上でぶっつけ本番でこのことと話しました。
(いつも講演などさせてもらう場合は、 キーワード、気付き→note(〜論)→まとめて話す みたいな作業をしてある程度はわかりやすくしてるつもりです。それはいつも僕の考えてることがジローに、たぶんそのままでは他の人にはわかりにくいと言われるからでもあります。。。)
ぶっつけ本番はぶっつけ本番でそれもじぶんの中でまとまってないことを話すのも好きなんですが。

さぁやっと本題です。
まずは
”ストーリーよりナラティブ”
どちらも物語の意味だと思うのですが
僕のイメージでは
「ストーリー」は”マリオブラザース”で
「ナラティブ」は”あつまれどうぶつの森”
「マリオブラザース」はクッパにさらわれたピーチ姫を助けにいくという
みんなが同じ大きな物語を共有して進めていくもの。
「あつまれどうぶつの森」はうちの子供も絶賛やってますが手つかずの無人島での暮らしみたいなものでそこで何をするか何ができるのかまたまた何もしないのかはゲームをやる人それぞれで、その人だけの小さな物語がある。
僕らのつくる庭も住宅でもお店でもどこでも
いかにそこだけにしかないオーナーにとっての特別な小さな物語をつくれるのか。
そういうイメージで仕事をしていけたらなぁって考えてます。
なんていうかこうするものとかこうやって欲しいとかここがポイントですよ的な押し付けがましいものにはしたいくないなって。
 特にそのことは保育園や幼稚園をつくるときに考えることが多くて
大人が思う幼稚園らしい園庭をホントに子供は求めているのか?
例えばですが
大人が思う水が流れる川があることは必要なのか?
子供は砂場でつくった小さな塊を山と思い、小さな凹みを川だと想像を膨らますのではないのか?
いろいろ考え過ぎてうちの園庭はとてもシンプルなものになってますね。。。
ビオトープとかも一緒のことが言えますが、話がそれまくるので今日はやめに。
 つまりいかにオーナーがこれはじぶんだけの庭だという「ナラティブ」をもっていただけるようにするにはどんな庭づくりをしたらいいのかということをしっかりと考えていきたいということ。

そしてもうひとつ。
”コンセプトよりコンテクスト”とは
特にこれは同業者と話すときに思うのですが
一つ一つの庭に対して「ここのコンセプトは?」
と聞かれることが多くて
正直、僕らは建築家やインテリアデザイナーとの仕事が多く
もともとその物件のコンセプトがある場合もありますが
そこの庭で気をつけたポイントとかはもちろんありますが
ほぼ「コンセプト」みたいなものをつくることはないです。
たぶんそうすることで作品性が強まると思うし
クライアントにプレゼンのときにイメージしてもらいやすいのかもしれませんが
「キャッチコピー」みたいなものしかみえなくて
なんていうか僕のなかではプレゼンで庭を説明してまったくの素人の人にわかってもらうということがかなり難しいことに思ってて、そこにプラスして「コンセプト」で単純な一言でいってしまうのはさらにどうなのかと。
じゃあそこでなにかを伝えるのか?
つまり”コンテキスト”つまり「文脈」なんです。
これは今までやってきた仕事や僕個人やGREEN SPACEのことをいかにうまくわかってもらえるのかということ。
縦軸に今までの仕事、横軸に僕らのカルチャーみたいなもの
そこを合わせたコンテクストをいかにうまく表現していくのかということを考えていきたいということです。
つまりそれはSNSもありますしこのnoteもあるし講演もワークショップもGREEN SPACE通信もどんな本を読んでるのか、どんな映画、どんな音楽、どんな洋服、どんなとこにご飯を食べにいってるのか、どんな旅行をしてるのか、物事にたいする態度、なにに対して怒ってるのか、素晴らしいといってるのか、まぁすべてです。
そのすべてをつかって庭で表現できるのが僕にとっての理想です。

なんかいろいろわかりにくいかも知れませんが
庭をつくる前は僕らのコンテクストをみていただきたくて
庭ができたらそのオーナーだけのナラティブをつくれたら。
”ストーリよりナラティブ、そしてコンセプトよりコンテクスト”というお話でした(汗)

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