最悪な気分で起きた時の1日の過ごし方(※一例)

 8時30分。
 かなり遅く起きた割には、まだまだ眠気や怠さが抜けきれていない。
 横を見れば、朝4時にギャン泣きし、授乳を終えてからいつ寝たのかわからない息子が、大の字になってスースー寝ている。
 リビングからは、出勤を控えた夫の、朝のバラエティを見てゲラゲラ笑っている声が聞こえる。

 もう一度時計を見る。
 8時35分。
 朝のルーティーンである、ストレッチ、朝ごはん、資格試験の勉強をしながらのコーヒータイムを諦める。
 また、お目覚めの授乳や離乳食に加え、普段は夫に任せている息子の着替えと保湿を、自分が、この最悪な気分と体調の自分が、やらなければいけないことに、ため息をつく(夫は8時40分に家を出るので)。

 8時40分。
 行ってきますと声をかけてくれた夫に、不機嫌をほとんど隠せていない声で、行ってらっしゃいと、まだ寝転がりながら一応挨拶を返す。
 息子も微睡みながら起きた。
 しかし、全く起きる気がわかず、そのまま、時に息子と戯れながら、ゴロゴロする。

 約1時間後、ようやくリビングに息子を抱えて移動した。
 着替えさせたり、クリームを塗ったりする気力はまだない。
 そのまま離乳食を食べさそうとするも、ご機嫌斜めなのか、半分口にしたくらいで泣き出し、離乳食中断に若干これ幸いと小さく喜びながら、そのまま片付けた。

 おそらく眠いのだろう、うーうー唸る息子をもう一度寝室に連れて行き、自分もベッドにダイブする。
 「できないことより、できたことを数えて自分を褒めましょう」
 こんな言葉があるが、できたことが無さすぎて、できていないことばかりが思い浮かぶ。
 早く切り替えて、いつもの活動に戻りたいが、頭も体も言うことを聞かない。

 みんな、どうやって切り替えるんだろう。
 朝ご飯を食べる気にもならない。コーヒーを入れる気も、飲む気にもならない。体を動かす気にもならない。外なんか暑くて命の危険すら感じる。
 …とりあえず眠いみたいだし、寝るか。

 眠さゆえに興奮状態し、手足をバタバタさせている息子は置いていくことにし、そのまま意識を手放した。

 午後2時。
 時間を浪費したのは確実だが、朝起きた時よりは頭が軽い。
 さて、ここからどう切り替えようか。
 とりあえず起きた息子を抱え、もう一度リビングに入り、機嫌良く遊んでいるうちに、パパッと残り物で構成されたお昼ご飯をかっこむ。
 活動時間(※乳幼児が機嫌よく起きていられる時間)を経過した息子をまた寝室に連れて行き、寝かしつけながら、今度は昨日買った文庫本を読んだ。
 本、特に小説を読んでいると、現実世界から離れて、本の内容だけでなく、自分の中にも没頭することができる。
 今回はそれが功を奏し、ぐずぐずダラダラ状態から抜け出すことができたことにより、自分がやりたいことをする気力も回復した。コーヒーを入れたり、勉強したり、いつものルーティーンを遅ればせながら取り戻すことができた。

 その後、お昼寝から息子が起床したので、午前できなかった分ふれあえるように、おもちゃで一緒に遊んだり、マッサージしたり、抱っこして家の前を散歩したり、お風呂ではいつもより丁寧に洗ったりした(結局朝の着替えと保湿してないので)。
 いつもより少しぞんざいに扱ってしまったことへの謝罪の気持ちも込めて。

 ここまでくると、やっと「できたこと」に目を向けることができた。
 始まりは最悪であったが、睡眠時間も十分取って休めたことだし、いい1日ではなかろうかと、ようやく自分と今日を認めることができた。

 まぁ、明日はもう少しちゃんとしようかなと、実現できるかもわからない決意を弱々しく呟いて、今日を早めに終えることにしたい。

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