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49 未読無視

1分1分が長かった

5分が過ぎて

10分が過ぎた

一秒がやけに長い


仕事中だったら携帯見れないよね。

夜まで待とう。

仕事が終わったら、明日の予定連絡くれるはず。


何をしていても携帯が気になった。

誰かから連絡が来る度、

ドキドキした。


一人で表参道を散歩しながら連絡を待った。

新しい靴でも買おう。

そして夜になった。

忙しく予定を入れていればよかったのに、その夜は予定を入れていなかったからホテルに戻った。



そろそろ仕事終わってるんじゃ無いかな…と思う時間を過ぎた頃、

少し期待を込めたドキドキが、

徐々に嫌な予感に変わってきた。


23時を過ぎて、0時を迎えた。

待ち望んでいたLINEの返事は来ない。

私から送った内容は、LINEを開かなくても読める文章だった。


無視…

行けないにしても、どちらにしろLINEの返事はあると思って疑っていなかった。

どんどん

どんどん暗い気持ちになっていく…

連絡を無視される事は全く考えていなかった。


私は自分を慰める為にこう考えた。

LINEの退出の後、追加、追放…等の表示が出ていた。

それを押さずに送ったから、もしかして届いてない…とか?




でも

そんな無理やりな励ましも、力なくすぐに消えてしまう。



認めたく無いけど、、

まぁ、普通に考えて、

LINEを開かなくても要件は読めた。

でも会うつもりは無い。

未読のまま無視した。

と考えるのが普通だ。


泣きたいのに涙は出ない。
泣きたいのに泣けない…

指先や足先が冷たくなっていく…



もう遅かった。
何もかも。


何もかも。



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