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にと日記 19

煙突掃除

 10月10日、荒れ模様。
今日は朝から、意外と本気の雨。やりたい事はあるのだが、晴れたからと手を出せば後悔しそうだ。ひっきりなしに通り過ぎる雲が、やたらと悪さをする。
 先日の屋根工事で出た古トタンを、知人のよろずやさんに引き取ってもらって、しばらく雨に当てていたビニールハウスの雨よけを貼り直す。さっさと籾殻燻炭を窯から取り出し、明日の為に新しい籾殻をセット。その度に、ちゃんと降られる。秋らしいと言えば秋らしいか。

 しょうがないので、室内からだけでも煙突掃除をする。
最近ことに寒い。薪ストーブの恋しい季節が始まった。四六時中焚き出すと煙突に触れなくなるので、今のうちなのだ。この天気では、屋根には登れない。煙突の先端部分だけは、また後日にしよう。

 まず、点検口を開けて煙突ブラシを入るだけ押し込む。煙突の曲がりの関係上、どうしても届かない所があるのはしょうがない。毎年ここで無理をして多少怪我をする。

 そして、二次燃焼室の扉を開け、溜まった煤と灰をかき出して今日のところは完了だ。この煤は、変に塊になってなければ、粉炭のような物なので畑に撒いて大丈夫だ。もちろん、もう一度一次燃焼室に戻して、薪共々燃してしまってもいい。ちゃんとストーブが機能していれば、俗に言うタールのような煤は溜まらないはずで、もしそんな油脂っぽい物が溜まるようなら、大抵煙突の設置設計そのものに問題があるはず。

 こんなかんじのサラサラ煤だが、ワンシーズンでだいぶ溜まるものだ。本当かどうかは知らないが、ナスにくれると元気に育つそうだ。まあ、木酢的成分を含んだ粉炭的な物と思えば、作物に良さそうではある。

 今、雄鹿の恋鳴きが、脱兎のごとき勢いで裏山を過ぎて行く。うちには来るなよ、と思いながらも、不思議と猿ほどの敵意は湧かない。この辺りではまだ、鹿は山の住人だ。はたしていつまで、この状態でいられるだろうか。今頃になって、空が澄んできた。

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