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大好きな人の青春を、分けてもらった

大好きでたまらないWEAVERの解散発表から約1年。濃い1年間であった。
ちなみに解散発表を知った時の私はこんな感じ。


今読んでも当時の自分に同情である。

発表から解散するまでに1年も猶予を設けてくれたの、当時はわからなかったけど今はわかる。本当にファンを想ってくれていたんだと。
夏にはファンクラブライブ5公演。
秋になったらビルボードライブツアー。
冬になったら、最新アルバムのライブハウスツアー。
そして、それが終わってから解散ライブ2公演。
会う機会を沢山沢山設けてくれた。それは彼ら3人の優しさのみならず、3人のためならと動いてくれたたくさんのスタッフさんの熱意と努力あってのこと。推しが解散する人種の中でも、WEAVERのファンは恵まれていることを実感する。

2022年はWEAVERのライブに沢山行くことができた1年だった。というより、
行けるライブは全部行かなきゃ後悔するから死に物狂いでチケットを取りまくった1年だった、という表現の方が正しい。
私は休みの日は予定がある日でもない限り家から一歩も出ず、iPhone内蔵の万歩計が78歩とか(※嘘であって欲しすぎる事実)の結構やばい系の出不精である。そんな人間が、2ヶ月の間に仙台、名古屋、神戸と遠征にバタバタ出かけた。同居している親はドン引きしていた。
「お前をそこまで突き動かすWEAVERって何なんだ?」と言われて気がついた。
私は自分で思っているよりはるかに、WEAVERのことが好きなんだと。

解散が近づくにつれて、大好きが大きくなっていく。
どうせ解散するなら嫌いになってしまいたい、そう思った時期も実はあった。
嫌いになってしまう方が、こんな気持ちは知らなくて済んだ。
当時実際に言った言葉だが、今活字にしてみると完全に恋してる人間の台詞である。
私はWEAVERに恋をしているのだろう。3人にというより、WEAVERのすべてに。
恋した相手はもうすぐいなくなってしまうのに。

これを書いている今は正真正銘の解散ライブ、神戸公演が終わった後。
終わってしまった、解散してしまったんだ、と言ってピーピー泣いている自分を想像していたのだが、不思議なことに涙は流れない。恐らくまだ「解散」の事の重大さを実感していないだけなのだろうが、ライブが楽しかったなの気持ちの方が大きい。
自らの単細胞さに、人生で初めて感謝している。

とにかくとにかく最高のライブだった。
聴きたかった曲を聴けたとか、あの演出が良かったとか、そういう話ではなく。
3人が今までのどのライブよりも命を削り、全てを賭けているのが伝わってきたから。
そして何より沢山のファンのことを愛して、信じてくれたから「最高」と言っているのだと思う。

テレビ中継のカメラが入っていることを誰よりも気に留め、最後にメンバーをカメラに呼び寄せてくれていた杉くん。
最後の挨拶の時、誰とも手を繋いでいない右手を客席に向けて掲げ、何度も何度もファンと手を握る動作をしてくれたあとで頭を下げたおっくん。
とにかくたくさんのお客さんの顔を見つめては終始素敵な笑顔を振りまいてくれていたのに、最後は客席を見ると感極まって泣いちゃうからなのか、ちょこっと下を向いて演奏していたりしたべーちゃん。

解散ライブが終わった直後に真っ先に強く感じたことは、解散の悲しみでも虚無感でも未来への絶望でもなかった。
ただ、彼らの人柄が素晴らしい。
3人とも、すごくすごく優しい人で。
「優しい人」の定義は難しいけれど、多分「優しい人」の集まりじゃないとバンドって組めないし成功しないと思う。
それに改めて気がつかせてくれた3時間半だった。
バンドマンに大切なのは、曲作りより歌唱力よりパフォーマンス力より容姿よりマーケティングより事務所の偉い人へのゴリ押しより、
人間性なのだと。

高校でバンドを組んで、そこからずっと一緒の3人。
3人だけの秘密のバンドでも良かったのに、貴重な青春の時間をファンに分けてくれた。ありがとうなんて言葉では到底足りない。ありがとう以上の言葉を私は知らない。
今年25を迎える私もWEAVERにかなりの青春を賭けた。でもそれはあくまで自分のためであって、誰かのために分けたわけではない。

せっかく分けてもらった青春の時間、大切にするね。1個でも無くしたら困ってしまうジグソーパズルの1ピース1ピースのように。
思い出したい時に分けてもらった時間のパズルを組むね。逆に解散した事実が辛くなっちゃう時はパズルを壊して、箱に入れて大事に取っとくね。大丈夫、また私の心が元気になったらもう一回パズルを組むから。パズルそのものは、私がこの世から消えても、いや来世になっても持っていくからね。

WEAVERと過ごした青春、最高に楽しかった!

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