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アルヴァマー序曲/ジェームス・バーンズ

原題:Alvamar Overture / James Charles Barnes

言わずと知れた有名曲であり人気曲。いまだにあのメロディが流れると、「アルヴァマーいいよねぇ~」と界隈が盛り上がる共通言語のような曲。
(最近だとポケモンの新作PVにも使われてましたね)

ちなみにタイトルはゴルフ場から取られているというのも有名な話ですね(現在は名前が変わっています)。

アルヴァマーと私

はるか昔、中学の吹奏楽コンクールのとき何校かはこの曲を自由曲に演奏していました(参加していたのは全国大会には進まない部門だったため)。
で、そのときプログラム見て、どの曲かをきちんと確認していなかった私は、「なんて素敵なメロディなんだろう…。」とそれを忘れないように都度反芻し、思い出しながら過ごしていました。

で、中学時代には演奏する機会もなく、高校にあがり吹奏楽部に入った私は、同じホルンパートの子に「この曲知ってる?」とメロディを口ずさむとすかさず「アルヴァマーでしょ?」と、中学の時のコンクールの曲だったよ、と吹いてくれたんです。それはそれは嬉しかったなぁ~。あの時聴いた曲が数年越しに判明したのだから。

それから数十年、演奏する機会には恵まれず、大人になってとあるイベントで演奏したのが嬉しかったのを覚えています。
まさか今回再び触れることになるとは。

速さの指定

アルヴァマーを語るには避けて通れないこの話題。
諸説ありますが一説には、汐澤安彦指揮東京佼成ウインドオーケストラが収録したLP録音が発売されたことを契機にこの曲が広まり、一気に全国のバンドに知れ渡ったという説。

スコアにはBPM132と書いてあることから、指定テンポで演奏する団体も当然あったとは思うのですが、上記の音源の速さに魅力を感じた団体も多く、聴く側にも好まれ、演奏されることで一気に広まってしまったのかもしれませんね。

後にバーンズ先生が嘆いてたらしいですが、作曲者はスコアにきちんと書いているのにねぇ、と同情を禁じ得ません。

(ちなみに2015年汐澤先生が振っているSIOフィルハーモニックウインドオーケストラのも聴いたのですが、やっぱり速めでしたね。この曲汐澤先生は速いテンポで表現したいってことなのかも)

今回、北総シンフォニックウインドとしては指定通りで、演奏します。

楽曲の魅力

この曲の魅力はなんといってもそのメロディに尽きるのではないでしょうか。音楽の理論など何も分からない(今もだが)中学時代の私でさえ惹かれる旋律。

私が大好物なA-B-A(急ー緩ー急)形式。吹奏楽オリジナルって本当にいいよね!という魅力のつまった曲。

芸術監督のツイートを引用させていただきますが、実はアルヴァマー序曲はB♭ミクソリディアなんですね!
夫も、「Esかと思ったけどなんでB♭から始まるのかと思ったけどそういうことか」と言っていた。そういや最後もB♭で終わりますね。
私は分からなかったよ!!

ちなみにミクソリディアとは、中世の教会旋法の一つ。
力強い壮大な雰囲気を表したいときに使うようです。
(下は参考にした動画のひとつ)

(どうでもいいですが、初代ポケモンのOPでもミクソリディア旋法使われてて、最新ポケモンのPVにはその旋法を使っているアルヴァマーが使われるという、なんという共通項。)

この壮大な雰囲気を表現したいですね。これから冒険に出るぞ!みたいな。これから何が起きるのだろうと思う、あのワクワクする感じ。

演奏の際、ハーモニーを意識すると吹きやすく、メロディもキレイに聞こえるよとのこと。
いかんせんホルン奏者としてはオイシイ数々のメロディに吹きすぎちゃいますが、そこは一歩冷静になって、表現したいですね。

余談

トロンボーン吹きからすると、この曲は大変で吹きたくない曲のひとつとのこと。私も初めて知りましたが、スコアを見ると確かに、となる休みのなさと刻み・伸ばしの数々。せめて、せめて、おいしいメロディのいくつかでもあれば印象も変わったんじゃないかな、と思います。。。

(トロンボーン吹きの嘆き)

トロンボーンさんと同じ刻みをホルンもやっているので、左耳をダンボにしながらハーモニーを意識しながら吹きますよ!!報われてるって!(笑)

最後に

すごく有名な曲で、ややもするとよくある演奏になりがちなので、そこはきっちりと美しいハーモニーを感じさせる演奏にできれば良いなと思います。
あとメロディの歌い方とか!大人の魅力を出しますよ~。

では、またです!


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